貴女の為に、泣いた僕は可愛そうな男なのでしょうか?
僕の好きな女性は僕に振り向く事がないのか?
彼女は僕と彼女が働いている職場の上司と不倫をしている。
職場の飲み会で、酔った勢いで彼女が僕にだけ話してくれた。
正直、ショックだったし! なんでこの上司なんだと何度も思った。
別にカッコいい訳でもない、ダサい上司のどこが彼女はいいんだと!
勿論! “職場では二人の関係が他の人にバレないように二人だけで
話す事を避けているようだった!”
・・・でも? 僕は彼女から聞いて知っているから、やたらと二人の
関係が気になるんだ!
あんな20歳以上も離れたオッサンのどこがいいんだよ!
加齢臭だってプンプンするし、何しろオッサンだぞ!
僕の方が彼女の年に近いし、そりゃ3つ彼女より年下だけど。
それでも僕の方が何を取ってもいいに決まってるじゃないか!
それなのに、なんであんなオッサンを彼女は選ぶんだよ!
僕のイライラは、“既にピークに達していた!”
『いい加減、上司と別れたら?』
『・・・急に、どうしたの?』
『あんなオッサンのどこがいいんだよ!』
『何? 妬いてんの?』
『奥さんや子供が居るオッサンとなんでずっと不倫関係続けてるんだよ!』
『そうね、“子供には分からないわ。”』
『3つしか歳は変らないだろう!』
『“私は年上の男性の方が落ち着くの。”』
『僕みたいな若い男には興味がないんだね!』
『“君は私から見たら、まだまだ子供に見えるのよ。”』
『・・・なんだよ、それ?』
『“腹が立った?”』
『・・・べ、別に、』
『でもね、彼はこんな事で怒ったりしないの! だって大人なんですもの!
いつも冷静で、正しい判断をするのよ。』
『僕だって、別にこんな事で怒ったりしないよ!』
『そういうところが子供なのよ、でもそういうところ私は嫌いじゃないわ!』
『・・・ど、どうやったら? 僕の事を見てくれるの?』
『“ごめんなさい、今の私には無理ね! 彼が居るから。”』
『妻子が居る男性なのに、別れないんだね!』
『そうね、私が納得するまで私は彼と絶対に別れないわ!』
『・・・・・・』
『“私以外の女性を君は選んだほうがいいわ! その方が君にとっても
幸せなのよ!”』
『ぼ、僕は! 礼音さんしか好きにならないよ!』
『あら? 嬉しい事を言ってくれるのね! でも私はやめなさい!
その方が君にとって正しい判断だと思うわ!』
『・・・そ、それでも僕はやっぱり礼音さんが好きだ!』
『少し頭を冷やした方がいいわね! じゃあ、またね!』
『・・・礼音さん、』
・・・完全に彼女にフラれていると分かっていてもまだ僕は彼女を
忘れる事が出来ないでいる!
彼女は僕を、“弟のようにしか見ていない!”
完全に恋愛対象ではないだ!
僕はこの日、いつも以上に泣いた!
彼女の為に僕は体の水分が全部涙で出たんじゃないかと思うくらいに
物凄く泣いたんだ!
泣いている最中に僕はこう思った。
“貴女の為に、泣いた僕は可愛そうな男なのでしょうか?”
こんな疑問が湧き出てきても涙は止まらない!
彼女の為に流す涙は、今日で終わるのかな、、、?
僕に新しい恋がまたできるのか?
今の僕には、まだ分からないよ!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。