ザルモアーズ家の姫騎士 PART3
「まだ帰ってきてないのね……どこに行ったんだろう」
深夜十二時になっても、日付が変わってもルームメイトの悠華は一向に部屋に戻ってくる気配はなかった。
最初は先日のようにコンビニ行ったのか、または彼氏(あくまでも奏美の妄想で作り上げられた産物で、悠華本人には彼氏など全くいない)の家にでも行ったのか、と予想した。
しかし、ヌイグルミを抱えながらベッドに横たわっても、大好きなジャニーズの「kon-ton」のアルバムを聞いても悠華は帰ってこなかった。
そこで一抹の不安を覚えてしまったのだ。
『一昨日の夜は何をしてたの……?』
『私にはわかるような気がするの』
『悠華が、最近起きた猟奇事件に関わっているような……曖昧な感じだけど、とにかくそんな気がしてならないの。ねぇ、本当に何もないんだよね?」
学生寮のシャワールームで悠華に問いかけた疑問が木霊となって返ってくる。
それが更に奏美に生え出た不安の種を育てる結果となった。
ニュースによれば、連続猟奇殺人事件が起きたのは関門市よりも西であり、それが東へと移り、今になっては市内で起きてしまった。被害者はどれも無残な遺体となって発見されており、身元の特定に困難を極めている。
市内で起きた猟奇事件では、警察によれば五人の中学生くらいの少女がバラバラに切断されていて、体内から麻薬ないし覚醒剤が検出されたと報告された。他にも5人の遺体と共に、遺体となった少女たちのものとは違う血液が発見されているとも報告されている。
「悠華は大丈夫よね? まさか関わっているだなんて冗談だろうし……」
だが不安の種はいつの間にか芽となって苗床から湧出する。
その数日後に起きた猟奇事件は全く常軌を逸していた。
もはや事件というよりも災害に近く、細江中学校の学区内で家屋が数件も倒壊し、時間が深夜だっただけに家屋の中にいた住人はおろか、火事で被害は拡大してしまったと聞いた。
辺り一帯に転がる遺体も以前の事件と同様に変死体となって発見されている。
「もしかしたら……!」
数日前に悠華が何らかの形で事件に関わっていたとしたら?
そして、その落とし前をつける為に向かっているとしたら?
「……悠華を探そう!」
決心したように頷くと、奏美は急いで部屋着から私服に着替えて部屋を出ることにした。
バチカン市国の特殊部隊の師団長である姫騎士アンジェリークの、銀色に輝く両刃のロングソードが悠華の首に迫りつつあった。
一般人、それもうら若き女性では持つのに一苦労であろうと思われる重量の剣と盾をアンジェは軽い身のこなしで無駄な動作を晒さず、速い踏み出しで平行移動しながら悠華へと迫る。
「こんなのでっ、当たるもんか!」
ロングソードの刃が振るわれる時点で悠華はグラウンドを踏み出して、空中で回転を繰り返しながらアンジェの背後へと着地する。
ここまでの時間はたった3秒。丁度アンジェの剣の振りが止まったところだ。その間に体勢を取り直して拳を突きだそうとする。
「これで! もらったあああああああああああああああああぁぁぁぁぁ!」
――だが。
「背後に回れば先手が取れるとでも思いましたか。それは読み違いというものです!」
振り終えたばかりのロングソードがそのまま背後にいた悠華へと振り下ろされたのだ。拳を突きだす直前で悠華は危うく右手を失いそうになり、反射神経をフルに活用してその斬撃を、顔を傾けることで回避することにした。
「くっ……!」
餅のように白くて柔らかい頬にロングソードの刃が少しだけ触れ、掠れた痕から鮮血がたらりと滲み出てくるが、魔法少女特有の再生治癒能力ですぐに塞がる。
しかし、斬撃は一度だけでは終わらなかった。
「ていやあああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
二度目の斬撃が横に振るわれ、三度目は縦に、四度目で斜めに振るわれた。
「か、かわしきれない! でも避けられないのならば受け止めるまでっ!」
一回、二回、三回、四回と振るわれたロングソードの斬撃を次々と回避して、五度目振るわれた追撃を両手で受け止めることに成功した。
「っ!」
「真剣白刃取りぃ!」
アンジェが意外と思ったのか、顔を顰めた。
悠華が取った戦法は真剣白刃取り――頭上に振り下ろされた刀剣を両手で受け止める柳生新陰流の防衛方法である。
特撮映画好きな悠華としては時代劇を見ることはないが、メディアでよく取り上げられているので常識として覚えていた。
しかし、真剣白刃取りは如何に知識で覚えていようともそれを実技で発揮する事は不可能だし、ましてやいきなり真剣勝負の場で使用すれば致命傷を負うことになる。
ではなぜ悠華はアンジェの斬撃を見切って真剣白刃取りで受け止めることができたのか。
実は悠華に魔法少女として備わった力は再生治癒能力だけではない。
それは緊急時――死に繋がるような攻撃を避ける時に発動される、「絶避の眼」と呼ばれる名の特殊魔法である。
人の脳と眼の関係は実にカメラに似ている。脳が演算処理装置とメモリーの役を担っているならば、人の眼は風景を写し取るレンズである(人の眼にはレンズがあるわけだが)。
しかし人の眼というのはカメラほど高性能ではなく、断然に劣っており、一秒に映像として見ることのできるコマの数はおよそ三十くらいでしかない。
それに比べて「ミルクの王冠」などを撮影することのできるハイスピードカメラは、最大のものでは一秒に千コマくらい映すことができるものがある。
悠華の「絶避の眼」は発動時には一秒に三百コマ、つまりは一般人で捉えるところの一秒が彼女には十秒として捉えることができる。
物体の動きがスローに見える、と言うのが正しいか。
しかし、この能力に発動されるのはあくまでも致命傷に繋がるような攻撃を受けそうになった時であり、それ以外では全く発動しない。
しかも発動する時は無意識ではなく意識することで目に魔力を籠らせないといけないし、まだ魔法少女に成り立ての悠華は多用は魔力不足が発生するし、魔力の多くを再生治癒能力に注いでいるので回復が遅くなってしまうのだ。
――だが悠華=リリウム・セラフィーは未だにアンジェのロングソードを離すまいと必死に受け止めていた。逆にアンジェは必中していない一撃を加えようと力任せに押していた。
「ニッポンの武士道に通ずる技ですね! 流石はサムライの国の人間だけあって民間人までジュウドーを習っているという噂は本当だったようでしたか」
「柔道なんて習ってもいないし、武士道とは全然関係ないわ! 治五郎さんに謝りなさい!」
しかもニッポンと訛って発音しているのに、何故か流石という言葉を知っていて、しかもしっかり発音しているあたり、日本の言葉に関してはあやふやところが多い。
「ですが、あまり私の愛剣『ドゥリンダナ』に長く触れているのは考え物だと思いますがね」
「え?」
アンジェが意味ありげに言い放った言葉を訝しむと、ブスブスと何かが焦げるような音がして、同時に蒸気がロングソードのドゥリンダナから舞い上がってきた。
肉の焼けるような匂い、濛々と舞い上がる蒸気の元を辿ればドゥリンダナを真剣白刃取りで受け止めている悠華の手から噴出しているのだ。
塩酸が皮膚を焦がす様にも似た痛みが、激痛となって悠華の脳へと伝わった。
「熱い、熱い、熱いいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ!!!!」
