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オーリィと黄金の林檎 ~蛇の娘と蝙蝠の母・「麗しき蛙売り」外伝~  作者: おどぅ~ん


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7 ~蛇の魔女と毒虫の女王~(5)

 夜明け。

 あたりの暗闇が追い払われた時、大樹の下にはすでに全員が集まっていた。

(覚悟なさい……!)

 そしてすでに。オーリィの眼光は、その朝焼けの太陽に勝る熱を帯びていた。


 今すぐにでも、と。前日の夕方、血気にはやるオーリィを一同はどうにかなだめすかした。夕闇がせまるその時刻では狩るにも条件が悪い、相手の正体が定かでないという不安材料もある。ここは解散、決戦は明日の朝。そう決めて一同は大樹の下から一旦解散したのだった。

 家路につくオーリィとケイミーには、アグネスも着いて行った。もちろんオーリィをなだめ、かつ、見張るため。ケイミー一人では手に負えないかも知れないとアグネスは危惧したのだ。そしてそのまま母娘の家に転がり込む。

「悪いねケイミー、いや、あたしはこっちの隅でゴロ寝で構わないよ!

 ……落ち着け、オーリィ。あんただっていっぱしの蛙捕りなんだろう?わかってるはずさ、首尾の良い狩りをするにはさ、頭はクールでいなきゃダメだ。

 あたしはね、あんたのそういうカッとなるところは嫌いじゃない。狩りをするにも、そもそもこの村で生きてくにも。そういうガッツは必要さ。

 でもだからこそだ!一番肝心な時は頭を冷やさなきゃ。勝てる相手にも勝てない。

 今度の相手は、あの『女王』は大物だ。誰もみたことのない大物。それに確実にしとめなきゃならない相手だ。だから今日は頭を冷やしてよく寝な。いいかい?」

「ありがとうございます……そう、『頭を冷やせ』。昼間婆ァ様にも、同じことをおっしゃっていただきましたっけ。私はすぐに忘れてしまいますのね。ダメだわ」

 クスリと軽くため息交じりに笑うオーリィの顔に、平静さが戻って来たのを見て、アグネスも微笑みながら答える。

「いいんだよ、忘れたって、何度でも思い出せばさ。いやね?偉そうに言ってるけど、すぐカッとなるのはあたしも同じ。悪い癖でね。この村じゃ【癇癪持ち】って言われてるんだが……」

 獣を体に宿すこの村の人々。その獣の習性に応じて、独特の【癖】を持っている者もいる。人間の中にもある動物的本能と獣の力が共鳴して、一時的に精神の制御が効かなくなるのだ。

「ほら、そこにいるケイミーは【食いしん坊】。腹が減ると見境がなくなるってヤツ。ただこれが一番罪が無い。普段から適当なオヤツを懐に用意しとけばいいんだから。誰の迷惑にもならない……たまにはやらかしもあるけど、な?」

「アハ!そうですね、この間のあの虫はホントにまいったなぁ」

 ケイミーも笑って答える。

「ところがさ、あたしの持ってる【癇癪持ち】ってのはたちが悪くてね。頭に来ると、その怒りの気持ちを抑えられなくなっちまう。思い出したくもないけど、この村に来てからさ、あたしは何人もケンカでケガさせてるんだよ、あたしの豹の力で」

「まぁ……」と、アグネスのその言葉に母と娘は顔を見合わせる。そんな風には、というありきたりななぐさめを漏らしそうになる二人を、アグネスの寂しそうな視線が制す。勝ち気で世話好きな彼女の、思いもよらぬ一面。

「だからまぁ、普段はあんまり人付き合いもしないで済むようにってね。森で猟をしてるのもそうなんだ。一人で獲物を捕って、市場の毛皮屋に全部卸す。自分で市で売るのはどうもね、やってみたことあるんだが……うまくいかなかったし」

 と言いながら、片手を軽く握りしめ目の前の空間を小突くポーズ。市で蛙を売るオーリィにはわかる。大半が善良なこの村の人々、だが確かに、嫌味な客も中にはいるのだ。アグネスの後悔のいくつかは、その手の相手とのトラブルだったのだろう。

「今度のことでさ、久しぶりにこうやって誰かと何かを一緒にみっちりやってみてさ……やっぱりいいもんだね。あたしはそう思ったよ……

 おっと、何の話のつもりだったかな?わかんなくなっちまったよ。とにかく!

