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変わらないもの
学び舎で学んだものは何もない、
現実は遥かにイレギュラーで。
さんざん悩んで迷って出した答えなら、
決して揺るがないもの。
みんなが欲しがる真実なんてどうでもいい。
ありのままに生きられたら、
なんも後悔はないから。
人生を使って覚えたすべてをぶつけてもいいかい。
ひとつずつ大切に温めて理解してゆく。
人の心は移り気で、昨日の風さえ忘れてしまう。
全てが信じられないと心を閉ざしていたら、
何も見えない何も聞こえない。
心の奥底で叫んでいる本当の願い、永遠という季節を信じる為に。
もう一度、愛に賭けてみようよ。
たかが愛に死ぬほど憧れた、あんなに素敵な自分がいたから。
垂れ流される娯楽に疲弊してゆく心。
何もかもが一色に染まる世界で、
忘れられないのは、変わらないもの。