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⑴『揺れる花火』
⑴『揺れる花火』
㈠
揺れる花火の様な、人生を送りたいと、思ってはいてもその本質が掴めずに、分からないことだらけの人生を、送るとしよう。お前には、夜、祭りの最中、打ち上げられている、あの花火が、余りに奇麗だった記憶が、痛切なのだ。
㈡
どうしようもないことがある、どうしようもないこともある、、また、どうにかなることもある、どうでもいいことだってある、揺れる花火は、それらの言語を超えて、我々の脳裏の風上に揺れ、揺らめいているのである。
㈢
ただでさえ、平凡な自分の人生が、そのまた、先の人生さえ、平凡だと悟った時に、揺れる花火の記憶は、そっと寄り添ってくれるだろう。それは、その情景の刹那の映像は、その記憶は、お前だけに与えられた、奇跡なのだから。




