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第31話 プライベートビーチ1

「「う〜み〜だ!」」


砂浜に着いて海が見えた途端、走り出し、歓声を上げた涼&千秋さんのバカップルの後を、俺と麦わら帽子を被り白いワンピースを着た北条さんは二人の子供のようなはしゃぎ方に少し苦笑しながら追いかける。


絵になるな〜。


そう考えたのは、ハーフパンツとサンダルを履き、Tシャツの上にハーフシャツを羽織ったイケメンと、麦わら帽子を被りサンダルとデニムショートパンツを履き、シャツを合わせた元気な美少女が戯れる絵はとても綺麗だったからだ。


ちなみに俺は涼と同じくハーフパンツとサンダルを履き、Tシャツの上にハーフシャツを羽織っていた。


海は真夏らしく燦々と降り注ぐ太陽の光を反射させていて、とても綺麗だった。


まぁ同時にめっちゃ暑いんだけどね。


「別にそこまで珍しいもんでもないだろ」


靴まで脱いで波際で水を掛け合ってイチャイチャし始めた二人に近づいて言う。

すると二人はもう息が上がったのかハァハァと軽く息切れしながらも一旦水を掛け合うのをやめ、俺に返事をした。


「確かに海はほぼ毎年のように来てるから、別に珍しくはないけど……」

「プライベートビーチなんて始めてだよ!それに海ってほら、テンションあがるじゃん?」


二人の息のあった返事にたしかにプライベートビーチはテンション上がるなと納得する。

そうここは北条家のプライベートビーチ。


**


それは一週間ほど前――


終業式が終わって夏休みに入り、特にやることもないと言うことで、俺と陽葵はいつもの浮御堂で読書をしていた。


すると椅子に置いてあった俺のスマホに通知が届く。しかも北条さんのにも同時に。

何かと思って二人とも一旦今読んでいたページに栞を挟んで机の上に置き、スマホを見る。

そこには終業式の後に作ったチャットグループにメッセージが届いたていた。


見てみると千秋さんから『どこに行くのか話し合おう』と言うものだった。

終業式から帰ってきた後に北条さんが克人さんに泊まりがけで遊びに行って良いかと聞いたとき、一緒にいた翔子さんと驚愕した表情を浮かべた後、すごく喜びながらすぐに許可をした。


またお二人は俺に「本当にありがとう!」と盛大に感謝し、そんな両親の様子を見て北条さんは照れ臭そうにしていた。


スマホに落としていた目線を上げ、少し離れたところに座っている北条さんの方をチラッと見ると、北条さんもスマホを手に持ったまま俺の方に視線を向けていたため、目が合ってしまった。


すぐさま視線をスマホに戻し、チャットアプリに『候補は何がある?』と打つ。送信した瞬間、既読が三つ付いたためこのグループに入っている全員が見ていることが分かる。


すると今度は涼から『海か山じゃない?泊まる場所は誰かの別荘かキャンプかな?』と返事があった。


別荘を持ってることが確定してるのやばいな。感覚がバグってきそう。まあ四大財閥なら普通か。


『みんなどこがいい?ちなみに私は海!』

『僕はどっちでも良いかな?二人はどう?』


千秋さんの質問に涼が最初に返し、涼もまた既読が三つ付いていることから全員見ていると分かったのか、俺と北条さんについでにと質問してきた。


『俺もどっちでもいいな』


そう俺が送ると、北条さんも打ち出す。


『私もどっちでも良いのだけれど、海なら力になれるわよ。プライベート付きの別荘を持っているから』


そのメッセージを見て思わずガバッと顔を上げ、驚愕する。


「そうなの!?」

「ええ、私も最近行ってないのだけれど、昔よく行っていた別荘があるわ。掃除は定期的にさせてたはずだから行けば泊まれるはずよ」


つい直前に四大財閥なら別荘くらい持ってるかと納得していたはずなのに、いざ実際に持っていると言われるとやはり驚いてしまった。


メッセージが何件か来ていることに気がつき見ると、涼と千秋さんも『ほんと!』『プライベートビーチ!』と驚いていた。


その後克人さんに泊まりに行ってもいいかと尋ねると、二つ返事で承諾してくれた。


**


「じゃあ一旦荷物片して、水着に着替えよ!」

「うん、そうだね。暑いから早く海に入りたいわ」


千秋さんの言葉に同意する。


そして俺たちは砂浜の上にある別荘に歩いて行く外の水道で軽く砂を落としてから別荘に入る。


さっき来たときに玄関に置いた荷物をそれぞれ持ってリビングまで入る。


「うわあ〜」

「これはすげぇな」

「確かにこれは綺麗だ」


先にリビングに入った千秋さんと涼の声を聞いて何かと思って見てみると、そこにはガラス張りになっており砂浜と海が見えてとても綺麗だった。

同時に別荘ないをみるとリビングは二階まで吹き抜けになっており、真ん中にソファーとテレビ、横にきちんとダイニングテーブルがおいてある。

そして一階と二階のどちらにもたくさん部屋があるようだった。


もちろん言うまでもなくめっちゃ広い


「気にいってくれたようでうれしいわ」


そう言って微笑みながら北条さんが入ってくる。


「さて、まずは部屋を決めましょう。案内するわ、着いてきて」


俺たちは荷物をとりあえずリビングに置き、歩き始めた北条さんの後を追う。


北条さんによると、一階にある扉はお風呂、トイレ、洗濯室、そして克人さんたちの部屋で、2階には客室トイレ、お風呂、そして北条さんの部屋があるとのこと。


話し合った結果、廊下の一番奥の突き当たりにある北条さんの部屋に一番近い右前の部屋に俺が、その隣に涼が、さらにその隣に千秋さんがとまることになり、各々荷物を持ってきて着替えることになった。


海に行くことが決まってから涼と一緒に買った水着を着て、その上にラッシュガードを羽織り、必要なものを持ってリビングに出る。


「よっ!」

「早かったな」

「いや、今きたばっかだよ」


俺を見つけた瞬間、手を軽く上げて出迎えるのは俺と色違いの水着とラッシュガードをきた涼だった。


「二人はまだか」

「多分ね。男の方が着替えるの早いのはしょうがないね」


千秋さんと北条さんがまだ来ていないのかを涼に尋ねるとそのような答えが返ってきた。


「おまたせー!」


すると元気な声で階段を降りてきたのは千秋さんだった。

千秋さんはビキニタイプの水着にフリルがたくさんあしらわれた水色のフレア・ビキニを来ていた。


「おお、千秋!かわいいね」

「ほんと!陽葵ちゃんに選んでもらったんだ」


俺と涼が一緒に水着を買ったように、千秋さんと北条さんも一緒に買いに行っていたらしい。


ちなみに俺はこの時初めて知った。千秋さんって着痩せするタイプなんだということを。


普段あまりないと思っていたが、年頃にあった、またはそれよりも少し大きいくらいのものを持っていた。

これ以上は涼と千秋に悪いからやめよう、そう思っていた時、二階から階段を降りてくる足音が聞こえた。

その音の主はもちろんこの場にいない北条さんだということはすぐに気がつき、階段を見る。


その瞬間俺は、俺はハッと息を飲んで固まった。

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