炎で焦がれた熱さと痛みでドゥリンダナを離し、アンジェが追撃を加えようとした間に「絶避の眼」で回避してグラウンドの中心へと立つ。
両手を見てみれば皮膚が指紋ごと焼き焦げており、皮下膜も破れて血管や静脈が露わになっている。
ただ触れただけなのに、ドゥリンダナに直接触れた後に熱が生じたのだ。
「ドゥリンダナはルルドの泉から汲み取った聖水に浸されております。聖水は魔力を持つ者が触れれば忽ち焼き焦げてしまいます。ただ貴女はまだ魔法少女に成り立てのようですから、ドゥリンダナが反応するのに少しかかったようですが」
「厄介な能力仕掛けるんじゃないわよっ! たく、このままじゃ埒が明かないわね!」
しかも焼き焦げた両手の皮膚の再生が異様に遅い。
再生治癒能力にほとんどの魔力を注いでいるはずなのに、あまりにも効果が薄い。
魔力が消耗して治癒が遅くなっているのではない。ドゥリンダナが浸されていたという聖水の効果が魔女の眷属である悠華に出ている。
聖水は魔除けの効果があり、邪悪なる力を追い払うとされている。
白の魔女の眷属には浄化という属性を持つが、それでも魔力を持っていることには変わりない。
聖水に触れた武具や防具はそれだけで浄化属性を有し、悠華=リリウム・セラフィーに効果覿面だ。
「リリウム・ゴッドハンドぉ……!?」
再生治癒能力に注いでいた魔力を一部拳に溜めて凝縮し、突き出そうとすると、アンジェが大盾で悠華の華奢な体躯目掛けて突進する。
「がはっ……!?」
「貴女が動くスキを与えるほど私は甘くありません! 貴女は戦法なしにアテナに勝ったようですが私は彼女の時のようにはいきませんよ!」
大盾が悠華の体躯に触れた途端、先ほどと同様に触れた部分からジュウジュウと肉の焼き焦がれる匂いと痛みが生じた。
「ぐ、ぐううう…!!」
突進した大盾の勢いに押されて、グラウンドに叩きつけられる。
まだ皮膚が再生していない両手で拳を固めて、化膿しないように振り払う。
そして膝をついて両手を交差する。
セレネによれば、魔法というのは実に種類が分かれており、特に詠唱魔法・支援魔法・構築魔法の類が最も多い。
詠唱魔法は記された呪文を唱えることで発動することのできるシンプルな魔法で、魔法少女ならば多くの者が使用する分野で、至って唱えるだけで発動することのできる魔法や、相当の魔力と時間を消費して詠唱する魔法まで分野は広い。
干渉魔法は一定の範囲または固定された場所や空間、或いは対象に常に発動しつづける魔法で、常時発動しなければならないので多くの魔力を消費してしまう。この類の魔法を使用する者は多量の魔力を有する者、或いは魔力回路という特定のサイクルが促進されている者――つまりは魔女かそれに並ぶほどの眷属くらいである。
「絶避の眼」はこの分野の魔法であるが、実に効果が視覚で捉えた範囲でしかないのと、多用ができない上で干渉魔法と呼ぶのは難がある。
構築魔法は詠唱魔法と干渉魔法とは違ってイレギュラーな魔法で、一定の「形あるもの」を構成して武器にしたり、或いはサポートしたりするのが特徴である。
それは悠華=リリウム・セラフィーがアテナ戦の時に覚醒させた翼を構成した魔法で、形さえあれば例え無機物であろうが有機物であろうが構成することができる。
更に構築魔法は少ない魔力で発動できるのだが、条件を要する。
それは――――記憶と想像。
構築魔法は言わば「モノを創造する魔法」なので、使用者が特定のモノを構成するには物質を創造するだけの記憶力と想像力がなければ発動しないのだ。
日本全国トップクラスの学力と知識を持つ悠華ならば、構築魔法を発動することも翼を構成することも可能だ。
「リリウム・エメリウムショット!」
手をじゃんけんのチョキを閉じた形にして頭に翳す。すると悠華のおでこから一筋の光線が瞬時に放たれた。
