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~今日もメモリー改ざんが忙しいです~

「よし終わった!お疲れ様でーす」

「真治待て。自分の仕事は終わったのか?」

「あーだから帰ろうとしてるんだよ」

ドサッ

「え?」

「この書類をすべてファイルに保存してくれ」

「いやいや、スキャナー使えよ!」

「いつもならスキャナーを使うんだが、今回警察が捜査のために会社内部の物をほとんど持っていってしまってな。しばらくはお前の嫌いなアナログ方法で整理しなきゃならん」

「嘘だろ…」

「というわけだ。この資料たちをすべて自分で打ち込んでファイルに保存してくれ」

「AIは?!AIの機能を使って」

「残念だがそれも本社から禁止されているんだよ。お前に逃げ道はない。黙って仕事をするんだ」

「俺今日はマジで大事な用事があるだよ」

「それはなんだ?」

「それは…その…」

「言えないのか?それともそもそも用事がないのか?」

「用事はある!言えないだけだ!」

「それなら尚更帰すわけにはいかんな」

「なんでだよ!」

「言ったら帰してやる」

「…クソが!!!」

「おい!どこに行く!」

「飲み物買いに行くだけだよ!」

自動販売機の前で真治はため息をついた。

「はぁ…厄介者のせいで俺がこんな目に…絶対見つけ出してボコボコにしてやる」

ポーチから黒曜石を取り出す。

ガチャン

「ピー。黒曜石、メモリー確認中…清算が完了しました」

自動販売機が光る。

「俺の相棒はやっぱりお前だよ、おしるこ」

ピッ、ガゴン

真治は席に戻る。

「これは…さすがに予想できん…」

時計は18時47分を表示していた。




プルルルル、プルルルル、プルルルル

「ハァハァ、もしもーし?」

「すまない、かくかくしかじかで…」

「ハァ、最悪だねー、ハァ」

「なんとか間に合わせるから待っててくれ」

「ハァ、待ってるからー来るときにー」

「分かってる!買ってくから!またな!」

ツーツーツー

「なーんか大変そうだなー猫ちゃーん、ハァハァ」

鼠太はランニングしながら時計を見る。

「19時かー」

その時木の陰から突然黒マスクの男が現れた。

「本田鼠太だな」

鼠太はファイティングポーズをとる。

「誰?」

「貴様には死んでもらう」

男はナイフを取り出し鼠太に襲い掛かる。

鼠太は得意のフットワークで簡単に攻撃を躱す。

「遅い」

鼠太は瞬時に右こぶしを男のあご先に振り下ろす。

男は一瞬で意識を失いその場に倒れる。

バタン

「武器を持ってる奴ほど弱い」

そう言うと鼠太は男を担ぎ走り始めた。


廃屋に戻り男を椅子に縛り付ける。

「ふぅ、いいトレーニングになったー」

冷蔵庫を開けスポーツドリンクを取り出し一気に飲む。

「ゴキュッゴキュップハーーーーー!!!気持ちいいー-!!!」

「さーてと、こいつはどうしよっかなー」

プルルルル、プルルルル、プルルルル

「もしもーし?」

「きゅう、今からそっちに向かう」

「あいよー。お疲れさまー。」

「あの後何か変わったことはあったか?」

「ランニングしてたんだけどー、途中で変な奴に襲われたー」

「な、襲われた?!大丈夫か?!」

「黒いマスクしてるやつでーナイフ持ってたけどー余裕ー」

「はぁ、そいつもかわいそうだな。相手は世界統一チャンピオンなのに」

「とりあえず椅子に縛っておいたからー」

「そうか。分かった。帰ったら尋問しよう」

「猫ちゃんアレは忘れてないよねー?」

「分かってるよ。買って帰るから」

「よろしくねー」

ツーツーツー

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