4軒目:誰か正しいコスプレ用のスーツの在り方を教えてくれ。
服買えよ!?
H29.6.18:本文を修正させて頂きました。
R2.10.16:本文を修正させて頂きました。
某年六月二日
アサルトライフルを使って○○○された僕は『アリス(京也の店)』の床に非常に醜い姿を晒して寝転んでいた。
そんな僕に近づいてくる人物がいる。
「……話はわかった。つまりはこの美少女ちゃんの機械的なバデーを隠せる様な服が欲しいわけだな?」
「…………」
凄いな京也。一言も説明してないのに僕らが来た理由がわかるのか。
「テレパシーだ。」
「!?」
「冗談だ。衣料品店に来る理由なんて衣類を買いに来る位しかないだろ?」
ごもっともだ。
「それより早く起きてくれよ、零人。お前運動神経は悪い方だけど打たれ強い体だったろ?」
「……まあ、そうだけどさぁ。痛いものは痛いんだよ。」
そう言って僕は膝に手を添えながらムクリと起き上がる。幸い骨は折れていないみたいだ。
「まだ立てたんですか。」
チャキッという音を鳴らし、殺人兵器が銃口を向けてくる。反射的に僕の体は無抵抗の姿勢を取った。
「まあまあ、零人も悪気があったわけじゃねーからさ。許してやってくんね?」
京也が僕と兵器の間に入って少しばかりおどけた表情でそう言った。神か。
「……わかりました。今回はこのくらいにしておいてあげましょう。」
京也の言葉は銀髪ロボに届いたようだ。
死を免れた僕は京也に礼を言い、改めて注文をする。
「お察しの通りこのシロ……さん?「シロでいいです。」」
僕の言葉に本ロボが訂正を入れてくる。
「……良いの?」
僕が少し挑発的な表情で聞くと彼女は、
「ええ、名を呼ばれる事が嫌な訳じゃありませんから。」
しれっとした顔をしてそう言ってきた。
「じゃあなんでさっきは○○○してきたんだ……」
そう小声で呟いたつもりなのだが当のロボには聞こえていたようだ。
「そうですね……『なんとなく』でしょうか。」
「君はなんとなくで殺人まがいの事をするのかな!?」
そんな僕の叫びを聞いたロボは鼻を鳴らした。
「勘違いしないで下さい。なんとなく『掃除』しようとしただけです。」
「なんでこのロボは僕へ向ける殺意が強いんだ……」
「もっ、もしかしたら照れ隠しとかかもしれねぇじゃん!」
京也、それはない。
「はあ、改めて言うと京也のお察しの通りシロの服を見繕ってほしいんだ。機械的な部分を隠せて、尚且つ夏場に着ても不自然じゃない……そんな物、ある?」
僕の無茶振りに京也は顎に手を当て考える仕草をする。……やっぱり無いか。
「ゴメン、無理を言っ「あるぞ。」た……あるの!?」
あるの!? え、あるの!?