「!」
光線が光速でアンジェの肢体へと射出するものの、彼女は瞬時に大盾に隠れた。
しかし大盾を防いだところで、凝縮された魔力の光線が穴を開けて彼方へと消滅していった。
「聖水に浸された盾を貫通した? 凝縮された魔力を打ち出す魔法を編み込んで、しかも詠唱なしに発動した……その技は一体何なのです?」
「フフッ、これはかつて日本を守ったヒーローにして英雄的存在のウルトラセブンの技よ!」
「ウルトラ……セブン? ミヤモトムサシでもなくササキコジローでもない、そのような名前の武士は聞いたことがありませんが。私の勉強不足でしたか」
歴史上の人物ではなくて円谷プロが贈った架空の巨大ヒーローだ。特撮繋がりで昭和ウルトラマンシリーズも見ていたので、ウルトラセブンも大体は熟知している。
リリウム・エメリウムショットはまさしくウルトラセブンの恒例の「エメリウム光線」を真似た技であり、その光線技を構築魔法にして詠唱なしで発動したのだ。
ウルトラセブン、ありがとう。モロボシ・ダン、ありがとう。森次さん、ありがとう。
「だったら、今度はこの技をお見舞いしてくれるわ!」
真剣白刃取りの時と同様に、何とか再生治癒能力で皮膚が治った両手を合わせると、細身の曲がりくねった刃が構築されて、それをアンジェの方へと投げた。
「リリウム・アイスラッガー!」
ウルトラセブンの得意技でもある「アイ・スラッガー」を、オリジナル版として真似たカッターが悠華の指揮に従って、アンジェの周囲を漂って意識的に狙ってくる。
「この浮遊するカッターは……魔女が使役するような使い魔と違ってとてつもなく厄介ですね!」
「念力……もとい魔力を駆使して操ってるから、盾を使って防ぐのは無駄よ! 行け、アイスラッガー!」
悠華が命令すると、魔力で構築された不定形のカッターが空中を舞いながらアンジェへと襲いかかってきた。
まず一撃目は前面から。ドゥリンダナで切りつけて吹き飛ばし、
二撃目は左横から。それもドゥリンダナで剣圧で防いで飛ばす。
「くぅ、おおお!!」
アンジェが男勝りの呻き声を上げながらも、ドゥリンダナと大盾を振るわせて動きの読めないカッターの連撃を次々とかわす。
「これならどうだっ!」
「また前から……なっ!?」
悠華の指揮に従ってまたもや前方からカッターが押し寄せてきて、アンジェは大盾を押し出していずれ来るであろうと思われる追撃を防ぐ体勢へと整える。
しかし、カッターの動きはアンジェの予想とは違う形となった。
「曲がれ! アイスラッガー!」
悠華が命令した途端、カッターが急にアンジェの足元から大盾をすり抜けて、彼女の脇腹を切り裂いた。
「っっっっ! 消えなさいっ!」
脇腹が裂かれて血がわずかばかりに迸るや、アンジェはドゥリンダナを振るわせてカッターを力の限りで叩き斬り、消滅するまで振り続けた。
その様子はまるで誰かを憎んで殺すような、とにかく殺気が尋常でないほどに漂わせる。
「リリウム・アイスラッガーが……!」
「………………そういえば貴女の名前を聞いていませんでしたが、永善神父から尋ねたところでは確か神田悠華という名前だったようですね。その名前、一生忘れはしません。しかし貴女は私を怒らせてしまいました。貴女の存在、存分に騎士団の師団長として、またはローマ=カトリック教会の威厳の元に、我らが主イエス=キリストの名の元に、浄化してあげます」
「え、何でそんなにブチギレてんのよ……?」
「……貴女には教えていなかったようですが、私の家柄はとある聖女を祖に持つ貴族でした。その聖女は――オルレアンの乙女にして、かつてのフランスを導いたジャンヌ・ダルク」
「ジャ、ジャンヌ・ダルク!?」
その名前は言わずとも悠華は知っていた。
