第十三話:絆を紡ぐ者
王国の危機を救った後、アルタイルはエステラに故郷の地図を渡した。
星の書の魔力回復によって、故郷の石版が示す道が、明確になったのだ。
「故郷の記憶が、少しずつ戻ってきたんだ。全部、君のおかげだよ」
彼は、満面の笑顔で、エステラに感謝を伝えた。
ある夜、アルタイルはエステラを市場へと誘った。
賑やかな夜の市場で、彼は突然、エステラの手を取った。
「君との出会いは、僕にとって、故郷への道しるべだった。
そして、君は…僕の新しい『絆』になった」
彼の言葉に、エステラは顔を赤くする。
「僕は、失われた故郷の絆を求めて旅をしていた。
だが、君と出会い、新しい絆を築くことの温かさを知った」
アルタイルは、エステラの手を強く握りしめ、真剣な表情で告白した。
「君と築く絆は、何よりも温かい。だから……僕の隣にいてほしい。僕の新しい故郷を、君と二人で築きたい」
彼のキスは、温かく、そして優しかった。
彼の愛は、失われた故郷への想いを超え、エステラという新しい絆を紡いでいく誓いだった。
彼は、故郷の村を復興させ、エステラと共に、新しい故郷を築いていく。




