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目覚めたら人生ハードモードだった


――パチ、と目を開けた瞬間、私は悟った。


天井は石造り、湿気…そして漂うのは……言葉にできないほどの、えぐみのある匂い。


腐った雑巾? いや違う。なんかもっとこう……


「……え、ちょっと待って?」


私はシエラ…敏腕ファンドマネージャー。

だった。はず…


ヘッジファンドを率い、世界の市場を動かし、国家の経済を揺さぶり――


まあ、最終的には刺されて死んだ。


 

(※なお理由は「投資先企業を潰した復讐」。仕事に情けを挟むと負けるのが投資の世界である。)



「そんな私が……なんで……」

 


視線をあちこちに向ける、


そこには小さな、小さな――


赤ちゃんの手。

ぷにぷにで、白くて、無力なやつ。

「いや待って!? このサイズ……!?」

動揺のあまり声が裏返った。

周囲を見ると、質素な身なりをした子供たちがいた。

部屋の隅では、修道女らしき女性が祈りながらため息をついていた。

――そう、ここはどう見てもオシャレな異世界転生特典付きの豪華貴族邸ではない。

孤児院。しかも貧乏なタイプ。

「…………神様がいるとしたら…絶対わざとだろ。」

私はこうして何にもできない赤ん坊として生まれ変わることに


――こうして私はを圧倒的金融知識を持った赤ん坊として第二の人生を歩み始めた。


 


この世界で成り上がる。


 


絶対だ。市場がある限り私は勝つ。


 


そして――


 


孤児院から世界最大の富を握る存在になってやる。


 


物語はここから始まる。

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