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きのこ  作者: yako
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再会

去年の、夏休み。

ある日突然、アズサ先輩からメールが届いた。


今度、良かったらご飯食べませんか的な内容。


きのこは、いつもジメジメしてる。

某SNSサイトで発言したと思えば、たいがいいつもネガティブ発言。


なおかつ、友達もいるんだかいないんだか。


この時まで、きのこに友達がいないんだと思ってた。


きっと、話し相手いないからあたしなんかに連絡したんだと、あたしの見事な勘違いであたしたちは再会した。



待ち合わせ場所に来たきのこは、高校の頃の面影なんかないくらい、センスの良い服を着て…髪はマッシュルーム。

イ、イケメン!


あたしは人見知りなくせに、きのことの会話に全然緊張しなかった。


居酒屋に入る前に、おもむろに財布から身分証明書を二枚だして、あたしに渡す、きのこ。

「それ、姉ちゃんの保険証。もし、身分証明必要だったら困るから借りてきた。」


さすが、用意周到きのこ。

「ありがとう。」

「借りてくるの大変だったんだよなー。」


…なにもそこまでしなくていいのに。


店員さんに案内されると、ソファ側の席をあたしに譲ってくれる。

うーん、なんか、こんな完璧な人まわりにいないから変な感じだ。


席に座るとなに飲む?って話になった。

「じゃあ、とりあえずビール?」

あたしがそういうと、

おつまみなににしようかって話に移り変わり…。

頼むときに瓶ビール2つ注文するからあたしはてっきり、きのこはビールが飲めるもんだと思ってた。


あたしが瓶ビールを一本開ける頃、きのこのビールは半分くらい残ってた。


きのこはビールが飲めなかった。

あたしは甘いものが苦手だからか、カクテルやら甘いサワーが飲めない。


しかし、きのこは目の前で女の子みたいな甘いサワーを飲んでハマってる。


そしておもむろに、登場したのはウコンのチカラ。

きのこは問う。

「ねえ、これって先に飲むの?あとに飲むの?」


わかんねえよ…

「そのへんに書いてありそうだけど。」

それがあたしの精一杯の返答。


結局、最後に飲むことにしたらしい。

yakoも飲む?とは聞かれたけど、あたしはそんな酔ってないからいいと答えた。



それから、きのこのビールはあたしが飲み干した頃、ワンピース一枚とはおりものだけで来てたあたしはものすごく寒くなった。


寒い、ときのこに言えば、店員さんを呼んで、冷房温度をあげてもらうように頼んでくれた。さらに梅干しサワーも二杯目ときたところであたしはふにゃふにゃになった。


まだ歩けはするけど、頭の中はふわふわ。

きのこがトイレ行ってくると言ったきりなかなか帰ってこなかった。

ようやく戻って来て、あたしにトイレは?と聞くとあたしは頷いてトイレに行った。


トイレから戻ると、きのこは店から出る準備をしていて、あたしも上着をもって出る準備をした。


それからそのまま、お店を出るきのこ。


あれっ?

お会計は?


そう聞くと、きのこはもう済んでると。


…きのこの奢りでした。

でも、いつの間に会計。


今後も、きのこにこの手で支払いを済まされるということが何度も続く。






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