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男女一組~said.東宝院~

初日からこんな山でテストなんて…

そもそも私の得意分野は潜入

機密文書や情報を探ること

なのに…

分野事にクラスわけすべきだわ


しかもパートナーは…人数の関係上男子ですし

強いならいいのだけれど正直自己紹介の時も印象にないからそこまでのものではなかったのだと思うのよね…

早速先が不安になってきたわね

それでもまあ気配を消していれば山だろうが森だろうが私の舞台

いいえ、そうしてみせるわ

幸いルールはただ腕章を奪い合うだけ

そこまで複雑に作戦を練る必要もないから誰と組んだって私がしっかりしていれば、私が生き残ればよいのですし


パートナーの腕章が奪われても片方が無事なら取り返してもよし

つまりそれは全滅しなければ失格にはならないということ


だから自分の身が最優先

その上で他の方々を一網打尽にしてさしあげます



最も優秀なのはこの私なのですから!

いいえ、私は優秀でなければならない。誰より優れ、人の上に立っていなければならない

それが私の存在理由なのですから


「さて……ともかく寝床を捜さなくてはいけませんね」

「寝床?」

「地形も分からない場所をただ動き回るなんて馬鹿のやることでしょう」

「…一理ある。だが、それは、普通の考えでしかない」


普通の考え…?

それのなにがいけないのかしら?

貴方なんかよりしっかりして高度な教育を受けた私の意見に口答えしないでほしいのですけれど


「地形は、聞けばいい」

「聞く?誰に…」

「この森に生きる、生き物達……」

「生き物に、聞く?」


動物に、ということですか?

それはつまり、その言語を理解できると?

…事例はありますし完全に否定するわけではありませんが……見たこともないのに信用はできませんし…

けれど、なによりこの方の実力は未知数。

ここでこの方の『特技』でも見せてもらいましょうか?

役に立つようでしたら手足になっていただきたいですし


「そのようなことが、できるのですか?」

「できるから、いっている…貸しだ」


右腕を前に突き出し片方だけ見えている右目を閉じる


なんと言えばいいのか…空気が変わったとは、このようなことなのでしょうか…


彼は身動きしない。今奇襲でもかけられたらまずいですわね

早々に済ませてもらいたいものですが…そうは言ってられませんか


「……把握した」

「!…そうですか。それでは、拠点に相応しいもしくは罠を仕掛けるに適した場所を教えていただきたいのですが」

「(簡単に引っかかってくれればいいがな)

拠点…ここからちょうどまっすぐ、しばし行った、場所…か」

「…では、まいりましょうか」

「ああ…しかし…」

「?なんです」


数歩歩いた箇所で立ち止まり動かない彼を振り返る

出来るなら明日からライバルは減らして行きたいのですから今日は休みたいのですが…


「別の一組が近くにいる…が、まぁ気付かれるような、距離でも……!!」

「っ!?」


避けられたのは助けられたから

腕を引かれなかったら間違いなく腕章を奪われるどころではなく…

考えられる分冷静では、あるようで…





「みーっけたー」





現れた二人の少年


此処まで近くにいて気付けなかったとは…不覚


「…どうする、か…」





戦闘は、さけられない

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