4話 VS森の盗賊王 後編
「...。」
「さて、そろそろ殺すか。」
そう言って奴は剣を持ってゆっくり近づいてくる。このままいけば次の攻撃をかわせても確実に殺られる。だが、もう少し気絶してるふりをして奴を惹き付ければ...。
「死ね。」
そこだ!剣が振り下ろされた瞬間、俺は奴の足の払いバランスを崩してそのまま起き上がり魔力で足を強化して奴の腹に蹴りを入れた。
「ぐはっ!」
奴は口から少し血を吐きながら後ろに飛んでいく。そのままの勢いで俺は奴を強力な結界で囲んだ。
「なに!?」
「ぐっ、油断したな。」
俺は傷口を回復させながら奴のステータスを必要な分だけ確認した。
種族 人間
能力 盗む
主なスキル 戦闘術 武器術
盗む...対象の所有物を盗むことができる。しかし物理的に固定されている物は除く。
なるほど。俺が生成した剣を奴が持っていたのはそういうことだったのか。まあいい、俺は奴を囲んでいる結界を縮めていった。
「くそ!!」
奴は結界を破壊し剣を持って突っ込んできた。奴は剣を持っていて俺は武器を使うことができない。だが、奴の武器捌き体の動かし方はだいたい覚えその上俺は読心術を使って次の奴の行動を読んだ。どうやら奴は能力を使って殺しきれなかったことに焦っているようだ。
「このっ!」
奴は剣で俺を突き刺してきた。やはり動きが単純になっている。俺は奴の攻撃をかわし、腕の根元を掴み後ろに倒れこみ、天井目掛けて強化させた足で蹴り飛ばした。奴は5メートル位の場所にある天井にぶつかり落ちてきて、俺は落ちてきたところを思い通り蹴ろうとしたが剣で防がれ奴は後ろに飛ばされながらもなんとか着地した。
「くっ...う、なぜだ!!」
「どうする?能力を返す気にはなったか?」
「こうなったら、意地でも殺してやる!!!」
そろそろ頃合いか。俺は突っ込んできた奴の連撃をかわし腕を掴み足を払って、浮いたところで奴を投げ飛ばし着地したところで俺はめちゃくちゃ強い剣を生成...しようとした。そこで奴はここぞとばかりに盗んできた。
「ふ、ふふふふふ、ははははは!ばかめ!!勝ちを確信して、油断して、こんなに強そうな武器を出してしまったなー!!どんな効果かは知らないが俺の勝ちだー!ははははは!!」
「...いいや、お前の負けだ。」
「は?何をいっt、うわぁ!?」
奴が盗んだ剣から無数の触手のようなものが生えて奴の体に巻き付いていき、締め付けていく。
「なんだ!?くそ!」
奴が千切ろうともがくが千切れば千切るほど剣からはどんどん生えてくる。そして腕や足などの肉に食い込んでいき血が大量に流れてくる。
「がああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」
奴の悲鳴がアジト中に響く。それでも剣は締め付ける力を弱めない。この様子はとても人には見せられない。さすがにこれだけやれば能力を使うことはできないだろう。このままほっといても死にそうだが、さすがにやり過ぎて可哀想になってきた。俺は大きめの斧を生成し奴の首を切り落とした。
「...よし。」
俺は次からは油断せずしっかり調べてから挑もうと決心した。