「ああ、サイズが合うかはわからんがある。ちょっと待ってろ。」
そう言って京也は店の奥に行ってしまった……
*
数分後、京也が一着の服を持って戻って来た……のだが。
「いや、京也。確かにそれは夏場に着る服だけどさぁ、それワンピースじゃないか! 隠せないじゃん!?」
京也が持ってきた服は水色を基調とした花柄のワンピースだった。遂に姉の影響を受けてしまったのだろうか……
「わかってる。だからこその『コレ』だ。」
そう言って京也は服を持っていない方の左腕を振る。花柄ワンピースに気を取られていて気付かなかったがその手にはスーツケースが握られていた。
「……何それ。」
「コスプレ用のスーツみたいなもんだ。あ、スーツっていってもサラリーマンとかが着てるやつじゃねえからな?」
そう言って京也はワンピースとスーツケースをシロに渡し、備え付けの試着室に案内した。
「下着類はそこら辺にある商品を適当に使ってくれ。スーツの着方は……まあ、見ればわかる。」
そんな京也の言葉を受けたシロは「了解しました。」と言って試着室に入っていった。
「京也の言うことは聞くんだ……」
僕の呟きに対して京也が苦笑いを浮かべる。
「まあ、これから仲良くなってけば良いんじゃねーの?」
……仲良く、か。
――君って、まるでコンピューターみたいだね。――
「…………」
「どうした、零人。」
「いや、何でもないよ。」
京也が心配そうな顔で此方を見ていたのでどうという事はないと哂ってみせる。
実際、大した問題じゃない。ただ僕の気の持ちようの問題だ。『コレ』は京也に相談する内容じゃない……
「それで、コスプレ用のスーツってのはどんなのなんだい?」
少しばかり話の逸らし方が雑になってしまったが京也なら察してくれるだろう。
「あー、俺がアリスを経営するって決めた時にさ……」
「経営を決めたっていうと……高校卒業後の進路相談の?」
京也がコクリと頷く。
「そう、それだ。卒業してから自分の店持って家を出るのは決めてたんだが、親父が反対してなあ……」
確か、京也と先輩のお父さんは海外の有名ファッションブランドの最高経営責任者か何かだった筈だ。
僕はそっち系の知識は疎いのだが、そんな人の息子がこんな所で小さな衣料品店をやっているのが異常だということ位ははわかる。そりゃあ反対もされるだろう。
「んでまあ色々あって、親父の出す課題を達成出来たら許可してやるってとこまでは持っていったんだが……」
おい待て、何があった。
「その課題ってのが『アニメのイベントで女性のゲストが出れなくなったから、代わりに男を女装させてお茶を濁す為にその衣装を作ってくれ。』っていう依頼を解決しろというやつだったんだが、」
「待て待て待て、何もかもがおかしい!! そしてなんでその無茶振りに受けて立ったんだ!?」
「因みにその女性ゲストの写真がコレだ。」
渡された写真にはなんというかスタイル抜群のダイナマイトボディなお姉さんが写っていらっしゃった。女装じゃお茶、濁せないだろ……
「それで作ったのがあのスーツケースの中身だ……と、着替え終わったみたいだな。」
京也の言葉につられて試着室の方を見ると、今まさに個室と店内を遮る幕が開かれようとしている所だった。
シャッ、という軽快な音と共に着替え終わったシロの姿が露わに……?
そこに立っていたのは只の銀髪美少女だった。
顔は確かにシロなのだが体が『人間と同じ』それだった。うん、自分でも何を言っているかわからな以下略。
お、落ち着け。落ち着いて二の八百五十六乗を計算するんだ。
「どうしたんですか変態さん。私の神々しさに言葉を出すことも困難になりましたか? 本格的に粗大ゴミに成りますか?」
「いや、おかしいだろ!? こんなリアルなコスプレ用スーツがあってたまるか!」
眩しいほど白く輝く肌、手のしわや、製作者の趣味が反映されていそうな豊満な胸等、どこからどうみても人間にしか見えない。……背中からファスナーが生えているのがチラチラ見えるのでスーツなことには間違いないのだろうが。
それにしてもリアル過ぎやしないか? もしかして京也がシロを作ったんじゃ……ないな。少なくとも京也だけではこんなハイスペックなロボを作る技術は無い。
「まあ、実際スーツができちゃったから仕方ない。因みに触り心地も人間そのものだから色々楽しめるぞ?」
「何に使うかは全くもって聞きたくないねえ!!」
「……まあこのスーツを作ってもイベントは失敗したんだがな。」
「いや、女装で誤魔化そうってのが無理があるからね!?」
「そうじゃなくてだな、リアルさを追求し過ぎた為に費用が嵩んで買ってもらえなかったんだ。」
「……いくらかかったの?」
「材料費だけで数百億!」
「ひゃ!? ば、ばばばばばっかじゃねぇの!!!?」
このあと滅茶苦茶円周率数えた。
いや、早く服買えよって思った方。無理だ。諦めて茶番を楽しんで下さい。
感想、作者の悪口、服買えよ!? 等の苦情、この小説読んだら近くの衣料品店で数百億円のコスプレ用スーツ売り出してた! 等の報告は感想欄まで! 今なら抽選で衣料品店『アリス』の五千円分商品券プレゼント! 寧ろ私が欲しいです!
