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異能回収記  作者: SP
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26話 つまらん幕引き

「あー強かった。しかし、観客はいなくなったし、また集めないとな...あーメンドクセー。まぁ、極上の血が手に入ったし良しとするか。」


  奴は俺を殺した後、俺を担いで破った壁から会場に戻って行った。

  ちなみに俺は死んだ後七転八起の能力で控え室のロッカーの中で復活していた。


(強いとは思っていたが、まさか死ぬとは...どうする?七転八起で強くなったとはいえど少しだけだ。あのフィジカルに追い付くにはあと3回はいる。帰るか?...いや、まだやりようはあるか。)

 

  俺は少し考えた後ロッカーから出て奴を追った。


  奴は会場の中心に死体を置くと自身の血管を引きずり出して死体に突き刺し吸血しようとしていた。

  俺はその直前に死体を爆発させた。


  「っ!?なんだ!?」


  俺は飛び散った肉片を全てナイフに変え奴を切り刻んだ。


  「がっあ!」

 

  奴が怯んだ隙に俺は高く跳躍し奴の脳天目掛けて巨大なハンマーを投げつけた。

  奴はそれをギリギリのところで回避し上を向くが俺はそれと同時に奴の死角に瞬間移動し生成した槍で腹を突き刺した。


  「っ、らぁ!」

  「チッ。」


  槍を突き刺した瞬間俺は奴に蹴り飛ばされた。

  受け身をとり顔を挙げると奴の拳が目の前まで迫ってきていた、それを結界で防ぐが当然割られる、が割られた結界を自身の魔力に変換し回復する。


  「...どういうことだ?」

  「何がだ?」

  「俺は確かに頭を潰して殺した、死体も見たし触れた、お前、色んな事出来る上に生き返る事も出来るのか?」

  「まぁ、大体そんな感じだな。」

  「あっそう、生き返るなら何回でも殺してやるよ!!」


  奴が高速で距離を詰めて殴りかかってくる。

  俺は拳を避けて蹴る、腕で防がれるがそこから強力な衝撃波放ちを奴を吹き飛ばす、吹き飛んだ奴の周囲の空間を歪め奴をそのままの体勢で俺の目の前に瞬間移動させる。


  「っ!?」


  俺は奴を叩き潰すように殴りつける、防がれるが奴は地面に叩き付けられ地面が大きく陥没し瓦礫が無数に舞い上がる、それに自身の魔力を付与し槍状に変化させ奴に放つ。何発かは避けられるが大体当たった。


  (...なるほど、予想が当たっているなら、恐らく。)


  俺は剣を2本生成する。


  「こっちの方が有効かもな。」


  俺はさっきの残っていた岩槍を浮遊させ奴に飛ばす。奴は岩槍を避けながら距離を詰め殴りかかってくる。俺はそれを避ける、奴は俺が避けた先に連続で殴ったり蹴りをいれてくる、俺はそれを全て避ける。


  「くっそが!」


  それでも奴は攻撃を続ける、奴の意識が完全に俺に向いたところでさっきの岩槍を奴の後頭部に放つ、俺はそれを当たる直前で爆発させる。


  「ぐがぁ!」


  奴が怯んだ隙に下から剣で切り上げるが腕で防がれる。


  「ふん、斧でも切れなかったのを忘れたか?」

  「いいや?」


  俺は切り込みを少し浅くし肉ではなく皮を剣で切り裂いた、奴の腕から血が大量に吹き出る。俺は距離を取りながら剣を1本投げつける、奴は吹き出た血で剣を防ぐが剣は火球に変わり血を一瞬で蒸発させ爆発する。


  奴は爆発から距離を取り回避する。

  俺は背後に瞬間移動し殴りかかる、奴は血刃を作り俺の腕に突き刺すが拳は奴の顔面に直撃し大きく吹き飛ばす。


  「やっと血を消費したな。」

  「...。」


  (奴のあのフィジカルは能力で操れる血を全て身体能力の強化に使ったことで得たものだ、つまり血を放出し消費してしまえばフィジカルを維持できない。)


  俺は地面に手を付き魔力を流し、闘技場全体の地面を高熱化させ俺と奴は空中に飛び上がった。


  「これで落とした血は全部蒸発するってことか、ガキのクセに考えたな。」

  「終わらせる 。」

 

  俺は剣を構え超高速で奴に斬りかかり通りすぎる。


  「はやっ!?」


  奴はギリギリで反応し血刃で防ぐが一撃で砕かれ血が地面に落ちる、奴はそれを操り回収しようするが、俺は火球を飛ばし妨害しながら距離を詰めもう一度斬りかかる、奴は血刃で防ごうとすると俺は剣を手から離し奴に飛ばす、避けられるが俺は背後に高速で周り、奴の背中を腕で貫く。


  「がっあ...。」


  奴の傷が無理矢理再生しようとしている。俺は掌で爆発を起こし、蹴り飛ばす。

  奴は観客席に叩き付けられる。


「っ!くっそがァァァ!!」


  奴が再生しながら高速で距離を詰め殴り掛かってくる。

 俺は軽く躱し奴の脇腹をナイフで斬りつけ地面目掛けて蹴り落とす、奴は叩きつけられる直前で体勢を整える。


「お前、気づいてるか?」

「あぁ!?」

「明らかに血の流し過ぎで弱体化している。」


 俺は大量の剣を生成して奴に向ける。


「今のお前にこれは避けられない、詰みだ。」


 剣を飛ばそうとすると…。


 (何やってんだ!!!ベジタボー!!!)

 (は?あっ!)


 世界からのテレパシーだ、すっかり忘れてた。

 奴はお構いなしに殴り掛かってくる。


 (さっさと戻ってこい!!とっくに勇者来てるって!!!!)


 テレパシーが切れた。


「ちっ…。」

「何余所見してんだ!?」

「あぁっ!面倒臭えな!!」


 俺は奴を殴り飛ばし恐らく支柱であろう場所に瞬間移動し、それと天井を破壊した。


「じゃあな、出来れば死んでろよ。」


 闘技場全体が崩れはじめる。


「は!?待て!!まだ決着はっ!」





 俺は瞬間移動で塔に帰ってきた。


「まぁ、死んでないだろうな、さて…。」


 生活スペースで見慣れない青髪の少女がどうしていいか分からないのかオロオロしている。

 とりあえず声を掛けてみる。


「…おい。」

「ひゃっ!?」

「お前が勇者か?」

「え?あ、はい、あなたが神造兵器様ですか?」

「そうだ、早速だか修行をはじめるか?」

「え?大丈夫なんですか?傷だらけですけど。」

「別に問題ない。…あっ。」

「ん?」

「名前言うの忘れてた、ベジタボーだ。」


「ラ、ラピスです。よろしくお願いします。」


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