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003話 自由な空を眺める。

この作品を選んで、お読みで頂きありがとうございます。

この物語はフェイクションです。

物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。

 公爵令嬢レイリアは先日の夜に腹違いの妹の放火に寄って焼死し、今の私はただの冒険者レティとして新たな人生を歩むのだと両手を空に向けて伸ばして青い空を握り締める。


 そして今から新たな人生を生きる為に王都から出るために乗合馬車に乗って旅立つと思うと気分が晴々として、ここからは自由に生きると自分に誓った。


 乗合馬車が動き出して停車場から街路に出て、ゆっくりと王都の繁華街を抜ける街路を走り、ゆっくりと流れるように並び立つ様々なお店を見ながら、声爵邸から抜け出して買物をしていたお店も通り過ぎて行く。


 考えてみてら5歳までは普通に幸せに暮らしていたけど、運命が大きく変わったのが魔力判定で魔力無しと判定されてからだった。


それからは母親からの虐待が始まり、腹違いの妹が公爵邸に来てからはさらに虐待が酷くなり、第2王子との婚約が内定してからは母親から首を絞められるは妹からの嫌がらせも拍車がかかり酷くなり一方だった。


 父親は家族を乖離見る事が無くお母様に任せきりで興味すらなく、仕事一辺倒な人だったから当てに出来ず、兄からも見放され突き放された。


私にとって家族はゴミ以下の存在になっていたけど、ただ友人達には申し訳ない気持もあるけど、このままでは遅かれ早かれいずれはあの母娘に殺されていただろう。


今はとにかく一刻も早く、この国から出国して先ずはルキリアス王国を目指して進んで行くのが最優先事項である。


 今の私は金髪碧眼であり、顔つきも前世に近い感じで化粧しているので、嘗ての公爵令嬢レイリアとは親しい者でも分別できないと思うし、ましてや魔力無しで知られているからなおさらである。


 王都の南門の手前で乗合馬車が停まり、検問の順番待ちであるけど衛兵が来て乗っている者の確認をしているので、私の順番になり冒険者証を衛兵に見せると直ぐに隣の人へ移った。


暫らくして乗合馬車が動き出して、南門を通り抜けて行けた先は周辺には何もなく、少し離れた所に森が広がったいるだけだった。


 初めて王都の外に出たけど、本当に何もなくただ森の木々が見えるだけで代り映えのない景観が続ているなと思い、前世の記憶にある景観そのものであった。


 こうして私は乗合馬車の乗り継いで行き立寄る街では安い宿に泊まり、出来るだけ路銀を節約して旅を続けて何とか2週間かけてルキリアス王国の国境の街に辿り着いた。


 まだ路銀には余裕があるので、先に宿を決めてから次の街の情報を集める為に冒険者ギルドへ行き、次の街の状況を情報を聞く為に冒険者ギルドの中に入り受付カウンターに並んだ。


