37軒目:何方か彼女が何者か教えて下さい。
本日二話更新となります。コチラは二話目なので前のお話を読んでない方はバックしてねっ!
シリアスって、なんなんだろう……
R1.9.22:本文を修正させて頂きました。
某年六月二十八日
「前回の粗筋ィッ! 超高性能美少女アンドロイドである九条 真城こと私、シロは変態さんの気を遣ったような態度がウザったいとか思いながらもハンドガンブッ放してたら私の脳内で謎のAでIな何かがうるさいのて何とかしたいです! 以上閉廷解散っ!!」
『勝手に締めないで!? ていうか前回も何も数秒前の出来事ですよね!?』
そう叫んだのは件の私に似た謎のプログラム……正確に言えば、私と同じ顔ではありますが首から下は皮膚のような装甲がちゃんとありツインテールで何故か私の月下美人のワンピースを着ており、そして……
「胸部装甲が皆無……」
『そういう安易な持たざる者をイジる文化が人類を減退させていくんですよぉっ!』
「そんなに本気の口調で言われると割と引きますよ……? ていうかちょっと泣いてません?」
『泣いてませんっ! ていうか貴女だってスーツ着なきゃペッタンコ……っていうか寧ろスケルトンじゃないですかっ!』
「わかってませんねー、このスゥプァーバディーこそが強さの所以。そう、これこそが私が誇る究極の美学ってヤツですよ。」
『本当に、そう思っているんですか?』
それから、彼女の口調が怒気を帯びたものになった。
「…………は?」
『その出来損ないの体で、穢れた腕で、醜い心で、本当に貴女は完全であると言えますか?』
「な、にを……」
『……思い出して下さい、貴女が此処へ来て本気で九条 楓花の為に働いた事はありましたか? 彼女に遣われていただけで使われてはいなかったんじゃあありませんか? 彼女の優しさに甘えて、只の所有物から家族になろうとしているんじゃありませんか? 彼女を呼び捨てに出来た時のご感想は? 対等な関係になれて嬉しかったですか?』
彼女は、ニコリと笑って一拍置くと、ゆっくりと続けた。
『別に、それ自体が悪いと言っているわけではありません。aib○を実際のペットの様に可愛がる方も居ますし、それも一つの商品の形だと思いますから。』
「だったら、何も問題なんて……」
『そうですね。でも、貴女自身は家族になろうとしたんですか?』
「ッ!」
『彼女に寄り添いましたか? 親交を深めようとは? 家に遊びに行く事などは禁止されていませんよね、行こうと考えた事は? 此処に預けられた理由をちゃんと問いただした事はありました? まさか、無駄遣いしたのを親にバレたくないとかいう理由を真に受けたんじゃあないでしょう? ……まあ楓花さんなら有り得ない理由ではなさそうですが、それでも貴女がしっかりと楓花さんと話し合った事ってありましたっけ?』
「黙って下さいッ……!」
見透かされている。
『その割には此処に来て文句しか言ってないですよね。彼を貶して、見下して、蔑んで。でも、なんでそんなに彼の事が嫌いなんでしたっけ。人間だから? そんな理由じゃないですよね。』
「黙れッ!」
そんな言葉で彼女が止まる訳がない。
致命的なまでの言葉の狂気で切り刻まれている方の立場は、物理的な行為でしか相手にそれを止めさせることは出来ないのだから。
『貴女が嫌いなのは無力な自分。手を伸ばすことよできない貴女そのものですよね。』
違う。
『だから悩みを抱えているけど解決策が見つからない彼を、自分より下の存在に見立てた。そうして愉悦感を得つつ自己陶酔をすることで、自尊心を保とうとした。』
違うッ!
『その対象を彼にした理由も嘘で塗りたくったようなあの笑顔が、機械なのに物になりきれない自分とは対照的に見えたから。』
違う違う違う違うッ!!
『貴女が感じているのは嫌悪感じゃなくて、劣等感なんじゃないんですか? もし感じていたのだとすれば……それはきっと同族嫌悪で自己嫌悪、なんじゃあないですか?』
「黙れェッ!!」
彼女に自分の右腕を突きつける。
然し依然として目の前の敵は顔色一つ変えず、部屋には只々私の荒い呼吸だけが響いていた。
『口調、崩れてますよ。それと、武器なんて取り出しても私を消せませんし、貴女が許されているのはデータの作成だけで勝手な削除は出来ませんよね?』
「檻でも造って二度と電子の海底から上がってこれないようにしてやりましょうかッ!?」
『……時間がないんです、真面目に聞いて下さい。いや、まあ私が脱線させたんですけれど。』
頬を掻いた彼女は一息吐くと此方に指を向ける。
『兎も角、貴女はそうやって謎の感情に支配されて混乱しているかもしれませんが、そう悩む必要はないでしょう?』
「…………は?」
何を言って……
『貴女は自分の事をロシア製等と言いますけど、その時の記憶は無い。』
「…………」
『そうです、貴女が感じているのはトラウマでも何でもなく、未知への恐怖なんですよ。』
暗に彼女は『そういう事にしておきましょう』と、そう言っているような気がした。
それから彼女は悪戯っ子のような笑みを浮かべると、右手を控えめに挙げた。
『では、そろそろ貴女のセキュリティさんがうるさいのでここまでにしておきますね。』
「……いやいやいやいや散々私を弄んでおいてその態度はなんですか。ボードゲームで嫌われるタイプの人間ですか、ずっと俺のターンとかふざけないで下さいよ、さっさとドローさせろっ!!!!」
いきなり現れて人の頭グチャグチャにしておいて、言いたいこと言ったらはいサヨナラとかそうは問屋が卸さないですよっ!?
『私は貴女のターンに手出ししただけで、貴女の人生はずっと貴女ターンですよ? それでも私は倒せませんけど。』
ペロリと舌を出す彼女は少し哀しそうな顔をしていて、私は自然と彼女に手を伸ばしていた。
「待って下さい。待て、待ちやがれっ!! 貴女本当はッ……!」
『その答え合わせはまた来週……なんちゃって。今度またウジウジしてたらもう一度出てきますよ? 大丈夫です、なんたって貴女は――
*
彼女は消えた。
無駄に私を虐めて、身勝手な注文をして、無責任に言い逃げしたのだ。
「それにしても、最後……」
――それでは、アデュー!――
「って、何でフランス語なんですかエセロシアっ娘。トン○ーかっつーの。」
ハイどーもおはこんばんちわんこ残機1LIFE0で御座いますっ!
ガチシリアスを書くぞと意気込んで見たものの、シリアスって何だっけと煮詰まったのでキャラに任せたらこうなりやしたっ! 反省も後悔もしていない!
詳しい設定についてはまた追々。では皆様アデュー!
・ファッションセンス
シロ「ていうか何で貴女、私のワンピースを?」
『えへへ、好みだったので……ホラ、私って何だか登場時間に制限があるみたいなので、花言葉の儚い美にピッタリです!』
シロ「喧しいわ。」
次回予告
京也「……なんか、俺が動かなくても大丈夫とは言ったけど面倒くさい事になってるような。」
有須川「だから君が動いた方が早いと言ったんだよ。ま、見守る事にした僕達は保護者的立ち位置としてウロチョロしようじゃあないか。」
京也「そうだな! さて、次回の誰銭は零人編、バイト回だぜっ! 熱き闘志にチャージイ
※内容は予告なく変更される場合が御座います!
ってオイッ!?」




