決意〈彩音視点〉
日曜日の家で彩音と過ごしたときの話です。
今日は日曜日…昨日雪斗さんは美久さんとショッピングモールに出かけたから…今日は私が雪斗さんを独占する…それに美久ちゃんは友達の家に行っているし、お母さんと智樹さんも今家には居ないから二人きり…
「あの…雪斗さん…」
「ん?彩音ちゃん何かな?」
「二人で映画観ませんか…?この推理小説を映画化したやつなんですけど…」
雪斗さんは推理系の映画って観るのかな…興味なかったらどうしよう…
「うん、いいよ」
今、この家には私達二人しか居ないので一階のリビングの大きいテレビで映画を観ることにしました。
ソファーに私と雪斗さんの二人で座り、映画を観始めました。
雪斗さんに少しでも意識してもらう為に体を寄せて座ろう…
「彩音ちゃんっていつもこういう映画観てるの?」
「はい…観ていて自分も推理するのが面白くて…
推理系の映画しか観たことないんですよ」
他のジャンルの映画を観ようと思ってもやっぱり推理系映画を観たくなってしまうんですよね…
「そうなんだ…」
そして映画を観終わりました。犯人は途中から分かっていましたけど、殺害方法の推理が少し間違っていました…それに犯人の動機も思っていたのと違ったので、やはり推理映画は奥が深いですね…
私は楽しめましたけど、雪斗さんは楽しめたんでしょうか…
「面白かったです…雪斗さんはどうでした?」
「うん、面白かったよ。自分が犯人だと思っていた人が全然違くてびっくりしたよ。…あ、そうだ。今、なんか再放送の映画やってるらしいからそれも観ない?たまには推理系意外を観てみてもいいんじゃないかな」
「分かりました…」
推理系意外観たことないのですが…少し興味がありますね…
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映画を見終わりました…たまには推理映画意外もいいなと思いました…
ですが…この映画の内容は義妹と兄の恋愛物でした…もしかして雪斗さんは私のこと…
いや…たまたまですね、雪斗さんは私の事意識してないでしょうし…
…でも、雪斗さんは義妹との恋愛をどう思っているんでしょうか…
「雪斗さんは…義妹との恋愛っていいと思いますか?」
「え…?ん〜…まぁ互いが愛し合ってるならいいんじゃないかな。血が繋がってないんだし」
な…なら雪斗さんは私と…
「そ…そうですか!!…あの…雪斗さんは普段休日はどういった感じで過ごしているんですか?」
早速雪斗さんが何をしているのか聞いてみましょう…
「俺?漫画とか読んだり…ゲームしたりするかなぁ」
「な、なら…雪斗さんとゲームやってみたいです…」
「ゲーム?いいけど…彩音ちゃんってゲームしたことあるの?」
「あまりないですけど…雪斗さんがやってるものは私もやっておきたいと思ったので…」
「分かったよ」
そして二人で協力する脱出ゲームをしました。
私は操作に慣れていなくて足を引っ張っていたが段々慣れてきて2時間かけて脱出することが出来た。
映画を二本と脱出ゲームでいつの間にか時間も遅くなっていました…
「雪斗さん…今日は一緒に過ごせて楽しかったです…」
「俺もあまり観たことない映画を観れてよかったよ。それに彩音ちゃんと話していると楽しいからね」
「………!!はい…私も雪斗さんと話していると…楽しいです…」
「……それはよかったよ」
――――――――――
夜なって…
私は自分の部屋のベッドで寝転びながら今日あった事を思い出す…
雪斗さんと映画を観たりゲームをしたり… とても楽しかった。
雪斗さんは私をナンパから助けてくれて…緊張していた私に優しい言葉をかけてくれた…
うん…やっぱり…私は雪斗さんのことが好きだ…
でも…このままじゃ美久さんに取られるかもしれない…
雪斗さんが私意外と付き合うなんて考えられない…
美久さんの昨日の様子的に近頃告白するでしょう…それより速く告白して…私が雪斗さんと…
そう思いながら私は眠りに落ちた。