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悪領主、自分の意志と戦う  作者: ヨガ
第三章
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11

 私は「トロッコ問題」について説明し終わった頃、ロードルフ子爵が私に一つの問題を聞いてくる。


「ちなみに、どうして『気持ち』は『やりたい』より、『やりたくない』方が大事なんだ。これだけはどう考えてもわからん。」


 (ああ、確かに説明しなかったね。答えてもいいの?)


「……『気持ち』は一つの『意志』の表明だ。これがわかる。だが、これだと、なぜ『やりたい』気持ちより、『やりたくない』気持ちのほうが大事なんだ?」


 (うん。簡単なことだよ。それは「断る」・「拒否する」意志だから。)


「断る、拒否する意志……『自由意志』。」


 (そう。これは君に聞こう。君はクソ親父のもの、どう思った?)


「くそったれだ。」


 (そう。しかし、君は拒否することが?)


「できない。俺は引き継ぐしかない。王族の命令も、爵位も、嫌な人間関係も……引き継ぐしかない。」


 (そう。やるしかない、するしかない、これが「気持ち」の無視につながる。

 やるしかないことをし続けると、やりたいこともできない。なぜなら、自分の「断る」気持ちを無視して、やり続けるしかないから。)


「……そうか。断ることができないから、自分の『気持ち』を無視するしかない。そして、気持ちを押し殺し、『人』でなくなる。」


 (これはパパが教えてくれた言葉、人は「断る」によって、力が生まれる。動力になる。


 ずっと金稼ぎたくないから、貯金する;

 ずっと労働したくないから、方便を作る;

 ずっと頑張りたくないから、休息の時間を作る。


 だから、やりたくない気持ちって――「重要だ(よ)」)


 ロードルフ子爵は最後の「重要だ」という言葉を、ほぼ同じタイミングで言い出した。


(あら、かぶったね。)


「ふん。『重要』くらいわかっているさ。」


 (まあ、でも気持ちを無視することも、時には必要がある。だってそうしないと、何もできなくなる。今の私みたいに……)


 ロードルフ子爵は両手を組んで、少し考え事をした。


「そうだな……そういえばお前、心の準備は?」


 (ごめん。まだできない。)


「ビビりすぎた!俺が教えてやろうか。気持ちを『無視』する仕方。俺は得意だからな!」


 (それはちょっと……)


「ああ、そうだ。ルールを破った罰も決めてなかったな。」


 (え……待て、罰を決める時、同じく二人で決めて!)


「そのつもりだ!だが、罰は軽すぎると何の意味もない!今俺はお前に対してルールを破った罰の提案だ!どうせ後で話し合って修正することもできるだろう!」


 (それはそうだが……)


「提案:お前がルールを破った罰に、俺の身体に変わる必要がある!当然仕事以外の時にな。」


 (軽率すぎるよ!もし――)


「もし身体に馴染んで、帰られないと?

 いいか?俺の身体だ!お前が馴染めるかどうかお前が決めるじゃない!

 俺が拒否したら、お前が馴染めない可能性も十分あり得る!そもそも「主導権」は俺だ!仮設の話なんか考えるな!」


 (これは……)


「お前の気持ちを無視するじゃないぞ。『心の準備』ってのは、『覚悟』を決めろってことだ!必要な時だ!もう引きずられるな!」


「覚悟」を……


「それに、これはルールを破った『罰』だ。お前がルールを破らないだけでいい話だ!」


 (そうだけど、今回の「罰」もちゃんと受けなければならないだろう!)


「当然だろう!決めてないからって、罰を受けない理由にならない!ちゃんと『ルール』を決めた!ルールを破った以上、受ける必要がある!法律が知らないからって、犯罪できる理由にならない!」


 (「決めてない」と「知らない」は別のこと――)


 そして、私たちは「罰」のことをめぐって、しばらく討論した。


 決めた罰則は、お互いにとって嫌なことで、生活と仕事の支障が出さない程度の罰だった。


 ****

 ルールを破った罰は、ルールの前提条件により、お互い決められた罰は決して悪意を持っていないこと。


 また、この罰は主にミス、あるいは他の原因でルールを破った場合に記す。故意・悪意によってルールを破った場合、二人で話し合わなければならない。


 他に反省の意があるかどうか、仮処分のほか、相手の斟酌しんしゃくにより、罰しないのも可能だ。


 お互い決めた罰は、以下のように記す。必ずルールを破った事情と状況の判断次第で、以下の罰を選び出し、できる時間帯でその罰を受ける。


 罰則1.お互い、相手の三ついいところを言わなければならない。(双方適用)


 罰則2.使用人たちの仕事を手伝う。(双方適用)


 罰則3.鏡を見て、他愛のない話をする。(双方適用)


 罰則4.自分が知っている情報を一つ提示する。(双方適用)


 罰則5.ロードルフ子爵は三件やりたいことを考えて、仕事以外の場合で実行する必要がある;黒井さな子はロードルフ子爵が仕事以外に変わる必要がある。変わる時間は30分。


 罰則を増減・修正する場合がある。その時、同じくルールの前提条件をもとに修正する。


 ****


 ルールの罰則を決めて、このような大なり小なりの事情が起きつつ、一ヶ月後。


 メリー伯爵と対面する時間となった。

明日映画を見に行きますので、アップしません。

代わりに、今日二話アップします!

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