3.北の平原と新たな仲間
タコちゃんを引き連れてやってきたのは《北の平原》。さぁ~てどんなモンスターがいるかな?平原を見回してみると、スライムや兎のモンスターがちらほらいるな。
《北の平原》を歩いていると、ほかのプレイヤーがいることはいるが、みんな半透明だ。このゲームを調べるとき、町の中にいる実際の人数と表示される人数が違うといってたな。フィールドでは狩場が被らないように半透明で、干渉できないようになってるのかもな。
何はともあれ戦闘だ。初戦闘には、僕のひざ下くらいの大きさの兎のモンスター《バニー》を選んだ。クエストのこともあるから一回を使用して、テイムできなかったら倒すことにした。
まず弱らせたほうがいいかな?そのほうが仲間にしやすそうだし。
「いけ!タコちゃん先制攻撃だ!」
タコちゃんによる触手攻撃が《バニー》を襲う。相手の体力は6割ぐらい削れた。最初だからこんなもんかな?その状態で《テイム》を使用してみる。
「テ~イム!」
次の瞬間、《バニー》が光に包まれるが、光が黒い霧に代わり霧散する。これがテイム失敗の合図かな。失敗したのでタコちゃんに指示を出し倒してもらう。
それから、7~8体の《バニー》を倒したことで、僕とタコちゃんはレベル3になった。結構な数の《バニー》と相対したのにテイムは成功していない。確率低くないか?
そういえば、タコちゃんのステータスを確認してないな。なんか便利なスキルでもあればいいけど。ステータスが表示された画面を見ると、数値は少し近接寄りだが魔力とか魔法よりの数値も低くない。魔法とかも覚えるのかな?スキルには《拘束》という文字があった。
《拘束》はどんなスキルだ?えーと、「相手を拘束する」とだけあるな。使ってみないとわからないか。早速使ってみよう。
「いけ!タコちゃん《拘束》だ!」
タコちゃんが《バニー》を束縛する。その間に自分で攻撃してみる。すると2割ぐらい体力が減ったので、あと3回殴ってレッツテイムだ!
「テ~イム!」
これが9度目の正直だ。従魔になってくれ!《バニー》が光に包まれ、光が体に収束していく。やったー!テイム成功だ!
さーて、従魔にした《バニー》の名前を考えるか。性別はメスか。ちょっと兎について調べてみるかな。このゲームは、ゲーム内から外部の検索エンジンにアクセスできるのだ。兎の品種一覧を見てみる。う~ん、ロップイヤーとかも悪くないけど耳垂れてないからな、ブリタニアペティートから取って、“ペティ”っていう名前で。
「よろしくな、ペティ。」
「キュ!」
ちょっと驚いた。ペティは鳴き声があるのか。
区切りもいいので孤児院にうさぎ肉を納品するために、街に帰ろうかな。
読了ありがとうございました。
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