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亡国の高潔花  作者: 因幡白兎
前編
1/9

プロローグ

 二十世紀初頭。

 ゲルマニア帝国、蓬莱皇国、ロムルス王国を中心とした同盟国とブリタニア王国、シャーロット合衆国、ガリア共和国、ロマノフ社会主義共和国連邦、広東民國を中心とした連合国による世界規模の戦争が始まった。

 ズウォティ共和国を占領したゲルマニアは、その後ガリアと対立。リンネ川を挟んで戦況は一時膠着状態に陥ったが、ゲルマニアの巧妙な戦術によりゲルマニアが勝利し、その十数日後にガリアの首都、パリシオルムを占拠した。

 これにブリタニアはノルマン王国、ロマノフ、さらにはシャーロットの支援を受け、ゲルマニアへの侵攻を開始。一時ゲルマニアの勢力は衰退し、戦争は連合国側の勝利で終戦を迎えると思われた。

 しかし、ここで東方の戦線に動きがあった。蓬莱皇国で『超人』と呼ばれる特殊精鋭部隊が編成され、蓬広戦争にて皇国に勝利をもたらした。そして『超人』はそのままゲルマニアに援軍として派遣され、ブリタニアと激突。圧倒的な強さを見せつけ、ブリタニアを降伏させた。


 そして開戦から数年後。連合国は敗戦し、連合国側であった我が祖国、ヴィルブール公国は同盟国の手によって滅び、蓬莱皇国の植民地となった。

 私たち公爵家は戦犯の血族とされ、現公爵とその息子たちは一人残らず処刑。王妃や王女は不当にも同盟国側の下衆共に奴隷として競売にかけられた。

 私を買ったのはトウゴウという、いかにも陰湿そうな男だった。これから私はこの男によって家畜のような扱いを受け、永く屈辱の日々を味わうだろう。

 だが忘れるな。我が名はソフィア・ド・ヴィルブール。必ず祖国を復興してみせる。そのために、今はいかなる辱めであろうと受け入れる覚悟があることをよく覚えておくがいい。

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