仕事をこなすって難しい
「相変わらず重傷ですね紅月先輩!」
救護室で包帯まみれで寝っ転がっている先輩
「……ちっ、何しに来た」
「はっ!そんなに強くないと言われた魔獣に重傷負わされた上に義手破壊された先輩のお見舞いでーあります!!」
敬礼しながら言うあたり悪意はあるな
「はああー…殴りてぇ…」
「やめときなさいよ 肋骨何本かイってんだから…ってかほんとになんでリーダーが真っ先に突っ込んで行くのよ…信じらんないんだけど」
現れたのは救護室の天使……ではなく救護室の悪魔 ソル・フーディエ
噂では人体錬成してるとのこと
「おい、カマ野郎俺の腕治ったか」
「カマとか言うんじゃ無いわよ!直してる途中だっつーの!!アレ素材集めるの大変なんだからね!!?」
なにかブツブツ言っているが フーディエさんは悪いオカマさんでは無い
「…それより 五月 仕事はどうだった」
ギクーーッ
今その話振るかぁぁ
「え、いやあ、いませんでしたよ?怪しい奴…私が制服着ていたから現れなかったんじゃ無いですかねー」
…全然見廻り出来てなかったなんて言えるかー!
「……制服をねぇ…子供は見たか?赤ん坊除いて」
こども……?
「ええ!見ましたよ 2人」
「いくつぐらいだ」
えーー?
「えっと 1人は5歳ぐらい…もう1人は小学校低学年ぐらいですかね…」
……あれ?
「おい、今日は普通の平日だぞ なんでそこに小学生がいる」
「……ホントだ…いやでも、まさか……」
いやいや サヨリちゃんからは血の匂いはしなかったし…花ちゃんを心配してて…
「攫われてんのは、若い女子供だぞ」
親とはぐれさせ 1人になった所を…
「……っなにか事情がある筈です!ほら 最近は不登校の子とかいるし……」
「不登校の奴があんな人混みに1人で行くか?」
……私のお母さんはまだ来てないみたいだから……また会おうねお姉さん
「そんな……」
「フーディエ 腕は最短でいつ治る」
「んん?…そうねぇ…2日待ってくれるかしら あんたいっつも壊してくるから言いたくはないけど予備は少なからずあるの…あとは仕上げね」
ほおーー
「強いの頼むわ」
「点検に毎回来てくれるならね」
ってな訳で…だ
「2日後までにその娘を拘束しろ わかったか」
始末しろとは言わねぇ 捕まえとくだけでいい
「……はいっ!」
「…ん?…ちょっと待って 紅月 虎太郎 あんた骨折ってるのにまた出る気!!?身体に悪いからやめなさい!!」
「やつの動きは見切ったからもう喰らわねーよ」
じとーっとした顔で見つめる
「…一応準備はしておくけれど…次壊す理由がしょうもなかったら 実験手伝ってもらうわよ」
「へいへい」