 明日は頑張ろうぜ、寝よう寝よう!」

 思わず知らず、自らの内面を吐露してしまったのが気恥しかったのだろう。アグネスは誤魔化し半分にそう言って、そそくさと毛布にくるまって目を閉じた。

 だが。アグネスが何を伝えたかったのか、オーリィは分かる気がした。

(『わたし』とよく折り合いをつけろ。アグネスさん、あなたは私にそうおっしゃるのね。婆ァ様もそう、『自分』を大事にしろとおっしゃった……

 でも、私にはそれがとても難しい。私は『わたし』が嫌いだから。そうね……)

 オーリィもまた瞼を閉じた。その脳裏に映る影。

(そうだわ。シモーヌ様、私があの方を嫌うのは。あの方の前では、私は私でいられないから。私が『わたし』であることに気づかされてしまうから……ああ!)

 今なぜ、あの人の事を?オーリィは胸中に浮かんだその姿を振り払うように、顔を枕に埋めた。


「最初に聞いておきたい。オーリィ、君はあの【女王】に対する策があると言ったね?武器があると。教えてもらいたい、君はどうするつもりなんだ?」

 早朝、大樹の前での作戦会議。ベンの「女王」という言葉には軽くためらいがあった。彼の長年の経験を持ってしても、あの巨大な巣穴に何が潜んでいるのか、本当の所はわからない。

「むろん俺も、あんなものを見たのは初めてだ。だから俺自身にはいい方法も何も無い、浮かばない。君のアイデアが名案であるなら、俺は素直にそれにすがりたい。

 ……聞かせてくれ」

 ベンという男はあくまで謙虚であり、実直だ。常に何の驕りも衒いも無い。オーリィの直感に対しても頭から疑ったり馬鹿にしたりはしない。ただ、オーリィは時に感情に流され無茶をしてしまうこともわかっている。この場の仕切り役として、どうしても問うておく必要がある、彼の使命感が彼自身にそう命じたのだろう。

「ありがとうございます。ベンさん、腕を出して下さいませ」

 彼の誠意に感謝の一礼を返して、オーリィはベンに自分の片腕を突き出した。彼にもそうしろというジェスチャー、意をくんでベンが片腕を彼女に突き出すと。

 オーリィの口の中から、あの「舌」が飛び出して、ベンの腕に巻き付いた。あたかも別の生き物のように動く、筋肉で出来た細い紐。

「!……これは……強いんだな、見た目よりずっと。絞める力もかなりある。それに、自由に動かせるんだね?」

 オーリィの奇怪な行動とその器官の異様さに一瞬ギクリとしながらも、ベンは即座に悟って言う。

「これを使って、あの巣穴の主を縛り上げて、引きずり出す。そういうことだね?

 なるほど。そして君は、あの巣穴の奥を臭いで探ることが出来る……」

 オーリィは「舌」を口中に収めた。ばね仕掛けのように、それは一瞬。

「もっと強く締めることも出来ます。多分穴の中でそのまま締め殺すことも、やろうと思えば……!」

「よし!」ベンの決断は早かった。

「オーリィ、君に任せよう。やってくれ。だだし!危険を感じたらすぐに引くように。くれぐれも、それだけは頼む。カミキリムシという奴らは、樹の幹に穴を開けて巣くっている。顎の力がとても強い。万一噛みつかれたら……今の君の『それ』も、大切な君の体の一部だ。大けがをしたら大変だからね。

 ……俺たちはどう動いたらいい?何でも言ってくれ」

 その言葉に、皆の視線がオーリィに集まる。

(ああ!)見守る皆の顔の頼しさに、何より今、自分が求められているということに。オーリィの胸が、唇が震える。

「穴の深いところから浅いところに追い出すには、今まで通りの水責めで。皆様には、水を運んでいただきたいのです。あとは、側にどなたかついていただけたら……」

「ケイミー、君がいい。君が一番身軽に動けるし、何よりオーリィと一番呼吸が合っている。無論、俺も一緒に傍につこう」

「はい、お願いしますベンさん!……オーリィ、頑張ろうね!」

「よぉし!んじゃ、オレたちはじゃんじゃん水を運ぶか……って、入れ物はどうする?いつもの皮袋じゃ埒があかねぇぞ?」

「園の道具置き場に、ジョウロがたくさんある!あれを使えばいいさ。水桶もいつもの一つじゃ足りないね、そうだね、いつそ三つも用意して……荷車も。なんの、みんな園から運んで来ればいい、何でもあるよ」

「いいね!婆ァ様、あたしもあの道具置き場なら知ってる。一緒に、棟梁も!」

「合点!オーリィちゃん達はここで作戦会議でもしててくれ。行こう!」

 かくて。彼らは樹上と樹下の2チームに分かれた。水と容器を求めて、やがて給水班の三人は園の道具置き場に赴いたが、そこに。

「荷車と水桶、とりあえず3台分。それとこれがジョウロ。扱い易そうなものを選んで揃えておきました。どうぞ使って下さい、他に何かあれば?」

 シモーヌの姿があった。そして何人かのりんご農婦。シモーヌは彼女らを集めて共にそれらを準備しておいたらしい。大樹の曰く因縁を知らない農婦たちは一体何事かとポカンとした顔。