「はい、次の方お待たせしました」


「あの、旅の途中なのですが、次の街辺りで路銀を稼げるか確認したいのだけど何か情報がありますか」


「路銀を稼ぎたいのなら次のルテカスの街ではなく、その先のモランドの街をお奨めします」


「モランドの街ですね、ありがとう、そこまでなら何とかなりそうです」

私は次に目指す街をモランドの街と決めた。


 私は路銀を稼げる情報を得たので、ギルドから出て街路を歩き宿屋に向う頃には太陽が地平線に沈みかけて空がオレンジ色に染まっていた。


『なぁ、お嬢』


『何、リリス』


『お嬢はこれからも1人で冒険者とやらを続けるのか、チームみたいのは作らないのか』


『う~ん、気の合う人が居ればね、流石に何時までも1人でとは思ってないわよ』


『なら、我が人物判定してやろう、変な輩がお嬢と一緒だと我も嫌だからな』


『そうね、その時は参考にさせて貰うわ』


私はリリスと念話で話ながら街路を歩き、周辺を警戒しながら宿屋へ向かって歩いていると前方から柄の悪そうな男達が3人近付いて来た。


「おっ、綺麗なお嬢ちゃんじゃねえか、どうだ俺達と遊ばねぇか」


「お断りします。先を急いでいるので退いてください」

私はやれやれと思いながら、きっぱりと断る。


「はぁ~、随分と生意気な口を利くじゃねか、良いから来いよ、うっ、冷てぇな、何だコイツは」

ガラの悪い男がレティの肩を掴もうとすると手先が凍てつく。


「あら、私に触れると凍傷するわよ、冷たい女だから」

私にはリリスの加護があるので、不快に思う相手に絡まれると身体に氷結の結界が張られる。


「お前は魔術師か、チッ、止めた止めた、次に行くぞ」

柄の悪い男が怪訝そうにレティを睨み、仲間に他を当たるぞと言ってレティの前から退き、レティの脇を通り過ぎて行く。


『まったく、どこの街にも柄の悪いのが居るのだな』


『まぁ、そう言う事ね、いつも助かるは、ありがとう』


『うふふ、当然だ。我はお嬢の守護聖龍だからな』

リリスはレティの頭上を旋回しながら宿い主のレティにお礼を言われ気分が良くなる。


 私は宿屋に着くと女将に挨拶をすると部屋の鍵を受取ると、女将が晩御飯の時間だと言われたので、食道の空いてるテブールの椅子に座る。


「はい、お待ちどうさま」

女将が晩御飯の料理を運んできてテブールの上に置く。


「あぁ、どうも、ありがとう」


「しかし、お客さんみたいなベッピンさんが一人旅だと変な男によく絡まれるだろうにね」


「うん、さっき絡まれた」

私は無表情で女将にさっきの出来事を話す。


「あらま、よく無事で済んだね」


「私の氷属性の魔法でチョイと手を凍らせたら逃げて行った」


「あら、お客さんは氷属性なの、なら、2万ルド払うから冷蔵庫の魔石に魔力の補充をお願いできるかい、商業ギルドに頼んでいるだけど何時になるか分からないって言われて困ってるのよ」


「分かった。食べてからで良いですよね」


「勿論だよ、冷めたら美味しくなるからね、じゃ、お願いするわ」


「はい、それでは頂きます」

私は女将が出した料理を食べると意外と美味しかった。


 私は晩御飯を食べ終わると、女将に厨房の中に案内されて業務用の中型の冷蔵庫の傍に来ると、女将が冷蔵庫の上部の扉を開けて設置されている魔石を取り出す。


「これなんだけど、最近あまり冷えなくてね、困ってるのよ」


「これは・・・あの何年くらい使用してますか、大抵は5年を目途に交換しないとダメですけど、補充しても持たないですよ、ここにヒビが入ってます」


「えっ、そうなのかい、もう8年くらい使ってるけど、魔石を交換ですか、困ったね」


「なら、これを3万ルドでどうですか」

私は異空間収納からお手製の魔石を出して女将に見せる。


「まぁ、異空間収納を使えるのね、お客さんは有能な魔術師さんなのね、3万ルドねいいわよ買った」

女将はレティから魔石を受取り設置するとブーンと音を立てて冷蔵庫が作動する。


「あっ、作動したわね、それじゃ3万ルドね、はいどうぞ、いや~助かったわ」

女将は氷属性の魔石を交換となると、安価な物でも8万ルドくらい掛かるので喜んだ。


「はい、確かに、多分5年は持つと思いますが、ダメになったら交換をお勧めしますね、それでは失礼します」


「はい、ゆっくり休んでね」

女将は上機嫌でレティが2階へ上がっていくのを見送る。


 私は2階に上がり205の部屋に鍵を外してドアを開けて部屋の中に入り、異空間収納から部屋着を出して着替えるとリリスが普通に話してくる。


「お嬢、モッチとふんだくれば良かったじゃないか、あれは10年は持つぜ」


「えぇ、だって私は商売人でもなく資格がある訳じゃないから、良いのよ臨時収入が入っただけでも助かるしね」


「お嬢は欲が無いな、まぁ、良いけどな」


「うん、まぁ、ムランドリア王国に着いたら何か資格でも取って魔導器具店か薬屋でも開業しようかな」


「あぁ、それが良いと思うぜ、いくら我の加護があるとは言え、いつまでも冒険者を続けられるものでもない、お嬢は人族だから歳を取ればな我の加護でも守り切れなくなるぞ」


「うん、知っている。もう寝るね。リリスおやすみなさい」


「あぁ、おやすみ」


私は旅の疲れもあるけど特にする事が無いし、今は寝ている時が一番幸せなので、明日の旅の為に身体を休めるよう努めた。

お読み頂きありがとうございます。

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