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~今日もメモリー改ざんが忙しいです~

真治と道治は会社のコントロールシステム管理室の前にいる。

AIが話し出す。

「情報漏洩等防止の為、ID認証、指紋認証、虹彩認証、顔認証、声認証、パスワードをクリアしてください」

「俺でも大丈夫なのか?」

「いや、ここは役職のある人間以外は登録されていない。私が認証した後お前は社員証のIDをかざすだけでいい」

「なるほど」

道治は指定の位置に立ち言った。

「猫田道治」

赤い光が道治を包む。

「指紋認証CLEAR、虹彩認証CLEAR、顔認証CLEAR、声認証CLEAR」

道治は社員証をかざす。

「ID認証CLEAR」

パスワードを打ち込む。

「パスワードCLEAR。猫田道治様、入室準備完了。ロックを解除します」

ドアが開き道治が入っていく。

真治は社員証をかざす。

「猫田真治様、確認完了。入室を許可します」

真治も中に入っていく。

この部屋は360度全てがホログラムモニターで埋め尽くされている。

部屋の真ん中まで行くと椅子と机がある。

「ここに座れ」

「え、ここは俺で大丈夫なの?」

「ここからは大丈夫だ。あとは見ればわかる」

真治は椅子に座る。

すると机にホログラムモニターが現れ、その中にはたくさんのフォルダーが入っている。

「よーし、ここからは俺の領域か」

そう言うと真治はカタカタと何かを打ち始める。

「何をしているんだ?」

「何って、決まってんだろ。ハッキングしてんだよ」

「画面には何も映ってないぞ。普通ハッキングって構成言語をいじっていくやつじゃないのか?」

「映画の見過ぎだぞ。そんなことやったらAIにすぐバレちまうだろ。」

「じゃあどうやって」

「俺の頭ん中にあるプログラミングで十分」

「な、お前すべて暗記してるのか!」

「暗記というか頭ん中で構成してるってのが正しい」

「はぁ…ついていけん」

「だろうな。っと着いたぞ」

全てのモニターの画像が文字列に変わる。

「よし、これで痕跡を見つけれるはずだ」

「AIは気付かないのか?」

「スリープモードにしたよ」

「すごいな…」

「さーてと、どこにあるかなー」

真治は立ち上がりゆっくり回りながらモニターを見ていく。

「探しているのか?」

「…そうだよ」

「これで見つか」

「だぁーもう!うるさい!少し静かにしてくれ!」

「すまん」

真治はゆっくりモニターを見ていく。

「ん?」

「どうした?」

「ここのプログラミングに空白がある」

「空白?」

「半角のスペースだよ」

「それがどうかしたのか?」

「本来ここの構成に半角スペースを入れると正常に動かないはずなんだ」

「つまり?」

「つまりスペースを入れても正常に動いているということはここじゃない場所から何か違うプログラミングを入れている可能性が高い。でも違う場所からここのプログラミングに侵入するためには必ずここで作業しなきゃならない。じゃないと侵入の許可ができないからな」

「じゃあやっぱり誰かが…」

「ここに侵入して他所からのハッキングを許可したことになるな」

「それは調べられないのか?」

「やってみる。あ、今何時だ?」

「今は…15時20分だ」

「………1.5時間だな」

「え?」

「あー気にしなくていい」

真治は椅子に座るとすごい勢いでキーボードを打ち始める。

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