ついにご対面
土曜日の夕方になった…
今日、再婚相手と娘に会うのか…
直前になったらすごい緊張するな…
ううぅ…… 震えてきた… 震えを抑えないと…
「お兄ちゃん…」
「…ん?」
「緊張しても大丈夫だから…相手もすごい緊張してると思うし…それに無理矢理震えを抑えようとしても余計に緊張するだけだと思うよ?そのままで行こうよ。話してたらいずれは緊張も収まるから。」
「あぁ…美久は頼りになるな…ありがとう」
そう言って俺は美久の頭を撫でた。
「お…お兄ちゃんそろそろ着くみたいだよ…」
「分かった…って、なんで顔を手で抑えてるんだ?緊張してるのか?」
美久は顔を出て抑えて震えている。顔も赤いし…緊張してるのか…?
「ち、ちがうよ…お兄ちゃんが急に撫でるから…」
「俺が急に…?」
「も、もういいから!別に大丈夫だから…!」
「そ、そうか…」
「レストランに着いたぞ。降りよう」
そう言って父さんは車を駐車場に停めて、ドアを開けた。
俺も美久も父さんに続いて車を降りる。
レストランの中に入ると、結構お高いところのようで、俺場違いじゃね…と思ってしまう。
「お客様…こちらです」
呼ばれたのでついて行った。到着した席には二人の女性が座っていた。
こっちが父さんの再婚相手だろうか…黒髪のロングで、目がキリッとしていて、鼻は小さく、唇がほんのり赤くとても柔らかそうだ。背は俺より10cmくらい低い。胸は大きくくびれも出ており
スタイル抜群で、凛としている美人だった。
おい…父さんよくこんな美人と再婚できたな…
隣にいる女の子はまだ少し子供っぽく、背は美久より少し高いくらいで、胸も再婚相手と思われる女性より少し小さかった。それでも十分大きいが… 顔は俯いていてよく見えないが、女性と同じような容姿をしているだろう。俺と同じように緊張してるのかな…
そして俺達3人は席に座った。
「よし…じゃあ…紹介するね。こちらの女性が僕の結婚相手の田中真由美さんだ。いや…結婚するから南原真由美さんだな。隣のこの子は真由美さんの娘の彩音ちゃんだ。で、」
父さんがこっちを見てきた。自己紹介しろってことね…
「父さんの息子の南原雪斗です。これからよろしくお願いします」
「私は南原美久です。よろしくお願いします」
「あらあら、そんなに固くならなくていいわよ。これから家族になるんですからね。こちらこそよろしくね。彩音ちゃんもほら、自己紹介を」
「………」
彩音ちゃんは少しずつ顔を上げてこちらを見た。そして俺と目があった瞬間、びっくりしたのか目が大きく開かれ、数秒後顔が赤くなりまた俯いてしまった。
やはり彩音ちゃんの顔は真由美さん似の美少女だった。ただ、なんか見たことあるよな顔だなぁと思った。同じ高校だから偶然見かけてたのかな?
「よ、よろしくお願いします…」
と、小さい声で彩音ちゃんは挨拶をした。
「ごめんなさいね。この子人見知りだから」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
その後はご飯を食べながら話も盛り上がり、楽しむことができた。この人達となら良い家族になれそうだ。彩音ちゃんは終始俯いたままで、たまに何か答えていたが…
そしてご飯も食べ終わり、今日は帰ることになった。
そして車の中で…
「あ、そうだ。明日から真由美さん達引っ越してくるからな。引っ越しの手伝いしてよな」
「「は??明日!?」」
大丈夫か…うちの父さん…