暑い夏
「ひだまり童話館」の企画『アツアツな話』です。
その国の夏は暑い。気温も高いが、日差しが激しく降り注ぐ。
その国の人たちは日差しを避けるため、帽子を被り、サングラスをする。そうしなければ外を歩けないほどだ。皆同じような格好。誰が誰だかわからない。
しかし家族には、なんとなくわかるようだ。それでこそ家族だ。
そして、ようやく夏が終わりを告げる。これで帽子とサングラスは不要となった。しかし、町を行き交う人たちの見分けがまたつかない。
それは、サングラスをしていたため、皆の顔がパンダのようになっていたからである。
さすがに家族にも、見分けがつきにくかったそうな。
<おしまい>