ープロローグー ー童話ー
初!
後半深夜テンション!
誤字脱字文章校正ミスはスルーで
ここは世界一活発のある都市、アーオル王国。
石造りのきれいな町並みに整った街道、活気溢れる商店街。また、まだ珍しい探検家のための施設も充実しており、この場所を訪れた人は満足して去っていく。
そんな夢のような都市にも少なからず闇は存在し、この少女はその闇に迷い混んでしまった一人である。
「おーや、嬢ちゃん一人なのかい?」
少しつま先立ちをして痩せ細った男が訪ねる
「うん…」
「そっかそっかーじゃあ俺たちがお母さんたちを探してあげるよぉ」
「おい、観光客をパクるつもりか?見つかったらただじゃすまないぞ」
小太りのバンダナを巻いた男が聞く
「だろうな、だから俺はこのガキと親が探す」
「は?そしたらただのイイヤツじゃねぇか!」
「それからだ、お前は父親の方を殺せ、そうしたら俺が母親とガキを取っ捕まえる」
「なるほどな、了解した」
「?」
それからほどなくして両親を見つけた少女は、一直線に向かっていく。そのせいで二人にやり取りの時間を与えてしまったことも知らずに。
「それじゃあ背中を見せたらやれよ」
「わかった」
純粋無垢な少女は両親と合流すると二人の方を向いて、
「ありがとう、おじさんたち」
「「ありがとうございました」」
お礼を言って去ろうと後ろを向いた親子にバンダナ男が向かう。
ナイフを隠し持って。
「うん?どうしたのおじさ……
サクッ
少女の左手を握っていた父親が力なく倒れていく。見ると背中から刺さったナイフが貫通して刃先が見えている。心臓を、一刺し。
母親と少女が呆気にとられている間に細った男が母親のふくらはぎを蹴る。母親が倒れる。母親の方も少女の右手に握っていたため、急に支えを失った少女は体制を崩す。その後、二人はなす統べなく路地へと連れ去られるのだった…
路地で二人は手足に紐を巻かれ、口枷をされ、身動きができなくなっていた。そこへあの二人組がやって来た。
「ふぅなんとか片付いたな」
その一言で母親は察し、そして絶望する。そして、なんとか娘だけでもと必死にもがく。
「んぐ!んぐぐぐ!んーんー!」
「んだようるせえなぁ一仕事終えたんだからゆっくりさせろよ」
「んーー!んーー!」
「ったく、うるせんだよ!!」
ゴキッ
プシュ……
バンダナ男が苛立ちに身を任せて母親の腹を殴る。その結果骨が折れ内臓に刺さる。こうなってしまってはもう止血する方法はない。
「おい!大事な商品になんてことすんだ!もう手に負えねぇぞ!」
「あぁ?仕事を終えて疲れてる俺に逆らった奴が悪い!」
「はぁ、もうしょうがねぇからこっちのガキだけでも連れてくぞ」
「チッこのクソババアが」
「ほらガキ!ああ?ほら動けよ!」
この瞬間、世界の運命が、変わった
少女は動かない。少女は動けない。
少女は絶望する。少女は死を悟る。
少女は知る。この世は力が全てだと。
少女は知る。自分では勝てないと。
少女は願う。起きるはずもない奇跡に。
少女は願う。願う。願う。
少女は---------
奇跡は起きた。
少女は体の中から力が漲るのを感じる。
この世の全てを破壊出来ると思える程の錯覚。しかしそれは、今の状況を打破するには十分な力だった。
ふと手のひらを見る、そこには何もない。だが、何かある。少女はそれを掴む。
その瞬間、世界で初めて魔力を感じた。
そこからは早かった。掴んだ魔力で火をイメージし、手の紐を燃やすそして、少女は闇雲に、ただ、殺意だけは確実に混めて手を振った。すると辺りはたちまち火の海と化した。
男達は一瞬で焼け死に、灰となった。
少女はまだ魔力を完全には制御出来なかったが、逃げるためにイメージ力を開花させた。
業火の壁を消す激流
誰一人逃がさない森の壁
何一つ見せない闇の霧
己のみを照らす光
その四つを生み出し、火を含めたそれらは、
【五大基礎魔術源】と呼ばれることとなる。
しかし、今は魔術など誰一人として知らない時代、唐突に町中が火の海となり、魔術の業火にただの水など通用することなく、少女を除いた住民、観光客、探検家、全員命を落とした…
これが、世界の分岐点、始まりである。
自分で読んでで面白かった。面白いかったよね?
飽き性だけど催促されたら割りとがんばる