「聞いてたかい?」婆ァの簡単な問い。

「はい、昨日婆ァ様にお招きいただきましたから。今日は一大事、私も朝から大樹の側に控えておりましたが、園で用意する物があるならと、一足先にこちらに。

 ……人手の応援は要りますか?ここにも何名か、他にも園の皆に声をかけますが」

 婆ァは軽く首を左右して、静かに答えた。

「いいや、人手は大丈夫。あたしたちだけでやれる。道具もこれで沢山。ありがたいよシモーヌ……で、お前は来られるかい?」

 次代の真の園長として。園を託したはずのシモーヌを、婆ァは敢えて招く。「オーリィの一大事」を見守りたくはないか、との意だ。

 シモーヌは、その場の一同の顔をサッと見渡す。婆ァは別段、だがアグネスとゾルグは硬い表情。今この朝の手早い手配は確かにありがたい、だが二人は共に、シモーヌに対して良い感情がないのだ。よそよそしい態度になるのを如何ともしがたい。

 そしてシモーヌにとっては、二人のその顔色は、オーリィの自分に対する感情の暗示。そうでしょうねと、心中でため息を呑み込みながら、軽く頭を振って答える。

「私が姿を見せれば、オーリィさんの心が乱れます」

「そうかい」だが婆ァはさらに念を押す。

「だがね、オーリィが仕留めたあとならかまわないだろう。何も話さなくていいさ。顔だけ見ておやり。な?」

 シモーヌは目を伏せたまま、軽く唇を噛み黙って頷く。そして三人と共に水桶やジョウロを積んだ荷車を押しながら大樹のすぐ近くの木立の陰までやってきたが、

「では私はここで。婆ァ様、皆さん、よろしくお願いいたします」

 シモーヌはそう言って一人立ち止まる。相変わらず少し伏せたままのその顔。

 アグネスは先を急ぎつつも、しばし背後のシモーヌに振り返ったまま歩いた。

「婆ァ様には悪いけど、あの人はどうもね、あたしは気に入らない。ああいうさ、うじうじした顔は特に。樹に登れないってしょげてた時のオーリィにそっくりじゃないか、気に入らないよ……」

(やっぱりそう見えるのかい……)

 誰に言うともなく呟くアグネスのその言葉を、よだか婆ァはひっそりと嚙みしめる。


 給水班の三人が大樹の下に帰ってきた時、オーリィ達三人は既にあの巨大な巣穴の傍まで登って待機していた。地上では、ゾルグとアグネスが早速、ロープと滑車でジョウロを吊る仕掛けを作り始める。

「これでよし!んじゃ、あたしが上に滑車を吊ってくるから、二人は水を汲んどいてもらって。ジョウロは三つまでいっぺんに上げられる。セットが出来たら合図をよろしく!そんでベンさんの号令で作戦開始だ」

 ロープの掛かった滑車を抱えて、枝から枝へ。アグネスは豹の力で素早く跳躍し、樹上の三人のもとにたどり着くと、彼らのすぐそばの枝にその仕掛けを取り付けた。

「綱は二本。空になったらこっちのからおろしてもらって。その間に次の三つをそっちに上げられるようにしとくよ」

 そして再び地上に降りていくアグネスをちらと見送り、ベンは号令を出した。

「よし。みんな始めよう!オーリィ頼むぞ!」

 やがてロープによって水の入ったジョウロが吊り上げられて来た。ケイミーはそれらをロープから外し、女王の巣穴に水を流し込む。

「水で巣穴の口いっぱいにしちゃえばいいの?」

「ええ。でも、その前にやることがあります。ちょっとお話が出来なくなりますけれど、ケイミーさん、ベンさん、私に構わず続けて水を入れてくださいませ」

「いいけど、何をするの?」

「口いっぱいになるまで、女王がすっかり這い出てくるまで、ただ待つつもりはありませんの。途中でつかまえて引き摺りあげます。罠にかけるんです。これで……!」

 オーリィはあの奇妙なもう一本の「舌」を女王の巣穴に垂らし始めた。ケイミーはギョっとしてさらに何か尋ねようとしたが、すぐにオーリィには返事が出来ないことを悟って、やや不安げな顔でそれを見守る。すぐ傍では、空になったジョウロを下りのロープに取り付けながら、ベンもその様子を真剣な眼差しで注視。

 オーリィの作戦。

(わたしのこの「舌」。味もにおいも、人間の舌よりずっと強く感じとれる。あの虫たちの嫌な味とにおい、すっかり覚えたわ。水で薄まってもわかる。これを巣穴の壁にぴったり沿わせて垂らしておく。どこまで這いあがって来たのか、においでわかる……来たわ、今触った!)

