旅立ちの決意
――何気ない毎日が過ぎている。
毎日同じ鳥が鳴き、植物がある。
そんな、日常も長くわ続かないと告げられる。
二回目の登校から、一ヶ月
「おい、アルター!」
エッジが、遠くから叫んでいる。
なかなかこちらへ来ない…
「ぜぇーぜぇー、少しぐらいこっちに向かってきてくれてもいいだろ。はーはー」
約百メートルの距離を小走りして疲れている
「用件はなんだ?ていうか、遠くから名前を叫ぶな!」
「いやー!悪い悪い!だって、お前歩くの速いからさ。」
など、くどくど話すエッジに、アルタは、イライラしている
「だから、用件はなんだ!」
アルタは、ブチ切れた。
「あ、わりぃー!
でな、用件は…俺は知らん!
理事長に呼ばれたからいくぞ!」
アルタが、話を読み切れないままエッジに引きずられる様に理事室に向かった。
理事室は、講堂を、さらに五百メートル進んだところにある
遠い…かなり遠い…
柱が立ち並ぶ日当たりのいい道をただ歩く。
「あーそこか。」
「そのようだな…」
アルタは、ノックをして戸を開けた。
「失礼します」
「失礼しやーす」
二人が中に入ると、二人の先客がいた。
おさげの少女と、髪の長い少女。
アリスと、アリサだ。
「あれ?お宅らも、理事長に呼ばれたわけ?
あ、えーと名前言ってないな、俺はエッジ、科学者だ
で、こっちは…」
「アルタ、魔法科の学者の方です。」
アリスとアリサは一度、目を合わせ、
「私は、アリス!こっちは、アリサ。二人共剣科!」
そんな自己紹介を済まし、五分たった。
戸が開き、理事長が入ってきた。
「やー、お揃いで!私は、理事長のフェルメールです。
あなたたちを、呼んだのは、頼みがあるからです。」
四人は、お互いの顔を見合わせ、なぜ、自分たちがみたいな顔をしている。理事長は、話を続けた。
「旅をして貰います。旅行ではありません!
三年生になるまでの二年間。
仲間を増やし戻ってきなさい。
それ以外条件はありません。ただ、それだけです。
出発は三日後!ここから一番近い、第一玄関に集合してください。」
動揺を隠し切れない四人は、放心状態になっている。
理事長は、その場を後にした。
取り残された四人
「どういう…ことでしょう…」
「さあ?なんで、私たちなの?」
「バランス、考えてないのかしら。」
「なんで、体力ないのいるんだよ」
「俺のことか!潰すぞ!」
四人は、落ち着いてきている。
四人は、各自、寮の部屋に戻った。
出発前日
「おい、あるたー。どこだー。」
寮内にアルタの姿がない。
「外にいるのか?」
庭へ出ると、二人の生徒の姿があった。
エッジは、耳を澄ました
「すいません、休日に…」
アルタだ!
もう一人の女の人は、アルタの、教官ハルだ!
「ううん!全然!
でも、そんな強力な魔法、今覚えてもできないかと…」
ハルは、遠慮がちに言った
「いいえ、僕には時間がありませんので…
無理は承知です。術式だけ教えてもらえれば、
結構ですので」
「え?それでいいの?なら、五分もあればアルタくんなら大丈夫よ。」
「ありがとうございます。」
二人の会話を聞いたエッジは、その場を後にした。
出発の日
第一玄関前
「集まったようですね」
フェルメールは、声をかけた
「決意をした顔付きですね
では、進路を説明します
えーと、あれ?あ、そっか!
進路なども自分で決めて良いと!ただ、毎日通信を送ってください。あなたたちの進路を私達が追います。」
四人は、疑問でいっぱいであったが、
すぐに目を輝かせた。
「じゃあ、行ってきます!」
四人は声を揃えた。
少しばかり道を進んだところで
「ねぇ、急で悪いんだけど。私達、
同じクラスよね!
名前知ってたわ」
アリスが叫ぶと、
「あ…」