ジャンヌ・ダルク――その人物は十五世紀にフランスの片田舎に生まれた敬虔な村娘で、百年戦争末期に神託でシャルル七世の軍に参加して、オルレアンに包囲していたイギリス軍を打ち破って解放したという功績がある。
それがフランスを立て直す転機となり国民的英雄と讃えられたのだが、イギリス軍に捕えられて魔女として火刑に処せられたとされている。
噂ではシャルル七世がフランスを優勢に戦わせるためにわざと捕縛させたとか。
「でも、歴史の教科書ではジャンヌ・ダルクは死んだはずよ!? 子孫なんているわけないじゃない!」
「貴女が読んだ教科書ではそう記されているでしょうね。ですが彼女は死んでもなお転生し、ロレーヌ地方の貴族だったロベール・デ・ザルモアーズと結婚して子供を設けています。私はその遠い子孫なのです」
怒気を放つアンジェは続ける。
「長い歴史の間ダルクの子孫は世間から隠れ、二十世紀に先祖が列聖されると、私の曾祖父は突然ローマ・カトリック教会に姿を現しました。そしてある使命を帯びて騎士団に入団しました」
「ある使命……?」
「それは異端の輩を排除すること。先祖を火刑に陥れた悪魔の手先とそれを誘発する異端者を全て屠ることが私たち一族の使命なのです。だからこそ必ず白の魔女セレネを討ち果たしてみせます」
「でも、その前に私を倒してからにしないとセレネにも会えないわ!」
「ええ、だから――」
パリパリと雷撃がアンジェの右手で弾けたと思いきや、轟音が響いた。
その瞬間、雷が彼女の右手を包み、特定の形を象った。
それは二メートルを超える三叉の巨大な槍だった。
銀で装飾されたドゥリンダナとは対照的にあらゆる部分が金で装飾されており見事な輝きを魅せる。
しかし、華麗さと裏腹にその大きさが寧ろ凶悪さを印象づけており、アテナの鉞にも負けない脅威を悠華に植え付けていた。
「ザルモアーズ家の宝具にして、主イエス=キリストを貫いたロンギヌスの槍を模したレプリカです。これも聖水に浸されておりますが、この槍は近づくだけで異端の者を浄化する能力があります。これが投擲されて刺されば……もうお分かりですよね?」
「ま、まさか投げる気じゃないよね……もし、当たったら冗談じゃすまないわよ」
ドゥリンダナよりも更に聖水効果の高いロンギヌスのレプリカが悠華に必中すれば、バラバラどころか全身が蒸発して跡形もなく消滅してしまうだろう。
「はい。だから貴女には必ず避けてくれることを願います。この勝負は真剣勝負ですが、殺してはならないというルールがあります。しかし私の怒りは有頂天に達していますので外そうとする気はありませんよ」
「有頂天じゃなくて頂点だけど」
それでも悠華は身構える。ただ避けるだけならば「絶避の眼」で回避することができるからだ。
そんな風に容易く思ったから――
次に起きることを予想だにしなかっただろう。
「悠華!?」
馴染みのある声に誘われて視線を移すと、グラウンドと校舎を繋ぐ石階段の上に奏美がいた。
その瞬間、悠華に焦りと羞恥が生じ、戦場となっているグラウンドに来させまいとするが奏美は何も知らずに石階段を下りていく。
「悠華……もしかして本当に悠華なの……………遅いと思ったら、一体そんな恰好で何をしてるのよっ!」
「バカ、奏美! 今はそんな事態じゃないのよ! さっさと逃げて!」
「ハァァァァ? バカはそっちじゃないの!? 深夜にコスプレをしていて変な――」
「てやああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
間もなくしてアンジェから巨大な三叉の槍が投擲されて、悠華=リリウム・セラフィーに目掛けて突進していった。
―――そして三叉の槍から旭輝の光が生じて悠華と奏美を白へと塗りつぶした。




