~今日もメモリー改ざんが忙しいです~
1時間後~
「見つけたぞ」
「本当か?」
「よし、映すぞ」
するとけたたましいブザー音と共に全モニターにドクロマークが出てきた。
変調した気持ち悪い声で誰かが話し出す。
「ここまでたどり着いたのは褒めてやろう。だが無駄だ。私を追うことはできない」
「なんだこれ…」
「まだこれは序章に過ぎない。ここから世界は崩れていくだろう。私は世界を作り直す。この生きづらい世界を変えてみせる。まずは先進国のデータを奪っていく。そして近々世界は核の炎に包まれるだろう」
「核だと?!」
「止めれるものなら止めてみろ。私はここにいる」
突然部屋が真っ暗になった。
先ほどとは違い静かな空間。
道治は腰を落とす。
「なんだったんだ…」
「なるほどな。ここまでやるのもよく分かんねぇ奴の筋書き通りってことか」
「はやくこの映像を警察に!」
「無駄だよ。これは再生が終わると同時に強制シャットダウンされたあと跡形もなく痕跡が消えるようになってるみたいだ」
突然部屋が明るくなり全モニターはいつも通りの画面になった。
AIが話し出す。
「再起動完了。破損ファイルを発見。修復作業に入ります」
「ふぅ…親父、今何時だ?」
「16時50分だ」
「よし、ハプニングはあったけど時間通りだな」
「いろいろと世話になったな」
「おう」
二人は部屋を出ていく。
「さーて、俺はここらへんでー」
「待て真治。さっきのは私の頼み事だったが通常業務もしっかりあるからまだ帰すわけにはいかん」
「ゲッ、マジか」
「さ、仕事だ仕事!」
「クソ親父が!一つ借りだからな!」
自分のデスクに座り真治は通常業務を始めた。
その頃鼠太は~
「はぁー----暇だなー-------!!!!!!!」
「誰もいないなぁあー-------!!!!!」
「やることもないなぁあー-----!!!!!」
「早く猫ちゃん来ないかなーー---!!!!!」
ピロロン
携帯が鳴った。
「お、サヤちゃんじゃーん」
メッセージを開く。
「秘書として潜入成功!」
「さっすがサヤちゃーん!やるじゃーん!猫ちゃんに報告しよっと」
プルルルル、プルルルル、プルルルル…
「あれれー?出ないなー?まだ仕事中かなー?」
ピロロン
また携帯が鳴る。
メッセージを開く。
「潜入は成功したけど、ここはかなりセキュリティが厳しいわ。また進捗があったら連絡する」
返信する。
「「さすがサヤちゃん!ありがとねー!バレないように頑張ってねー!」っと」
「さーて、暇だからランニングしてこよっと」
鼠太が外に得ようとしたその時扉が開く。
「どもども!権田ですー!CATはんはおりまっか?」
「おっとこれはこれはー。権田社長じゃないですかー。CATはまだここに来てないですねー」
「あちゃーそれは困りましたわ!またお願いしたくて来たんやけどなー!」
「お急ぎな感じですかー?」
「せやねん!デカい取引がありますねん!せやからはよー頼みたくて直接ここに来たわけですわ!がははははは!」
「多分もう少しで来ると思うのでー、ここでお待ちになりますかー?」
「いや!また来ますわ!CATはん来たら電話ください!」
「了解しましたー。ではまた後程ご連絡しますねー」
「ほなまた!」
「お気をつけてー」
権田は黒塗りの車に乗り帰っていった。
「なんか随分焦ってたなー」
プルルルル、プルルルル、プルルルル
「もしもーし?」
「きゅう、お疲れ。すまない、クソ親父のせいでまだ仕事が終わりそうにないんだ。何かあったのか?」
「猫ちゃーんお疲れー。大変そうだねー。こっちはねー、まずサヤちゃんが潜入成功したみたいだよー。」
「おうそれは良かった」
「あとねー、権田社長が来たよー」
「権田が?」
「そうー。なんか急ぎの用事みたいだったけどー猫ちゃんいないからとりあえず帰したー」
「なんか言ってたか?」
「猫ちゃん帰ってきたら連絡くれってさー」
「そうか、分かった。急いで仕事終わらせるからもう少し待っててくれ」
「了解ー。あーあとねー」
「どうした?」
「メガビッグバーガーセット買ってきてくれなーい?」
プツッ、ツーツーツーツー
「あんまりじゃーー----ん!!!!!」