デッドサイレンス
熱風が吹き荒れる夏の夜、
崩れかけた城壁が銀色の月光に包まれている。
堀はねっとりとした湿った空気を吐き出し、
それが少しずつ、川岸のつる植物や岩を侵食していく。
今、この瞬間、池は緑の藻と星で満ちている。
彼女はゆっくりと開かれた浮彫りの石の扉から外に出た。
指の間でバラはしおれ、一枚一枚の花びらが揺れ落ちていった。
羽のように白いスカートが廃墟をかすめていく。
足元の虫たちは沈黙し、苔、雑草、蔓、スミレ――
すべてが縮み、丸まり、灰色の死骸となってねじれていった。
荒れ果てた街は、青白い古代の森に覆われ、
カラスたちはもはや宴のために飛んでこなかった。
彼女は覚えていた! 永遠に覚えている!
数え切れないほどの夜が、静寂と冷気の中で蘇り、
数えきれない月の影が頭上に垂れ、廃都の間をさまよい続けていた。
月の影は満ちたり欠けたりし、氷のような軌跡を描いていた。
その時、暗雲が降りてきて、銀色の月をぼんやりと覆い隠した。
堀を覆い、壊れた城壁を覆い、
青白い古代の森を、そして世界を。
そして、彼女の青白い顔を――
すべてが静まり返り、彼女は枯れ木に寄りかかりながら、ようやく歌い始めた。
そのメロディーは闇から闇へと流れ続けた。
彼女は愛と憎しみを歌い、
血と炎を歌い、
ワインと毒を歌い、
結婚式と葬式を歌った。
ホールと崩れた壁について歌った。
月が沈み、星が沈み、朝焼けの赤褐色の指が空から現れると、
彼女は最後の一曲を歌った:
忘却について。