潜入女子更衣室part1
「ここが例の部屋のようだね。手筈通りにすればばれないはずだ」
「セーフティタイムは度のぐらいだ?」
「今は授業開始から25分経過、終了時間まで残り25分。実質的に調べることの出来る時間は15分位だろう。バックアップは任せてくれ」
俺は女子更衣室に潜入を始めた。
最初にすることはピッキングだ。たまたま旧宿舎連にあった特殊解錠工具を鍵穴に差し込む。使い方は動画投稿サイトをさっき見て覚えた。
解錠成功。残り12分。
「(第一関門突破だ。長田のロッカーは出席番号5番の数値から男子を抜いた数、つまり3番になるだろう)」
俺はイヤカムで花園と連絡を取っている。花園は部屋前で見張りをしてもらっている。
早速ロッカーを開けようと指をかけたが開かない。ピッキングを試みたが、引っ掛かりを感じ取れない。
「問題発生だ。ピッキングできない」
「(了解、鍵の特徴を教えてくれたまえ)」
「鍵穴は長方形で、ピッキングしようにもピンが押せない」
「(成る程、それはマグネットキーのようだね。一般的にはドアに使われるものだが、まさかロッカー程度にこれを使うとは驚いたよ)」
「解錠方法を教えてくれ」
「(正直に言うと、無理ッス。撤退を命じる)」
「せっかくここまで来たというのに、開かないなら仕方がない。引き上げよう」
「(ストップだ。問題発生だ。授業が旧に中止になり、女子が向かってきている)」
「急いで脱出しないと風紀員に捕縛されてしまう。脱出経路を送ってくれ」
「(すまない晴井、もう一つ問題が発生した)」
電話の向こう側から金属音が聞こえる。
「一体何が起きている?」
俺は尋ねた。
「(昼休みぶりに会うね花園君。覚悟は出来ているよね)」
「(そのような怖い顔はやめてくれないか?僕達は友達じゃないか。もう少し優しくいこうじゃないか)」
「(ふーん。友達だもんね。せめて痛みを感じないように楽に始末してあげる)」
霧雨に見つかってしまったようだ。昼間の一見から霧雨は花園の命を狙っている。まあ、裸姿を360度3Dデータで記録したのだから当然と言えばそうだから見捨てよう。悪く思うなよ。
俺は例の時計を使って脱出した。