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私がする私の偽証

私という存在の最終的な評価は、肯定も否定も、私にしかできない。

 時刻は朝の四時を迎えたところで、カーテンで遮られた窓の向こう側から雨がベランダを叩く音がしている。隣の部屋からテレビの音が僅かに聞こえるのは、まだ誰かが起きているのかもしれない。

 私はカーペットに転がって、眠気もなく、ただ天井を眺めつつ、次に書く下らない夢のことを考えていた。

 タオルケットが乱雑に置かれて、その上に落書きノートがあった。落書きノートに描いた支離滅裂な三コマ漫画の存在は誰も知らないし、私だって知らせない。ノートの表紙が水色であるというのは、私の汚点だ。

 梯子を使ってベッドの上へ。

 私を迎えるのはいくつかのぬいぐるみ。新顔ばかりだ。というのも、古参勢は遠くに行ってしまって、今は会えない。

 どうしてか手首がむずむずしていて、上手いこと動かせない。指先も同じで、誤字が酷い。手直しするの面倒なんだから、しっかり動けよ私の手首。動かなかったら価値なんかないだろ。

 私は温い水を飲んだ。

 充電は八十六%。涙が出そうだ。

 温い水はあと少しだけ残っている。

 今、姿勢を変えたのは、言うまでもなく、手首の動きを活性化するためである。こうして駄文を書いてるわけだけど、それでも意識と違う動きをされたらイライラする。

 今、手を思いっきり叩き付けた。手首があらぬ方に曲がれば、指がひしゃげれば、私は満足できるだろうか。あれ? 逆の手首が痛くなってきた。痛くなってきたから、イライラするんだ。

 死んでしまえばいい。

 死んでしまえば、楽ではないけど。

 ろくに指示に従えないパーツなんて要らない。早く着脱可能になって、外れて、体育館裏で燃やしてやるんだから。

 早く、して。

 今の時刻は四時。朝だけど、空は暗い。だって、雨が降っているから。止む気配は何処にもないから。眼が醒めたら雨は止んで、手首は動いてくれるのだろうか。

 もし、そうじゃなかったら。

 死んでしまえばいい。

 ぬいぐるみが私の首を絞めればいい。

 ピアノを弾きたい。ギターを弾きたい。

 そんな風な人間なら良かった。

 秒針が早足で動くのを見た。どうして急かすのだろう。ルートが決まっているだけ私に勝っているのに。ああ、勝っているからか? 私を嘲りたいんだな? そうだ、きっとそうだ。

 捥げてしまえ。

 剥がれてしまえ。

 どうせすぐに捨てるんだから。

 タオルケットの近くに転がっているジャスミンティーは誰のものだ? いつ私が買って、空にしたんだ?

 ベッドの上から下を眺めても、ただ、下の風景があるだけで、雲海はなかった。私は期待しているのに。

 早く、早く、眠るよ。

 充電が九十%に達する。起きるまでにスイッチオンオフのパーティーだ。私は壁の花になりたい。

 温い水をもっと。

 私の偽りを洗い流してくれ。

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