 女王と呼ばれていても所詮は虫、巣穴の壁面に這わせたオーリィの「舌」に、それは一向に気づかない。やがて女王は「舌」の先端を乗り越える。虫の体と巣穴の壁に「舌」が挟まれる形。女王は水の無い場所まで登ってくるとそこで止まる。止まるたびに、オーリィが目で合図を送り、ケイミーがベンから新しいジョウロを受け取って水を流しいれる。その繰り返しで女王を上に上に誘導するのだ。虫が這いあがってくる蠕動のおぞましさを感じながらも、だがオーリィは残酷な含み笑い。

(……大きいわ、思っていた通り!)

 大人の腕が悠々と入る巣穴。普通の虫は穴の直径に合わせ、大きさは大人の指一本程度。ならばこの巨大な巣穴の入口から推測される虫の大きさは?

 無論、穴が大きいだけでは宿主も大きいとは限らない。「群れ」ているのではないか、そういう予想も彼らの中ではあった。だが何故かオーリィは前日からその思いを捨てていた。大物がいる、きっといる。彼女の本能が告げていたその予感を、今、彼女の舌触りが裏書きしていた。

 それは、優に大人の腕一本ほどもある巨大な生物。

(慌ててはだめ。充分な高さまで待って……女王様、わたしの『舌』の踏み心地は如何かしら?あなたをレッドカーペットで迎えてあげる。でも、これがわたしの罠……今よ!)

 巣穴の中で。自在に動くオーリィの「舌」はらせん状に巻きあがり、女王を締め付けた。命の糧である蛙を捕食するための、オーリィのその独特な器官。それは掌の大きさを大きく余るガマ蛙でもがんじがらめに縛り上げ、締め付け、皮膚を食い破り筋肉を引き裂き骨を砕く。捕まえてしまえば、とオーリィは必勝を心に描いていた。だが意外にも、女王の体を包む皮膚はそれに耐える強度が、強靭な弾力があった。そしてオーリィの秘められた武器、「舌」から分泌出来るタガメの力由来の消化液でもそれは浸食できなかった。

 女王の体は締め付けに逆らい、激しく蠕動を始めた。

(いっそこのままズタズタに締めちぎってあげても構わない、そう思っていたのだけれど!芋虫のくせに案外上物ね、あなたのお召し物。小癪!!だったらお姿を拝見いたしましょうか、女王様……さぁいらっしゃい!!)

 出し入れ自在のオーリィの「舌」。本来ならそれはそれ自身の力だけで体内に収めることが出来る。だが今は力が足りない。女王が体をUの字に曲げ、巣穴の壁に突っ張る形で抵抗を始めたからだ。

(小癪、小癪、小癪!未練がましいわ、薄汚い虫けらのくせに!!)

 オーリィは「舌」を自らの手で掴んで、投網漁の引き綱のようにそれを引く。

 「オーリィ大丈夫なの?!だってその血!!アナタのそれ、千切れちゃうよ!!」

 返事が無いと知っていながら、ケイミーは思わずそう叫び問うた。固いりんごの樹、そこに掘られた巣穴の表面はザラザラと荒れている。そこにこすりつけられれば無事では済まない、オーリィの「舌」はその時すでに血まみれだった。だがどうやら、彼女はそれをまるで意に関していない。女王の予期せざる抵抗に激昂しつつも、口元には、狩りのスリルに酔う捕食者の笑み.。そして。

 もう一度止めようとしたケイミーは、その言葉を飲み込んだ。

(違う。これでいいんだ!アグネスさんも言ってた、『ガッツが必要』なんだって。

 これは、これが!この村で強く生きていくための、この子の姿なんだ。

 それに!どんなこの子だって、わたしは受け止めるって、認めるって、あたしはあの人に、シモーヌさんに言ったじゃないの!)

 ケイミーはジョウロを片手に、オーリィの傍らに飛びついた。

「いいよオーリィ、そのまま頑張って!あたしがドンドン水を入れてあげる!!

 ……ベンさん、お水を頂戴!もっと!」

 それまでじっと二人の様子を見ていたベン。その言葉にくわと目を見開くと、この時とばかりに叫んだ。

「よし!ケイミー、オーリィを頼む。ゾルグ!アグネス!ロープと水汲みは婆ァ様にまかせろ!二人は直にジョウロを持って運び上げてくれ!俺と三人でリレーだ!」

「へへ、ベンのヤツ、珍しく熱くなってやがる!そう来なくっちゃな、アグネス、こっちも負けてられねぇぞ!」

「OK棟梁!婆ァ様、ロープと水汲み、一人で大丈夫かい?」

「チィィィィィィィ!小娘があたしを心配なんぞ百年早いわ!とっとと上がんな!」

 ベンが吠え、よだか婆ァが怒鳴る。オーリィの気迫、狂気的ともとれるそれは、やがてその場の全員に乗り移っていく。

(続)

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