ある少年の誕生日
リア友の誕生日だったので「誕生日」を題材にリア友の生活を元に短編を書いてみました。
かなり短い文章ですがご容赦下さいm(__)m
今日は2月2日
時間は23時45分を過ぎたところだ。今は普段から趣味でしているパソコンを使った音楽制作をしていた。
「おっ! 中々いい感じに出来たな。」
自分の作りたいイメージ通りのメロディが出来てかなり嬉しくなる。その上でもっと頑張りたいと強く思う。
俺は休憩の為に出来た音源を保存し、一旦パソコンの電源を切った。
そして家族を起こさないよううにリビングへ向かい、眠気覚ましに買って冷蔵庫に入れておいた無糖のブラックコーヒーを取りに行く。
取り出した缶コーヒーを開けて一気に飲み干す。
「うへぇ。やっぱり苦いな。」
俺には少し無糖ブラックは早かったみたいだ。空の缶をゴミ箱へ捨て、自分の部屋へ戻った。
戻ったときに机の上に置いているスマートフォンの画面が点いていることに気がついた。画面には23:49という時間の表示と2月2日という日付の表示、そして新着メッセージが届いていることの表示があった。
「誰だ? 貴弘から? こんな時間に珍しい。」
貴弘は中学時代の友人で今でもよく遊んでいる。無口そうな見た目だが意外とよく喋る奴だ。そして貴弘は夜が弱く普段ならもう寝ているような時間のはずだ。
メッセージにはこう書かれていた。
『起きてる〜?』
俺はスマートフォン手に取りに貴弘へ返信する。
『起きてる』
男同士なんだから飾りっ気のない文章なのは仕方が無い。寧ろ男同士で女子高生達の様な絵文字やギャル文字でメッセージをやりとりしていたらそれはそれでどうかと思う。
......そんな文章は全く思いつかないが。
そんな事を考えている間に返事が返ってきた。
『いや、暇だったから翔太なら起きてるだろうと思ってだな。』
翔太というのは俺の名前なのだが、コイツは何か? 対した用事もないのにメッセージを送ってきたのか? と少し疑問に思っているとまた貴弘からメッセージが送られてきた。
『まあ、ちゃんとした用事が有るんだけどな。』
送られてきたメッセージにはそう書かれていた。
用事とは何か気になった俺はメッセージで聞いてみる事にした。
『用事って?』
そう送りすぐに返信が来るだろうと思っていたのだが、返信が来なかった。
トイレにでも行っているのかと思い少し待っていると、メッセージが送られてきた。メッセージには、
『翔太。誕生日おめでとう!』
そう短い文章で書いてあった。
「......えっ?」
確かに2月3日は俺の誕生日だ。時間を見ると、さっき丁度2月3日になったところのようだ。もしかしてこの為に起きていてくれたのかと思うと少しびっくりする反面少し嬉しくもある。
驚きながらも俺は貴弘に、
『この為に起きてたのか?』
と聞いてみると、
『まあな。驚いたか!?』
と返事が返ってきた。嬉しさ半分恥ずかしさ半分だったが素直に、
『ありがとう。』
と短い文章で返した。
貴弘からすぐに返信が来て、メッセージには
『誕生日プレゼントは福豆一袋なwww』
と書いてあり少し笑ってしまう。
俺はそんな冗談に対して、
『スゲェ嬉しいwww ただ結婚して子供産まれたら、子供から誕生日のお祝いに鬼のお面を着けて豆を撒かれるっていう複雑な事になるんだよな〜』
と冗談で返してみる。が、貴弘からは
『それは複雑になるな......』
と真面目に心配された。
* * * * *
それから30分ぐらい他愛のないメッセージのやりとりをして、貴弘から
『そろそろ眠たくなってきた〜。まぁ、おめでとうも言えたし起きとけて良かったぁ〜!』
と送られてきたので、
『わざわざありがとう!嬉しかった。じゃあ、今日はこれで。おやすみ。』
と送る。
するとすぐに返信が来て、
『おやすみ』
と短く返事が書かれていたので余程眠たかったんだなと思い、少し笑えてしまう。
「さて、俺も寝ようかなっと。」
スマートフォンを机に置いてベッドに敷いてある布団の中に潜り込む。
“今日はいい日になりそうだ“
そう思いながら俺は意識を手放した。
最後まで読んでいただきありがとうございます!宜しければ感想の方に思った事や意見を書いて下さればありがたいです!