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開会式

 サバイバル初日の開会式。

 いよいよ、これから学園あげてのサバイバルが始まる。

 生徒は、全員いつもの講堂ではなく学園敷地内の森の入口に集合し体育座りで式に参加していた。


「え〜皆さん、いよいよ待ちに待った春のサバイバルです。

 日頃の皆さんの行いが良いのか雲ひとつない快晴に恵まれ心地よいスタートが切れそうです。

 皆さんが無事にサバイバルから戻って来られるようにこの言葉を贈り……」


 場所は変わっても校長の話を真面目に聞くものはいない。

 ほとんどの者が森に入ったら何をするのか、テントのはる場所はどこにするかなどを考えている。


 それは、二人も同じでルギオスは事前に配られた地図を頭の中で確認していた。

 ディミータは、食べ物はどれぐらい必要か計算していた。


(コクトレ、スール、ジシールが食べれる実だったな。森に入ったらどこにあるかを確認して、お昼の分と余裕があれば夜の分を先に取っておこう)


 校長の話が終わり、眼鏡をかけた女の先生が前に進みでる。


「では、生活態度の結果発表をします。

 判断項目は、授業態度、挨拶、食事のマナーの三つ。

 これらを十段階で評価し、一人あたりの平均点が高いクラスによりよい食料を提供します。

 提供されるのは、学年別、上位三クラスです。

 それでは、発表します。小等 第一学年の部……」


 一学年にクラスはだいたい六クラス。ディミータたちの学年も六クラスだ。

 クラスは、ディミータたちの王族クラス(11R)、貴族(上流~中流の上 12R)クラス、貴族(中流~下流・一般 13R・14R)クラス、騎士志望クラス(15R・16R)がある。


 上位三クラスに選ばれたのは、上から11R、15R、12Rだった。


(食料には困らずに済みそうだな)


 ディミータは、自分のクラスが上位に入ってると思ってなかったので少し驚く。

 普通に考えれば、常に王族らしい振る舞いをしている彼らが上位に入るのは当然といえば当然だ。


「今呼ばれたクラスは、代表二名が前へ。それ以外のクラスは、代表一名が前に来てそれぞれ荷物を受け取ってください。

 荷物の中身は、ナイフが人数分、持ち運び用の薬草図鑑、テント、マッチ、緊急用ベルが一つずつ入っていますので確認してください。

 入っていなかった場合は、近くの先生に申し出てくださいね」


 二人は、前に出てルギオスが荷物を受け取り、ディミータが食料を受け取った。


 ルギオスは、言われたとおり中身を確認する。


「ナイフが二つ……よし。図鑑が一つ……よし。マッチ、ベル……よし。テント……よし!」


 一つ一つ丁寧に指差し確認をする。赤い目は真剣そのものだ。

 一方、ディミータは食料品を確認する。


(肉が一つに魚が二匹。二種類の木の実が四つずつか。さすがに三日分の食料はくれないか…………)


 とはいえ、やはり、肉や魚があるのは有難い。狩りの方法までは習っていなかったので予想外の代物だ。


(…………どんな風に調理すればいいんだ?)


 ディミータは、料理をしたことがない。肉や魚をどのように調理すればいいのか全く分からない。


(木の実は、生で食べようと思ってたから料理の方法とか聞いてない…………)


 いくら料理をしたことがなくても肉や魚を生で食べるのは危険だということは知っていた。


「ねえ、ルギオス? ルギオスは、料理したことある?」


 ダメもとでルギオスに聞いてみる。

 ルギオスは、せっせとさっき確認のために出した道具を袋にしまっていた。


「? いや、全然」


 何当たり前の事言ってるんだ? という顔でディミータを見る。

 ディミータは、やっぱりなと肩を落とす。


(焼いたらなんとかなるかな)


 と思いながら不敵に微笑むディミータ。

 その顔を見たルギオスの頬に冷たい汗が流れた。

うん。ようやく起承転結の承に来たよ。

長いよ。長すぎるよ。

なんか、大事なことよりもどうでもいい会話を書いてる時の方が楽しいくてついつい…………。

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