表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
共和国戦記  作者: 鳴尾蒴花
滅亡編
2/16

プロローグ

 かつて最終戦争と呼ばれる巨大な戦争があった。

 発端は小さな国の若き民族主義者の場当たり染みた凶弾だった。それが老いたる帝国の皇太子の胸を貫いたのである。聖暦七一四年のことだった。


 小国と老国の戦争に過ぎなかったはずのそれは、雪だるま方式に肥大化した。各国で結んでいた同盟の条文に刻まれた、相互参戦義務の一文が別の国を戦争に引き込んだのである。それがまた引き金となって別の国の戦争を招き、いつしか二つの巨大な陣営に分かれて争っていた。


 大アルビオン神聖帝国、リリス共和国、ルテニア帝国が中核となった協商国と、アレマン帝国、オストリンデ帝国、タルキア帝国からなる中央同盟国が激しく対立した。

 戦いは四年間も続いた。実に官民合わせて、最低でも千五百万もの命がこの戦争で失われた。この戦いが終わった時、アレマン、オストリンデ、タルキアの三帝国は、地上から姿を消していた。


「この戦争は、全ての戦争を終わらせるための戦争である」


 さる国家元首のスピーチである。この戦争の名前でもあった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