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4-13 アル王子(お城)へのお宅訪問


招待状の指定の時刻に、姉上と僕は王城へ着いた。案内役は、以前の人ではなくて黒服の男性だった。離れに向かって歩きながら、もしかして、ピンクウサギをお姫様抱っこしてどこかへ消えた人?なのかな?と思いながらチラチラと見てしまった。


「私は あの時は他の所にいましたので……」


呟く声に、あ、そうですか、わかりました。と思いながらもう一度彼の方をみたけれど、彼は真直ぐ前を向いたままだった。



客間の一つに案内され、僕達がソファに座るのと同時にノックも無くドアが開けられて アルが飛び込んできた。僕達は慌てて立ち上がり、礼をする。

今日のアルは白基調に金の刺繍がふんだんにされたゆったりとした服を着ている。


「久しぶり!!ビイ ザベス! あ、座って!

 本当はボクのプライベートルームに案内したかったんだけど 片付かなくってごめんね!

 どう? 皆、ボクが休んでて寂しがってるでしょ? 出来るだけ登校したいんだけどね」


立ったままの僕達に、アルが一気に言い終わるのと同時にノックの音がした。


「どうぞ!」


お茶とお菓子のトレイを乗せたメイドが入って来て、テーブルにセットして出て行った。

ニコニコと王子スマイルでその様子を見守るアルが いつもよりも遠い存在に思うのは衣装のせいかな?


「ちょうど 王族関係者とのお別れ会があったから、ルバートの服着てるけど、中身はボクだよ」

「とても、素敵な衣装ですわね」

「うん、白、とくに この透明感のある白はルバートの王族の色なんだ。刺繍も伝統的な模様でボクは気に入っているけれど、ちょっと派手でしょ?」

「アルに似合ってるよ」

「そりゃそうさ。でね この服、こう見えて実用的なんだよね」


アルは懐に手を入れた


「忘れないうちに これ!」


アルがそのゆったりとした服のどこからか紙の束を取り出す。


「こんなに大きなもの 服の中に入ってたら忘れないでしょ?」


いつもの調子で言いながら受け取る。そうでもしないと、アルを王子様扱いしてしまいそうだから……


「それ、 貸してあげる。 僕が王立学園にいる時とあとネイビー伯爵家からみの行動記録。

 必要になったら自由に使っていいよ 写しをとってもいいし、返却は次に会う時でいいよ」


アルがゆったりとした袖口を押さえながら、優雅にお茶を飲む


「次に会う時って?また 来てくれるの?」


書類を確認するよりも先に、アルの予定を確認する。


「うん それもいいけど、次はビイたちに来て欲しいなあ。国賓待遇でもてなしてあげる!」

「あら、それは素敵ですわね」

「学園祭の後の休みになったら来てよ ルバートの学校も休みだからさ」

「あら それはいいですわね 父にも話しておきますわ」


なんだか、鼻がムズムズして 目が潤んできた僕の代わりに姉上が応える。


「あれ?ビイ さっきから目が潤んでない?僕が居なくなって寂しい?」


揶揄って来るアルの声も ちょっと鼻にかかった声に聞こえるのは僕の気のせいじゃないよね?


その後、姉上が”出会えた記念”だと、ピンクのウサギ(!)を刺繍したハンカチをアルにプレゼントして笑いあったり、僕が作った鳥の羽ペン(小さいころから作っているからかなり上手に出来ていると思う)を一束プレゼントして 多すぎると呆れられたり、それから、アルが居ない学園の様子を話し出したところで、軽いノックと共にさっきと違う黒服の男性が入って来た。


彼がアルに何か耳打ちすると、アルは残念そうな顔をして 僕達に別れを告げた。




ブクマ 評価ありがとうございます もうしばらくお付き合いくださいませ

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