12話 意外なルール
あれから俺は、クエストを受けてその金で飯を食いに行ったり、「闘技場の破壊者」の対策を考えたりしながら特に問題なく、この1週間を過ごした。
ちなみに外食はめちゃくちゃ美味かった。
大会当日
俺は正直、少し緊張していた。恐らく人の前、そしてルールありで戦うことにあまり慣れてないからだろう。
(...だが、それが原因で負けたとしてもそれはただの言い訳でしかない。...が、まあそんな事考えても仕方がない、俺は俺の戦いをするだけだ。)
それに恐らく「闘技場の破壊者」以外に苦戦することも無いだろう。
と、自分の緊張を和らげながら闘技場に向かった。
「おう、兄ちゃん!」
「ん?」
闘技場の中に入ろうとしたら、この前の受付のおっさんが話し掛けてきた。
「いやいや、兄ちゃん初出場だろ?緊張してないか心配で声掛掛けたんだ。」
「問題ない。戦いは今まで腐るほどしてきたから慣れている。」
「でも、そのわりには肩に力が入ってるぜ?そんなんじゃ本来の力が出せないぞ。俺、兄ちゃんの事期待してるんだからな!!」
と、言いながらおっさんは俺の背中を強く叩いてきた。
「っ、そうか。もう少しで始まるから行ってくる。」
「おう!頑張れよ!!」
「ありがとう。おかげで少し緊張がほぐれた。」
闘技場に入ったあと、参加者全員が戦う会場に集められた。
そして、メガホンを持った審判が来て、開会式みたいなのが始まった。
(それにしても、思ったより参加者多いな、7〜80人はいるんじゃないのか?それに、会場もこの人数で戦っても大丈夫なくらい広い。...まさかな。)
「では、ルール説明をします!!」
お、やっとか。話ほとんど聞いてなかった。
「まず、武器、魔法の使用は自由ですが、当然、殺してはいけません。ギブアップ、又は会場から出る、気絶するなどしたら敗北です。」
まあそりゃそうだ。
「そして、参加者皆さんの中には疑問に思う方がいるかもしれません、主に初参加の方「この人数でトーナメントをするのか?」...と。」
(そうそう、そこが気になってた。)
「安心してください、人数を絞るために、今ここで予選をしてもらいます!!」
(ん?どういうことだ?)
「つまり。...バトル・ロワイアルです!!!!」
「...え?ちょっとまっ...!」
「安心してください。気絶したら強制的に魔法で外に出されます。ちなみに予選では残り8人になるまで戦ってもらいます。」
「そして、残った8人の強者で本選を行い、真の強者を決めて貰います!!」
(なるほどな。それで開会式の時点でかなり殺気立ってるやつらがチラホラいるのか。...これ、この人数で戦うのに1人も殺さない様に戦うの結構しんどいぞ。まあ、やるしかないか。)
...恐らく、と言うか間違いなく「闘技場の破壊者」は本選に勝ち上がって来る。ここで倒しておく...,というのもあるが他にも強いやつらが何人かいるかも知れない。例えばクエストの邪魔してきたやつとか、そいつらに邪魔されたら最悪予選で負けてしまうかもしれない。ここはなるべく体力を温存して本選で奴と戦おう。
「ルール説明は以上です。では、...レディー...ファイト!!!!!。」
審判の合図と同時に7人ほどの男が俺を取り囲んだ。
「...ふー。」
(さて、ルールやらなんやらは後で考えるとしよう。...さて相手の武器、人数は...。)
俺は頭を完全に戦闘に切り替えた。




