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風紀委員の幼馴染と俺  作者: にやり
6/8

6 やりやがった



昨日、俺と美月は川中への対応について話し合った。


俺は別に空手の大会に出られなくても構わない。


俺には、川中の脅しは通用しない。


それに、ただ抱き合っている写真で、何らかの処罰を俺達に加える事なんて出来るのか?


生徒会長だからと言って、その写真一枚でどうにか出来るのかよ?


けど、問題は美月だ。


俺と別れる事は考えていないとは思うが、俺と付き合っていることが公表されてしまったら、周りの美月を見る目は間違いなく変わるだろう。


それに美月が耐えられるか?


結局、これといった対策もないまま、次の日を迎えた。


美月には、俺の事は気にしなくていい、と言ってある。


だが、美月は俺の事も気にしているし、公表された後の事を怖がっている。


川中は美月のこの性格も知っていたのか?


鬼の風紀委員っていうのは張りぼてだったって事を。


まあ、俺のやることは決まっている。


美月を守る。


どうなるかはわからないが、美月を傷つける事だけは、許さない。


それだけは、変わらない。





「やあ、おはよう。返事は貰えるのかな?」



二人で登校していると、後ろから声を掛けられた。


声の主は川中。



「……」


「あれ?まさか決まってないのかい?」


「……お断りします」


「え?ごめん、良く聞こえなかったんだけど?」


「お断りします!!!!!!!!」



美月……。


断ってくれるとは思ってた。


けど、ここからどうする?



「そうかい。なら、どうなるかわかってるんだよね?」


「……はい」


「へえ、臆病な君にしては、頑張ったね?」



やっぱり知ってやがったか!



「好きにすればいいですよ。私はアナタなんかとは何があっても付き合わない!!ましてや秀哉と別れるなんて、考えられない!ありえない!!」


「……ふふっ、後悔しないといいね?」


「……」


「今日、丁度月一の全校集会があるよね。楽しみにしててね」


「!!!!!!」



全校集会で、俺たちの事を……?


マズい!どうする?!



「美月……」


「秀哉……」



お互い無言でそれぞれの教室へ。


結局これといった話し合いも出来ずに、時間が来てしまった。


こうなりゃ腹くくるしかねえな。


出たとこ勝負だ!




全校集会が始まり、生徒会の定期報告、連絡事項の発表も終わり、おもむろに生徒会長が壇上へ向かう。


いよいよか。



「えー、今日は皆さんにお伝えしなければならないことがあります」



!!!!



「残念なお知らせです。この学校の生徒であれば知らない人は居ないであろう、風紀委員と他生徒一名が、校内で不純異性交遊を行った、という事実が発覚しました!」


「「「「「「「「「ええええええ?!!!!!」」」」」」」」」



やりやがった、あの野郎……!



「今までみんなのお手本となっていた、風紀委員の高宮君、そしてみんなも知っているであろう、空手部のエース、佐古君、この二人が不純異性交遊などと、僕も信じたくはありません。ですが、ある生徒から証拠となる写真を受け取りました。これがその写真です!」



壇上のスクリーンに俺と美月の抱き合っている写真が映し出される。


くそっ!



「非常に残念に思います。高宮君は風紀委員として相応しくないでしょう。今まで頑張ってくれていたのですが、本当に残念です」



クソがっ!!


美月だってやりたくてやっていたワケじゃねえってのに!!



「佐古君も、次の大会での活躍を期待していたのですが、残念でなりません。ですが、二人の今までの功績は大きい、更生の機会を与えてあげるべきだと思います!!!」



何が更生の機会だ!!


不純異性交遊?


まだキスもしてねえっつーの!!!


ふざけんじゃねえ!!!



























「私もみんなに聞いて欲しいことがあります!!!!!!!」




美月……?





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