5/7
先生からの説明
後からわたしも、胃カメラの結果を聞いた。
胃の出口の方にボコっと潰瘍があって、血管が見えていたそうな。
写真を先生に見せてもらったら、黒い血が溜まっていた。
胃カメラ中に吐いたのは、これだったのね。
主治医の先生は、止血の処理をしてくださっていたようだ。
とりあえず、しばらく絶食で、様子を見てから徐々に食事を開始することになった。
実は、担ぎ込まれた時に当直でわたしのことを診てくださった先生が引き続き主治医になってくださっていたのだ。
「で、胃潰瘍の原因なんですが……」
先生が説明してくれた。
一つは良性のもの。ストレスや薬とかが原因。
で、もう一つは悪性のもの。
つまり、がん。
また、後ほど胃カメラをやって生検をします、と先生に言われた。
うげー、またやるのかぁ……。
この時はまだ、ただの胃潰瘍で二週間くらいしたら退院できると思っていたのだ。