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日本へ  作者: じろう
7/12

8月24日 1

「おはよう」


 と暫く話していない中学生の長男から挨拶された


 そう言えば、朝洗面所でジジィからも「おはよう」と言われた様な、毎朝俺からおはようと挨拶しても、無視されるのに


 それと、ジジイの体調「良くなってきている」のでは無く「最初から悪くない」様に感じる


 トドの化身にジジィの体調を確認したら、ナニソレ?と言われた、いつも飲んでいる不眠症のクスリも無いようだ



 ジジィの思い出の中の後悔している出来事を払拭すると、ジジィが変わる、ジジイが変わると、ジジィに関わってきた歴史も変わる、変わる方向は、少なくても悪くない方向に変わる、そして、変わったことを知っているのは俺だけ

と、突拍子もない仮説を立ててみた


 その結果、降りるべき駅を通過した、昔からよくある、妄想に入ると周りが見えなくなる、気を付けよう



 会社につくと、連絡メールを確認するふりをしながら、出来事をまとめてみた


①.母親にお礼を言わなかった→お礼を言えた


②.男の子を救えなかった→救った


③.死んだ女性を性のはけ口にした→母娘を助けた


 うん、これが改変した出来事



 こう見るとジジィ最悪だな…いや、ジジィを、10代の若者をこの様な行動に追い込んだ時代が最悪だな


 さて、①と②はクリア、でも③は…元の歴史ではあの母娘は死んでいる、殺した二人の八路軍は生きている、俺が母娘を助けたことによって、あの4人の歴史も変わった?どうなるんだろう


 そして、青く透き通った女の子、スティーブン3世


 スティーブン3世があの形をとると、多分スティーブン3世は俺と会話できなくなる、それに、あの足を切断した能力?



 と、色んな事を思っていると、年下の上司、嫌味な井筒課長がいつまで机に座っているのかと、訪ねてくる、「すいません」と慌ててディスクから立ち上がる、課の皆はそれぞれの持ち場に移動している、のこっているのは俺だけだ


 しかし、ひどい時代だった、あのような犯罪が、まかり通っているんだからな、と、持ち場についた俺は機械を動かす


 暫くすると、事務の女の子、中沢里香に話しかけられる


 キター、俺のオアシス、火の鳥ジャパンのミナクルサオリ〇に似ているので、俺は心の中でリカリンと呼んでいる、あと、無音カメラで隠し撮りした写真を何枚か持っている


 心の中で万歳しながら平静を装い返事をする、他愛のない連絡事項だけど、このやり取りがあるから俺は頑張れる、一度だけ飲みに行った、会社の新年会だけど


 リカリンの後ろ姿を見送りながら、心の中で愛を叫んでいると、機械の要点検のブザーが鳴る、またか、と点検個所に走る


 今日は200個生産しないと帰れないんだぞ、機械よ、止まっている場合ではない、と、考えながら走っていたら、何かに足を取られた





 気付いたら、暗いベットの上で横になって天井を見上げている、薄暗い中周りを見てみるとボロボロの建物の中



 あっ、過去ね



 そして裸の女の人が俺を抱くように寝てる



 ありがとう神様



『相変わらずスケベだね』とスティーブン3世


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