21話 想定外のハプニング
倒れた闘技場の破壊者が魔法で転送される。
授与式は闘技場の破壊者が目を覚ましてからやるらしい。
(やり過ぎたか?大丈夫か?死んではないとは思うが変な後遺症が残ったりしたら、これからの俺の活動がしづらくなる。あいつ結構な有名人らしいし...。)
とか色々考えながらあいつのいる医務室に向かっているとルスカに声を掛けられた。
「よう!ベジタボー!!」
「おう、なんだ?後名前は...終わったしまあいいか。」
「試合見てたぞ。良かったけど、最初なんか手加減してなかったか?武器振る手にあんまり力入ってなかったぞ。」
「まあ肉体の魔力強化に制限掛けてたからな、殺してしまうとまずいし、強化のごり押しで蹂躙するのに慣れたら本当の強敵相手に上手く立ち回れなくなるからな。」
「お前は相変わらず真面目だなー。」
「戦いってのはそういうもんだ。」
「まあそれはいいや、そういえばここの人が言ってたんだけど、お前が一回戦で戦った奴いただろ?そいつがなんか行方不明になったらしいぞ。」
「え?」
あの氷使いの女性か。あいつは気絶させた後に医務室の前に置いたからは医務室の人に回収されてると思ったが...。
「そうなのか...で?」
「探しに行かないのか?」
「まあ探しに行く必要ないし、何よりそんな時間ない」
「そうか、授与式が遅れるかもしれないぞ。」
「なら闘技場の破壊者から能力返してもらって授与式に参加せずそのまま帰る、一応聞いておくがお前はどうするんだ?」
「オレは探すぞ、心配だし、この後別に予定とかないしな。」
「そうか、まあ頑張れよ、じゃあな。」
そう言うとルスカは走り去って行った。
医務室に着くと闘技場の破壊者はベッドに座り果物を食べていた。
「以外と大丈夫そうだな。」
「いや、全然そんな事ないぞ、急いで治療してもらわなかったら後遺症が残ってたかもしれんし、最悪死んでたかもしれん。」
「そうか、まずい事したか?」
「それなら気にするな、俺が望んだ事だ、それに活動にも影響はない。」
「なら良い、で、本題だが。」
「ああ、能力を返せばいいんだな、どうすればいい?」
「魔法に対して抵抗しなければいい。大丈夫だ苦痛はない」
「...分かった。」
俺は幻造魔法で奴から光の塊を取り出して、それを世界に転送した。
「終わったぞ。」
「...終わったか、今のところ特に変化は無いが...。」
「まあ、お前はあんまり能力に頼らず戦ってたから、そんなに変わらんだろうな、じゃあ、ありがとう俺は帰るから。」
「じゃあ、また会えたらいいな。」
俺が闘技場から出て帰ろうとしたとき...。
「おう!兄ちゃん!」
受付のおっさんが話しかけてきた。
(急いでるのに...。)
「なんだ?俺は少し急いでるからあんまり話せないぞ。」
「そうか、それはすまんな。でも優勝したお前にどうしても言いたい事があってな。大丈夫だすぐ終わる。」
「?...なんだ?」
「...期待してたぜ。」
そう言われた瞬間、突然目の前が真っ暗になった。
「なっ!?」
視界が晴れて周りを見渡すと闘技場のリングの真ん中にいた。それもさっきまでの闘技場とは全く違う。地面には骨の欠片や血痕跡など明らかにここで殺しあいが行われた痕跡がある。そしてそれを囲うような観客席には席を全て埋め尽くす程の人がこちらを見ている。
「...なんだ,ここは?」
よく分からんまま立ち尽くしていると、上の方から声が聞こえてきた。その声は明らかにさっきまで聞いてた声だ。
「ようこそ!我が"裏"闘技場へ!!」
「え?おっさん?」




