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第十二話 鉱石の生成を頑張ろう

ワインの仕込みを終えて発酵を待つ間なにをしようかと考えた中で、そろそろ納税も考えなくてはならない。入植後10年は免税だが、それ以降は段階的に上がり最終的に3割を払う事になる。

免税期間もあと5年しかない。この残りの5年でどうやって資産を強化していくかだ……


すでに塩は小出しでだけど売っている、米や大豆。麦に蕎麦も売っている。しかし、これでは決定打になっていない。ミランダ一家もレノン一家も今は免税だから生活が出来ている。これで課税をされたら一気に厳しくなるだろう。これ以上、田畑を広げても遊ばせるだけで活用は無理だ。人手が欲しくなる。


いろいろ考えながら空間にしまってある物の中にヒントが無いか見ていると、鉱石が出てきた。

今まで封印をしてきたけど、開拓してきた土地やこの森を守るためにもこれを課税されない今のうちに掘りだすしかないと思えた。


数年ぶりに鉱山に来たが、しっかり隠ぺい魔法は効果を発揮していた。


洞窟内に入り、火魔法で灯りを点す。前回は採掘をしてから抽出をしたが、今回はこのままの状態で抽出を掛けてみることにした。成功すれば良し、失敗しても採掘するだけだ。そして今回は金とミスリルの同時抽出に挑戦してみる。


イメージは金とミスリルを分別して延べ板が出来ている。このイメージをしっかり構築して魔法を発動させる。久しぶりに大規模?の魔法を使う。


抽出魔法を発動している中、ぽろぽろと岩盤が崩れてくる。これは金とミスリルを取り除いた鉱石だ。発動して15分。少し疲れてきたので休憩をとる。これまでに金56キロ程・ミスリル50キロの採取が出来た。純度も確認したが、前回と同じで99,99と最高純度を保っていたので、これを使いやすいように1キロの延べ板にして空間にしまっていった。


休憩後、崩れてきた鉱石から鉄と銅を抽出する。今度は3分程でそれぞれ6キロ程が採取できた。

これはこのまま空間にしまった。

   

この流れを10回ほど繰り返した結果、金を562キロ・ミスリル500キロ・鉄と銅を62キロ採取し、今日はここまでと洞窟から出て再び隠ぺい魔法を掛けた。



俺はそのままボルトンさんの家を訪ねた。


「ボルトンさん。ここから一番近くて大きな町は何処になりますか」

「ココからだと、ドメールだな。この国で3番目に大きな街だな」

「どれくらいで行ける?」

「歩いて五日か? 王都でも10日位で行けるぞ」

「えっ? 王都に10日で行けるのにこの辺りは未開発だったの?」

「そうだな、ここは前国王がお狩場として個人の管理下に置かれていた場所だ。それを現陛下が遊ばせるのはどうかと開拓を命じられたからさ」

「そんな大事な場所を……」

「ところで、街に何か用か?」


おれは鉱物を売るために行くという一番の目的は内緒にしながらも、これからの村の収入をどう上げて行くのか、農産品の加工を売ることが出来ないかなどの視察に行こうと考えていることを話した。


「よし、人を増やそう。お前は開墾に専念し、土地は貸し出す」

「それも考えています」

「おれが開墾した土地は畑が3町歩だ。そこも含めて水路と道路の整備をしてくれ」

「わかった。道路は村の中心部まで良いか?」

「今のところはな」

「ところで、貸し出す人は俺が面接して人を決めても良いか」

「お前の土地だ。好きにしろ」

話が違う方向に行ってしまったが、人が増えることは良い事だ。


俺はワインの発酵が終わった後、ドメールと王都に行くことに決めた。そこで鉱物を金に換えることにした。それまではひたすら洞窟での抽出作業に専念することにした。


洞窟で作業し始めて10日位だろうか、微かな違和感を覚えた。それは崩れてくる小さな石に変化を

感じたのだ。それを確かめるため鑑定を使ったら、オリハルコンが含まれていることが分かった。

いつごろから含まれたかはわからないが、今日と昨日の残土からオリハルコンを抽出した。その量は8キロになった。純度も99,99と高純度だ。これからはもっと注意をしていこう。


こうして、ワインの発酵が終わる日まで続け、金の総量が約1トン・ミスリルの総量が900キロ・鉄と銅が総量がそれぞれ125キロ。そしてオリハルコンが40キロになった。


かなりの量を掘り起こしたが、鑑定で確認したら0.2%ほどしか採掘していなかった。

今のところいくらで売れるかも分からないので、王都から戻ってくるまで封印だ。


いよいよ明日はワインを濾して熟成用の樽に詰める作業だ。


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