レジスターP05
"父さんを思い出そう。"
淳之介は母に言い続ける。
不幸せの呪いに
かかっているような母、姉。
救われるのは弟の自分自身だけ。
"言葉遊びは客とはしないで。"
姉も母も案件以外で言葉遊びをして壊れた。
もういいやと淳之介もサロンを売った。
治療域の母と姉。
父さんが生きていたら。
淳之介は思う。
淳之介の携帯電話に案件が来る。
"レジスターP05がハッピーエンドです。"
淳之介は端的に答える。
母と姉は当分休ませよう。
過敏は一番の大敵。
父親の仏壇に
淳之介は語りかけ、
昔に戻りたいと号泣した。
父さんが
お前は頑張っていると
語りかけてくれた気がして、
笑顔に戻る。