始まりの日
「………っ、うぇ!?なんだここ…白いな」
気が付いたら一面白の世界、地面と空の区別がつく以外なにもわからない世界に立っていた
「お待たせしました」
突然現れる丸い機械のようなもの、一言機械音で喋ったあと一瞬光る、光がおさまると、
突如襲う酔いと頭痛
「ぐっ………な、んだ、ご、れ、うっぷ…ふーー………おい…『では、ごゆっくりお決めくださいませ。』…」
酔いと頭痛に見舞われながら、機械がまた一言喋ったあと、その機械は気付いたら居なくなっていた
「そうか、ここから選べ、ってことか…ゲームみたいだな本当、」
あとに残るのは、スキルというものをここで選ばなければならない。漠然とそれしか考えられなかった
(へー色々あるんだな、スキル:剣士、スキル:魔法使い、スキル:魔剣士、…強そうなのだとここら辺か)
先ほどの酔いと頭痛はこれから転生する世界のことであったり、スキルに関することを一気に叩き込まれた副作用だった
(あれはあんのかな)
スキルはこれまた漠然とどんなものがあるか、頭の中に色々浮かんできた
(あった、スキル:なし)
なんとなく、本当になんとなく"あの日の記憶"の言葉が頭の中に再生されていた
(そうだよな"絶対にスキル取っちゃダメ"なんだよな、ならこのスキル:なし がいいのかな?なし なんだからスキルを取ったってことにならないよな?不安だけど、選択しないっていうのは出来ないし…まぁ俺の勘が大丈夫って言ってるしこれにしよう)
「転生を開始します、よいセカンドライフを」
…
薄れゆく意識の中で、走馬灯のように記憶が蘇ってくる、そのなかで気づく、あの日の記憶、それに基づいて決めたスキル:なし、それを取った異常性を、、、気付いた瞬間にはもう、
…意識は消えていた…