058話 王妃ルキアナの企み。
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この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
私達は公爵家夫人のユティア様の護衛依頼で再び王都邸へ訪れて、明後日行われる王妃様とのお茶会についてヘレリア夫人を交えて話し合う。
「ところでヘレリア、今回の王妃様のお茶会なんだけど何か企んでない。王家の方で何か動きは無いの」
ユティアが今回の王妃様が何かを企んでいないか情報をヘレリア夫人から聞き出そうとする。
「そうですね、多分ですけど、王家では例の事件絡みでルディネル伯爵領とレティアン子爵領とヨディアン子爵領を王家直轄領として接収しましたけど、領主を誰を当てるか検討中なんですよね」
ヘレリア夫人はエリザをチラと見て、ユティア夫人に王家の動向について答える。
「う~ん、その三つの領地は隣接しているわね、まさか一つの領地として一括で誰かを領主の据える気なのかしら、まさか王妃様はエリザにその大役を押付ける気なの?」
「う~ん、その辺はあくまでも可能性の問題ですけど、ただ一つではなく2分割に再編する事までは決まってます」
ヘレリアはユティアに今決まっている事だけを伝える。
「そうなの、それじゃ、その片方をエリザに任せようと企んでいるのかしら」
「あくまでも案としてですが、レティナス王国の第3王子アトラス様とエリザを婚姻させて一つの領地を任せるという案があります」
「えっ、アトラス王子と私がですか、なぜ行き成りアトラス王子が出てくるのですか、隣国の王子ですよ、それに確か公爵令嬢と婚約していたはずですが」
「それが破談になったのです。公爵令嬢がその他の貴族子息の子を孕んだようです。しかもアトラス王子も容認の上で計画的に破談する為に仕組んだようです」
「あら、それはまた大胆ね、そもそもアトラス王子も容認の破談劇と言うのはアトラス王子との婚約事態に何か裏があったと言うことね」
「その様ですね、結論から言うと当主の公爵様は隠居させられて、公爵令嬢と子供の親である子息が婿入りして公爵家を継いだようです」
「それで王妃様がアトラス王子を我が国に引き取りエリザと婚姻させて領主に据えると言う事かしらね、まったく困ったものね、確かにアトラス王子は聡明な王子ではあるけどね」
「ねぇ、エリザはアトラス王子のことを知っているの」
私は思わずエリザにアトラス王子の事を知っているのかを聞いて、エリザの反応を見る。
「知っているわよ、学園に1年間だけど留学に来てたからね、その時は私も婚約してたから、あまり会話はしなかったけど、一応縁戚でもあるから留学に来たばかりの頃に学園の案内とかしてたわよ」
エリザはアトラス王子の事は知っているとレティに答えるけど、何となくモヤモヤした感情が湧き上がる。
「あら、エリザはそれだけではないでしょう、夏期長期休暇の時にはアトラス王子と一緒にダンジョンへ仲良く挑んでたでしょう、アトラス王子との婚姻の事も考えて起きなさいね、私は反対はしないわよ」
「えっ、お母様は私がアトラス王子と婚姻する事に賛成なのですか」
「それはエリザが決めれば良いでしょう、私には反対する理由が無いと言うだけよ、ましてや王妃様に勧められたら無暗に反対出来ないでしょう、エリザの気持ちを優先しなさい」
「私達もエリザの気持ちを優先して欲しいわ、チームのメンバーとしてエリザには幸せになって欲しいから、見守る事にするわね」
リソナがエリザにチームのリーダーとして助言する。
「うっん、念のために言っておくけど、王侯貴族は一夫多妻が認められているの、チーム・レミリ全員が婚姻対象になり得るから、あの王妃様の事だからやりかねないから他人事だとは思わない方が良いわよ」
ユティアはチーム・レミリ全員に爆弾発言を投下した事で、チーム全員が青ざめてしまい黙り込む。
「そうね、可能性はあるわよね、チーム・レミリ全員がお茶会に呼ばれているだもの、ゼロではないわね」