追記:2の856乗です。480481077043500814718154092512592439123952613987168226347385561008808420007630829308634252709141208374307457227821149607627692202643343568752733498024953930242542523045817764949544214392905306388478705146745768073877141698859815495632935288783334250628775936
以下、500PV達成記念のSSです。片手間にスクロールして下さい。読む必要はありません。
・名前は有料
零人(シロ)「お察しの通りこのシロ……さん?「シロでいいです。」」
零人「……良いの?」
シロ「ええ、名を呼ばれる事が嫌な訳じゃありませんから。一回につき五百円でいいですよ?」
零人「金取るの!? 誰が呼ぶか!」
シロ「今なら三回一四九八円で。」
零人「お得!……とはならないからね!?」
・兎と亀とロボ。
兎「フッフッーン。センく……か、亀さんかけっこで勝負だ!」
亀「兎さん兎の中じゃ一番足遅いじゃないですか。遅すぎてこの間ミミズさんに負けてましたよね?」
兎「大丈夫! 今回は代走を用意したから!」
亀「何が大丈夫なのか全く理解できない上にかけっこに代走なんてものありませんから!」
兎「それでは登場して頂きましょう!」
亀「いや、聞けよ。」
ロボ「どうも、ロボです。趣味はガソリンスタンドを爆破する事です。」
亀「なんか凄い物騒な奴来た!?」
ロボ「理論上の最高速度はマッハ一です。」
亀「勝てるわけがないよね!?」
ロボ「炎天下で三十分棒立ちしたら活動限界です。」
亀「意外に弱い! そして今日は炎天下!」
ロボ「ここまで徒歩で来たので後五秒で活動限界です。」
亀「不戦敗!?」
・兎と亀とロボ。弐
兎「き、昨日が日照りだったからいけなかったんだもん! 今日は曇りだからきっと大丈夫だよ!」
ロボ「はい、理論上は全力を出せます。」
兎&ロボ「「という訳で勝負だ!」です。」
亀「え、やるの?」
兎「やりなさい! 先パ……兎さん命令です!」
亀「兎に何の権限が!?」
兎「やーるーの!」
亀「ハイハイ……(サッサと敗けて帰ろう)」
ロボ「では、勝った方は敗けた方に何でも命令出来るという事で。」
亀「敗けた時のリスクが随分と大きいよねぇ!?」
兎「じゃあいくよ? よーいどーん!」
ロボ「お先に失礼します。」
亀「ちょっ!?」
十分後
亀「……先に行ってるんじゃ無かったの?」
ロボ「エネルギー切れです。昨日から何も食べていない事を失念しておりました。」
亀「……マク○ナルドでも行く?」
兎&ロボ「「行く!」きます!」
亀「これが狙いか!?」
ロボ「因みに私はモスバ○ガー派です。」
亀「どうでもいいわ!」
亀さんの奢りでめでたしめでたし。
零人「……そんな話を聞かされても奢りませんからね。つかストーリーがやけにリアルだな……」
楓花「いや、買ってきて。」
零人「パシリか! 自分で行って下さい!」
結局変態さんのパシリでめでたしめでたし。
零人「おい、ナレーション!」
ふーかの次回☆予告
楓花「今回はちゃんと次回予告をするよ〜!」
零人「先輩、絶対読者様SS読み疲れて次回予告なんて見ませんって。」
楓花「次回予告じゃなくて次回☆予告だよ、センくん!」
零人「どうでもいいわ!」
楓花「さ〜て、次回の誰銭は〜?」
零人「勝手にタイトル略さないで下さい。ていうかそれだと『だれぜに』とも読めますからね?」
楓花「『夏だ!ロボだ!SSだ! 誰銭夏のショートショート百本祭り!』でお送りするよ〜」
零人「作者死ぬわ!」
内容は予告なく変更しないと私が死にます。




