表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怪しいイケメンより心の友!!  作者: 咲川 夏雪
7/16

ヤンデレの魔の手(1)

 4月11日 午後07:30 自宅(仮)自室






 「ってことがあったんだよー」




 只今ただいま、現実世界の親友2人と電話中。

優梨ゆうりの姉が大学行く前にハマってたゲームらしいから

状況を話して今後の方針を決めているところだ。




 「はぁ。何してんだか。

1日で事件起き過ぎ。

でも瑠璃がいじめられたとこなんてみなかったよ?

お姉ちゃんに確認もしてみたけど、そんなのないって」




 やはり。少しどころかストーリー超変わってんじゃーん。

一応、私がトリップしたってのは3人だけの秘密。

言っても信じてもらえ無さそう。

続けて優梨が言った。




 「それよりも理事長もといリジチョね。何者?

そいつを調べてみるのが手っ取り早そう」




 確かにそうだ。悪役感はただよってこないけど、危険だから調べよう。

考えているとなっちゃんから声がした。




 「まず、会わない事には話にならないよね。

リジチョの甥が居るから、そういう近い人から接していけばいいんじゃないかな。

あと、リジチョじゃないけどアドバイス。

メモとか、あ!日記とか書いてみるのもいいと思う」




理事長の甥?

いましたっけ?そんなキャラ。優梨から聞いてないよぉ。

なんてね。覚えているよ。

忘れたのではなく、忘れようとしていたのだ。

私が関わりたくないキャラランキングぶっちぎり一位の

「ヤンデレキャラ」に。

でもぉ、ヤンデレになるのってヒロインの前だけでしょー

なら私関係ないじゃーん。

正直悪寒がした。・・・っ早く帰るためだ!

自分を騙してその意見を実行することにした。

いつもならあまり続かないはずのメモや日記もね♥







 11月18日 午後00:45 中庭




 

 その作戦を実行してから早一週間が過ぎた。

色々集めましたよ~、情報。

つか、ファンクラブの子達に聞いたら勝手に熱く語ってくれた。




 ~数日前~




 「金城きんじょう先輩についてですって?

わたくし達が教えて差し上げますわ!」




 「金城ルイ先輩!聖宮せいぐう学園高等部2年O型天秤座、生徒会副会長!」




 「『惑生会』の一員。聖宮学園理事長の甥!」




 「好きな物は紅茶と読書と静かな時間!!」




 「美しい琥珀こはく色の髪で、それまた美しい非の打ち所の無いお顔を

額縁がくぶちとしてたたえ、

誰に対しても誠実で平等で、どのような時も心穏やかで、それはもう・・・」




 「王子様・・・みたい?」




 遠く、おとぎ話を聞いている少女のような目の女子生徒達に

合いの手を入れると・・・




 『そうなんですの~♥』




 口をそろえて返ってきた。

他にも、調しらべに調べ尽くした。

余った時間を全てそれについやした。

私自身のために。




 ~現在~




 彼女達から聞き取ったメモを見ながら歩いていた。




 あの子達、ある意味病気だな。

と、思う私は冷たいですか?薄情ですか?愛が無いですか?




 「平等・・・ねぇ。」




 彼女達の、一人の王子様を想い、つづった言葉。

私は、その一欠ひとかけを口からこぼした。




 那由多なゆた嬢がいたらそうでもなかったと思うよ。




 どうしても、那由多嬢がいたら・・・

と、思ってしまう。

私が今、「星宮玲」だから自然と親友になるはずだった

彼女のことを求めるのかな。

もし、那由多嬢がいたら私はここにいなかったのかな。

何故、彼女だけでなく本当の「星宮玲」も消えてしまったのかな。

何故、私はここに・・・。




 悲観的な事ばかり考えた。




 「おや、メモを取る程私が好きになりましたか?

最近、私について熱心に調べてますよね。たいした情熱です。

編入して間もない『星宮玲ほしみやれい』さん?」




 音楽のように流れながらも、一つ一つしっかりと残る声。

しかし、それは今の私にとって焦りと恐怖でしかなかった。





 












 






やっと、まともに話が進んで行きそうです!(ただの妄想)

次話もよろしく!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