戦闘開始~語り部=遭遇者~
戦闘描写は苦手です
というか描写が苦手なので期待せずどうぞ
膠着し、対峙していたのはほとんど一瞬といってもいいくらい
それくらいに僅かな時間の後、一組の片割れが弾かれるように飛び出した
「なっ…!おい待て!!」
パートナーの制止など気にも留めない
少年はもう一組の内、男の方へと肉薄し開始してからずっと弄んでいたナイフを一瞬の静止後、一気にその胸めがけ突き出す
「!?…ちっ…案外やるじゃねーの」
それをもう片方とて甘んじて受け入れるはずは無い
体を捻るように逸らすことでかろうじて逃れた
「いきなり勝手な行動しないでもらいたいんだけど…」
邂逅一番に襲い掛かった少年のパートナーであり、先程の静止をかけた大人しそうな少年が溜息をつく
こんな場面でその態度…油断はしていないが、不利だとは思っていないゆえの行動だろう
そうじゃなければただのバカだ
「うるせぇ…オレは弱い奴の指図はうけねー」
「指図?そんなもの必要としないことは理解してる。
ただ、キミの行動で僕を巻き込まないでほしいだけだ…一応言っておくよ(無駄だろうけどね)」
「頼るつもりはねーんだろ」
相手から意識を逸らさず金色がクルリとナイフを一回まわし持ち替えた
ブレードはドロップ・ポイント
一般的な固定刃のもの…つまりはシース・ナイフだ
フォールディングより強度に優れている
これをファイティングナイフの部類に入れるのかは人それぞれ、もしくは詳しい者に聞かないとわかるわけがない
「さーて…せいぜい、楽しませてくれよ!」
「(…敵わないな)逃亡は不可能、だな」
「逃げる?バカなことをいわないでください」
「(そういうとは思っていたが…)むこう、まかせる」
紫紺の髪の少年が迫る金色を見据える
白金色はバックステップで距離を取り、金色の向こうからやり取りを観察しているらしい紺色へ接近していく
紫紺が腕を左右に広げる
金色があと三歩もない距離で視界から掻き消える
「もーらいっ」
柔らかな土の上
それを持ち前の瞬発力で強引に無視して金色が頭上に迫る
「――阻め」
広げた腕を胸元に引き寄せるように大きく振るい、紫紺が呟くのが聞こえた
刹那、金色のナイフと紫紺の頭の間――距離にして30㌢以下――に何かが発生した
「!んだよ、これ…!」
正確にはそこに集ったというほうが正しいのか
だが突如、湧くように出現し黒い煙のように周囲を蠢くその様は発生という表現が相応しい気もする
「……虫…?」
思わず嫌悪感を示すのは人間の生理現象(一部のぞくが)
白金色は若干顔をしかめ、紺色も片手を振る仕草を見せる
唯一、これを呼び寄せたのであろう紫紺と、襲撃を二度防がれた金色は再び距離をとり警戒しあっている
「ハッだからなんだつーの?
そんなもんオレには効かない。関係もねぇ」
「…だろうな。だが流石に、毒くらいは、効くだろう…」
紫紺の足元、周囲の木々に吸い寄せられるように集まる虫や蛇
「…やってみな」
金色は臆せずニヤリと哂う
紫紺は黙って〈キンッ〉と音を響かせバタフライナイフを開く
白金色と紺色が探り合う中
金色と紫紺が互いに地を蹴った
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「ばれるのも俺としてはマズイが…いいのか、お前等…」
そうぼやいて丁度、遭遇の瞬間に鉢合わせ今の今まで様子を窺っていました俺はそろりとその場を離れる
あの四人の名前すら聞いていなかったのか怪しいが、あの二人は敵に回したくない
当然、今やりあってるほうであって探り合ってるほうじゃない
……ま、戦闘能力では金色がダントツだな
白金色と紺色を比べると、先程から全く動じていないつーか…冷静を保っている紺色の方が策略という面では勝るだろう
純粋な戦闘能力という面ではあの場の四人内で最弱だが
ともかく、気付かれもしなかったようだし俺には関係ない
だが警戒に出たのが俺でよかった、マジで!
井上さんなら状況判断もそこそこに参戦してた可能性が高すぎる…!
『気配操作』をフル活用して拠点として定めた場所へと駆け戻る
バレル?そんなわけねーじゃん
「……ん?」
「今のは…」
鍔競り合いの最中、二人が同じ方向を一瞥した―――
油断?したハズねーだろ?
ただあの二人が鋭かっただけだ!
そう思ったのはテストが終了してから
「虫使い…か?」
常人にあるまじき才能を持つ者を目の当たりしたって驚きはしない
思ったのはただ一つのみだった
なんだかいっそう、面倒なことになってきたんじゃねーの?
文体が変化してる上なんだか微妙な終わりですね…
それとたいした戦闘しか入ってなくってすみませんでした