profile 04
宜しくお願いします。
彼女は息を呑むほど美しい女性であった。まだ幼さを少し残した美少女であった。
腰まで伸びた癖のないクリーム色の髪・輝きを帯びた白く艶やかな肌小粒な瓜実顔にすっと通った鼻・少し厚みのある整った唇そんな女神が降臨したかのような美少女が焚き火の前で眠っている。
ものすごく高い所から堕ちて来たように思ったのだけどすり傷は所々あるが大きな外傷は見当たらない。
何か夢でも見ているのか、唸り声を発し、ちょくちょく譫言を口にする。始め、彼女が起きる前に何かで縛り付けて置かないと彼女が目を覚ませば自分の命がまた危くなると思慮していた神紅だが・・・。
『お母様』と涙ながらに譫言を言う彼女を見て拘束するのを断念した。(また襲ってきたら全力で逃げるしかねーな・・・剣は渡さないようにしないと!)
神紅は頬の傷をそっと撫で彼女の寝顔を見つめながらそのまま眠りに堕ちていった。
神紅は彼女の「きゃぁぁぁ」と言う悲鳴によって起こされる事となった。まだ眠い目を擦りながら彼女の方へ視線を向け観察する。
「け・・・剣!剣!!私の剣!!」
まだ彼女は闇夜に目が慣れてないのか手探りで自分の剣を探し神紅の視線に気付くや否や警戒する姿勢をとりつつ深い緑色の瞳で神紅を睨みつけ
「私の剣を返しなさい!」
「それは無理な相談だなぁ。返したらまた切りかかってくるんだろ?」
「な!?ゴブリンが喋った!!」
「へ??ゴブリンて喋れないのか?」
「あなたがゴブリンでしょ!!まぁ、そんな事はどうでもいいから早く剣を返してよ!大事な物なのよ」
「お前なぁ・・・人の話し聞いてたか?」
「お前ですって!!我が名はルキア=ゴッドバルザ・フォ・ロトスフェニムよ!」
「くそ長!・・・覚えられねっつの」
「く・・・くそ!!?・・・ゴブリンの分際で無礼な!」
「・・・・・・どっちが無礼なんだよ」
有り難うございました。