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異世界転生1日目、恋人ができました。人生懸けて幸せにします 一章:完  作者: 成田楽


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38話──世界のシミ

 そこは暗闇。


 光が遮断されている。つまり外と繋がっていない、閉ざされた密閉空間。


「遂に……遂に見つけた。そして捕まえた。我々の悲願が叶う時が来た」


「来た。来たのだ。訪れたのだ。最高で最大の機会が舞い込んだ」


「神からの贈り物だ。我々の祈りを叶えてくださったのだ」


 その空間には、声が響く。何人もの声だ。


 彼ら、彼女ら、その個人。互いの声以外を知らない。


 身長年齢その他情報を持たず持たさない。だが、意志と願いを共有し、精神を超えた繋がりを持つ。


 歪な団結だ。


「厄介な老人は撒いた。犠牲は八」


「止む負えない犠牲。それも神への命の供物としよう」


「何故、神に捧げられない」


「老人は強者。無理は禁物だ。我々の手数が減れば、実行すら不可能になる」


「その通り。優先すべきは儀式。命の供物は二の次だ」


「その通り。儀式の完成は目前。完遂することが我々の存在意義」


「女はどうする」


「女は神の供物か」


「女は別の利用価値がある。女は貴族。血を引く者」


「薄い血だ。価値となり得るのか」


「濁った血だとしても、原点は勇者。儀式の触媒にはなるであろう」


「命は留めるべきだ」


「何故」


「何故」


「何故」


「血の利用価値はある。身分の利用価値もある」


「身分の利用価値。とは」


「我々は説明を求める」


「貴族は価値。他の者は他の者より価値を見出している」


「つまり人質としての利用」


「その通り。血を頂戴し、その後人質とする。あの老人を抑える」


「そのような利用、我々に許されるはずない」


「我々は悪人と同じことをしてはならない。我々は神に認められているのだから」


「底辺の真似事をするというのか」


「しかし、あの老人の侵略を儀式まで抑えられるか」


「老人以外の強者もいる。冒険者を名乗る無鉄砲な者の組織もある。攻め入れられることは避けたい」


「優先すべきは儀式か」


「ならば神は許しを与えてくださる」


「我々の行ないの全ては神の為に」


「あの者の血を。生き血と臓物の全てを」


「希人。勇者の地から舞い込んだ、神からの捧げ者」


「神の望みは血の誓約。我々は下界で神の手助けを行なうのみ」


「力を持たぬ希人。それは神からの暗示」


「我々でも手を加えられ、制御できるであろう希人。セイジと名乗る希人」


「スキルを隠し持っている可能性を捨て置いてはならない。月光が世界を包み込むまで管理する者には良く理解させるように」


「希人の元には我々神領星の中で最も強者である者を送った。今は亡き希人がスキルで制作した神具も授けた」


「ならば期待できる」


「では、秘密裏の行動は現時点で終了とする。あの老人は既に他の者へ報告しているだろう。次の我々がすべきことは、情報の錯乱だ」


 服が擦れる音。そして、なにかが引きずられる音が響いた。


「我々よ、立ち上がれ。そして、グリント全域へ散開せよ」


 再び、今度はいくつも重なって先ほどの音が鳴る。


「儀式の刻が訪れるまで、人々を命の供物とするのだ」


「新たなる供物を産み出す可能性を持つ女はどうする。男は僅かに残せば問題あるまい」


「区別は無い。どちらも供物とせよ」


「よいのか」


「グリント以外にも人々は多く存在するが、グリントに残る血の可能性を捨ててしまうのはもったいない」


「構わない。供物とせよ。ただし、子供は生かすのだ。見逃すか捕えるのだ」


「了解した」


「了解した」


「了解した」


 彼ら、彼女ら、その個人の意志が再び一つに。


「神をこの地へ再臨させ、世界に正当な救いを」


「世界に恍惚なる歓喜を」


「争いの無い、神による統治の実現を」


 救いの手が広がる。


 徐々に、世界を侵食していく。

思い付いたばかりでまだ構成練ってる最中なので更新は遅いですが、評価ブクマ感想で速度バフが付くので良ければお願いします!




ちょっとでも続きが気になれば!是非!!

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