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⑺『揺れる花火』
⑺『揺れる花火』
㈠
しかし、けれども、花火というものは、非常に変わったものだ。花の形状をした日が上がる闇夜に、その美的崇高が見られるというんだから、よくも先人の編み出した知恵のことを、素晴らしく思う、ということなんだ。
㈡
それにしても、不可思議は一転、事実という現実に引き戻され、何がどうだ、という理論めいた話になるが、やはり空論の様に、揺れているという訳なんだ。俺には、一体全体、何が何だか、分かったものじゃないんだ。
㈢
それでも、懸命に生きる我々は、我々の前方に対処される、物事の核心を事実上の理念として、物事を見定め、理論書にして、定位させるのだ。物事は複雑である。揺れる花火の、何と不可思議なことか、と思う訳である。




