11.試験クエスト
「試験クエストの内容を説明しますね!」
「まず、ケーゴさんとカルナさんには低レベルの魔物、例えばスライムなどでも結構なので、魔物を1匹ずつ倒してもらいます。以上です」
「ん? たったそれだけか?」
「えぇ、それだけですよ。だからこそ、簡単に手に入るかつ、便利な冒険者カードを持っている人が多いんです」
なるほど、確かに簡単だ……しかしだ。俺にはカルナというお荷物がある。そう思い、カルナの方をじーっと見ているとカルナがこちらの視線に気づいた。
「な、なによ! 私だってスライムの1匹や2匹倒せるわよ!」
「私を誰だと思っているの!? 女神なのよ!?」
カルナが怒りながらそっぽを向いた。
不安だ……と思っていると、コリーが不思議そうな顔をしている。
「女神? どうゆうことなのですか?」
あ、そうだ。カルナが女神だとバレたらめんどくさくなる。ここはカルナに内緒で適当にあしらっておこう。
「コリー気にしないでくれ。こいつちょっと頭があれでな。自分のことを女神だと思っているんだ」
「あ、そうなのですね……あはは」
コリーが少し引いたような目でカルナの方を見る。すまないカルナ。これが1番都合の良い嘘だったんだ。
「そ、そんなことより俺たちはその試験受けれるってことでいいんだよな?」
「はい! ガルバス管理長が手を回すそうなので大丈夫です!」
「それではこちらの書類の方をお書きください」
そういえば俺、この世界の言語とか読めるようにはなっているが、書くことはできるのだろうか。と、疑問に思ったのでコソッと聞いてみた。
「なぁカルナ。俺普通にこの世界の文字読めるようになっているのは気づいたんだが、書く方はどうなっているんだ?」
「こっちの世界に来る際に、基本的な読み書きができるようになるって転生マニュアルに書いてあったから大丈夫なはずよ」
転生マニュアルなんて物があるんなら俺にも見せろよ……と思ったが、物は試しだ。とりあえず書いてみよう。
おぉ〜、ほんとに書ける。自分では普通に字を書いているだけのつもりだが、何故かこの世界の文字になっている。
「書類を書き終えましたらこちらの方でお預かりしますね。それでは、ここの近くの森にスライムが多く生息している草原があるのでそこへ向かってください」
「場所がわからない様でしたら案内いたしますが、大丈夫ですか?」
俺はさっぱりわからないがカルナはどうだろう。
「おいカルナ。場所わかるか?」
「バカにしないでちょうだい? 場所くらいわかるわよ。なんせ私はこの世界のめが……」
「はいはいわかったから。コリー、こいつがわかるそうだから案内は大丈夫だ」
「左様でございますか。では、気をつけていってらっしゃいませ!」
コリーから見送られ、俺とカルナは外に出た。
「よしカルナ。スライムが生息しているというところへ案内してくれ」
「わかったわ! ちょっと待ってね!」
そういうとカルナはG Padを出して操作し始めた。
…………あれから数分経ったが未だに操作している。また、操作に手間取っている様だ。
「あの〜、カルナ?」
「ちょっと今話しかけないでよ! え〜とこれがあれだからこうして……」
「あぁもう貸せ機械音痴!」
「あ、ちょっと! 機械音痴なのは認めるけど、これは神しか扱っちゃいけない物なんだって!」
俺は自称女神からG Padを奪い取った。
ずらっとあるアプリの1つにマップと書いた物がある。それを押してみるとこの世界の地図が出てきた。
地図を拡大するとスライム草原という場所がある。おそらくここだろう。
それにしてもこいつは、この簡単な操作のどこをどうしたら分からなくなるのだろうか……
「場所は分かったから行くぞー」
「あ、待って! とりあえずG Padを返してよ!」
俺たちは試験クエストのため、スライムが生息しているであろうスライム草原へと足を進めるのであった。