ヘレリアもユティアの爆弾発言は決してあり得ない話では無い事を告げて、あの王妃様の事だからやりかねないとメンバー達に吹き込む。
私達は今度の王妃様とのお茶会で王妃様が何を企んでいるのか、何をチーム・レミリにさせようとしているのかという話題に終始した。
王城から帰って来たエドナル子爵にもユティアは王家が何を考えているのかを聞き出していたけど、アストラ王子の件については何も議題にも上がってこないので分からないと言われてしまった。
王妃様とのお茶会の当日にユティアはスパイダーシルクの生地で作ったドレスを着て気合いを入れて、私達メンバーは登城用の白い装備服を身に着けて王妃様のお茶会に参加した。
私達とメンバーとユティア様は王妃様の部屋へ招かれて、部屋に入るとお茶会の席には王妃様と王太子妃と王太子妃の母親のゲレンゲス伯爵夫人が着席していて私達を待っていて下さった。
ユティア様は部屋に入ると王妃様に華麗にカーテシーで挨拶をして、私達は後方に並んで片膝を付いて深々と一礼して挨拶をした。
「王妃様、本日はお招き頂き光栄で御座います。私と後方に控える冒険者チーム・レミリ全員、謹んでお茶会に参加させて頂きます」
ユティアが公爵家夫人として代表で王妃様達に挨拶をする。
「まぁ、ユティア、そんな堅苦しい挨拶は止めて、さぁ、早く席に着いて、エリザちゃん達も席に着いてくれる」
王妃ルキアナはユティア達に堅苦しいのは止める様に伝える。
王妃付きの侍女の案内に寄り私達は指定された席に座ると、テーブルには様々な高価でお洒落なスイーツが並べられていて、3人の侍女に寄りそれぞれにティカップに紅茶が淹れられて置かれて行く。
「皆さん、お越し頂いて嬉しいですわ、ユティアは知っているわよ、ジュリア妃の母親のゲレンゲス伯爵夫人よ、さぁ、皆さん遠慮なく頂いて下さいね」
王妃ルキアナは簡潔に始まりの挨拶をする。
「はい存じております。ゲレンゲス伯爵夫人ご無沙汰しておりますわ、昨年の年始の舞踏会以来ですわね」
「はい、そうですわね、これからは頻繁に会えると王妃様からお聞きしましたので、楽しみにしておりました」
ゲレンゲス伯爵夫人はユティアとの会話からお茶会が始まる。
私達メンバーは王妃様と王太子妃とご夫人方達との会話には加わらずに避けて、紅茶と美味しいスイーツを食べる事に専念をする事を決め込み、王妃様から話を振られない様に無駄な努力かもしれないけど慎ましく過ごす。
「ところで、エリザにはアトラス王子と婚約して頂きますね、それからイーティリア森林の開拓をチーム・レミリに託したいのです」
王妃ルキアナは突然エリザにアトラス王子との婚約を申しつける。
「えっ、王妃様、唐突に何を言いだすのですか、それは王命なのですか」
エリザは行き成り王妃様にアトラス王子との婚約を命じられて驚く。
「そうね、王命と受け取っても良いわよ、エリザ、そしてチーム・レミリの皆さんもアトラス王子の婚約者に据えます。そしてディリアトス帝国の侵攻に備えて貰います」
王妃ルキアナは今回のお茶会を開いた核心に唐突に触れた。
「えっ、ディリアトス帝国の侵攻にですか」
ミーヤはディリアトス帝国と聞いて動揺する。
「ミーヤ、大丈夫、まさかこんな所までディリアトス帝国の国名を聞くことになるなんてね」
リソナはディリアトス帝国とは聞いてミーヤの顔色が変わって心配する。
「あの、それでイーティリア森林の開拓とはどう言う事なのです」
私は開拓と聞いて興味を抱く。
「イーティリア森林はムランドリア王国とレティナス王国との間に在る魔物が棲まう森林です。そこを開拓して帝国を三方から迎え撃つ為です。帝国は侵攻する為に・・・・」
王妃様の話によれば帝国は闇組織を使い貴族を引き込み内政を混乱させて、王家の求心力を削ぎ内政を不安定にさせて侵攻すると言う企てをしているとの事です。
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