表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
護衛は必要ありません。私は暴風令嬢ですから!  作者: 夏風
第1章 公爵家の暴風令嬢!
7/61

第7話 令嬢たちは見た~ピアローゼの場合~

 私はドワノコフ公爵の娘『ピアローゼ』と申します。

 同じ公爵令嬢で同い年のフレイスリア様の誕生パーティに出席することになりました。

 フレイスリア様のお家はリーシュベルト家です。

 脳筋などと揶揄されてはおりますが、国防などで常に前線に立ち続け軍事面において多大な貢献をしており、国にとって欠かすことのできない公爵家です。

 フレイスリア様自身も女性の身でありながら、領内の魔獣討伐に参加されているとか。

 私などとは天と地ほどにも差があります。


 私はフレイスリア様とストロノーグ家の令嬢フレデリカ様と同い年ということもあり、時々、三人でお茶会をする機会があるのですが、ストロノーグ家も軍事において重要なポストに就いていることもあって、私だけ別世界の人間のような疎外感を覚えていました。


 そんなこともあって、このパーティに出席するに対して気後れしていました……いえ、実際、今も気が気でありません。

 早く終わらないかな、と思っていましたが、そんな気持ちはフレイスリア様の可憐なお姿を目にした時に吹き飛んでしまいました。


 彼女をもっと見ていたい……お話してみたい……

 そんな気持ちに駆られながら自分の番が来るのを今か今かと待っていました。

 そして、ついに待ち侘びた瞬間が――彼女に挨拶する場が自分に回ってきました。


 ――『ごきげんよう、フレイスリア様。本日はお招き頂きありがとうございます』

 ――『ごきげんよう、ピアローゼ様。こちらこそお越しくださり、ありがとうございます』


 彼女は私の挨拶に可憐な笑顔と愛らしい声で返してくれます。

 ああ……まだ、もう少し彼女と言葉を交わしたい……と、そう思っていた時でした。


 ――『ここか?脳筋のパーティ会場は』


 突如として来訪したレーヴェリアン殿下によって、私の願いは砕かれてしまいました。

 その後は、殿下がフレイスリア様に無体を働いたあの衝撃的な場面の印象しか残っておりません。


 ああ……フレイスリア様ともっとお話したかったなぁ……

 家に帰った後は、そんな悲しいような寂しいような気持ちでいっぱいになりました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